公開日:2026-09-15
AI副業の始め方|イラスト・動画・デザイン
公開日:2026-09-DD
「AIを使えば副業で稼げるらしい」——そんな話を耳にして興味を持った方もいるのではないでしょうか。一方で、インターネット上には収入を誇張した情報も多く、何を信じればよいか分かりにくいのも実情です。本記事では、AIイラスト・AI動画・AIデザインを活用した副業について、活動形態や始め方の基本ステップを整理するとともに、著作権・プラットフォーム規約・確定申告といった実務的な注意点を、公的資料をもとに解説します。収入については断定的な金額を提示するのではなく、個人差が大きい参考情報として紹介します。
AI副業とは?できることの範囲
AI副業とは、画像生成AI・動画生成AI等のAIツールを活用して、イラスト・動画・デザインなどの制作を本業とは別に行う副業活動の総称です。AIツールの登場により、専門的な制作スキルがなくても一定水準の成果物を作りやすくなった点が、この副業の広がりを後押ししています。
ただし、AIツールで成果物を作れることと、案件として継続的に受注できることは別の話です。ツールの操作に慣れるだけでなく、著作権リスクの判断や、発注者に選ばれるためのポートフォリオ・提案力といった要素も必要になってきます。
近年は画像生成AI・動画生成AIの精度が向上し、専門的な訓練を受けていない人でも一定水準のビジュアルを作れるようになったことで、副業としての参入障壁が下がったといわれています。一方で、参入しやすくなった分、他の出品者・受注者との差別化も課題になりやすい領域だといえます。
AI副業の主な活動形態
AI副業には、いくつかの活動形態があります。
クラウドソーシングでの受注:クラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングサイトで、AIを活用したイラスト制作・動画編集の案件を受注する形態です。生成AI関連の契約案件数が増加傾向にあるという企業発表もあります。案件一覧から自分のスキルに合ったものを探して応募する形が基本で、初心者でも比較的始めやすい入り口だといえます。(出典:クラウドワークス ニュースリリース|crowdworks.co.jp/news/、2026年9月時点の確認)
ストック素材の販売:Adobe Stockのようなストックフォトサービスに、生成AIで作成したコンテンツを投稿・販売する形態です。一度投稿した素材が繰り返し購入される可能性があり、労働時間に比例しない収入源になり得る点が特徴ですが、AI生成コンテンツの取り扱い方針はプラットフォームごとに大きく異なるため注意が必要です。(出典:Adobe Stock Contributor Help|helpx.adobe.com、PIXTAガイド|pixta.jp、2026年9月時点の確認)
SNS運用代行・コンテンツ制作代行:企業のSNS投稿用の画像・動画をAIで制作するサポート業務です。継続的な取引につながりやすい一方、投稿頻度に合わせた納品スケジュールの管理も求められます。
直接受注:ポートフォリオをSNSやWebサイトで公開し、個人や企業から直接依頼を受ける形態です。
これらの形態は、どれか一つに絞る必要はなく、複数を組み合わせて活動する人も少なくありません。たとえば、まずはクラウドソーシングで実績を積みながら、並行してSNSでポートフォリオを発信し、徐々に直接依頼にシフトしていくという進め方も考えられます。自分の得意分野や使える時間に応じて、無理のない組み合わせを選ぶことが大切です。
どの形態から始めるにしても、最初のうちは小さな案件を数多くこなして実績とレビューを積み上げていくフェーズが必要になると考えられます。焦って高単価の案件だけを狙うのではなく、まずは信頼を積み重ねることを優先する方が、結果的に長く続けやすいアプローチだといえるでしょう。
AI副業を始める3ステップ
AI副業を始める際は、次の3ステップで進めるのが基本的な流れです。
目的に合ったAIツールを選ぶ
画像生成・動画生成など目的に応じたツールを選び、商用利用の可否を必ず利用規約で確認します。
ポートフォリオを作成する
数点の作品を制作し、自分のスタイルや強みが伝わる形でまとめます。
案件を探し、小さく始める
クラウドソーシングサイトへの登録やSNSでの発信を通じて案件を探し、いきなり大きな案件を狙うのではなく、小さな案件から実績を積んでいきます。
個人差はありますが、最初から高単価の案件を受注するのは難しく、実績を積み重ねながら徐々にステップアップしていく進め方が現実的だと考えられます。
特にステップ1の「商用利用の可否を確認する」という工程は見落とされがちですが、非常に重要です。無料プランでは商用利用が制限されているツールも多く、案件で使うつもりが規約違反になってしまうケースもあり得ます。ツールを選ぶ段階で、料金プランごとの商用利用条件を必ず確認しておきましょう。
AI副業の収入の目安
収入については、断定的な金額を提示することは避け、参考情報として整理します。クラウドソーシング大手の公表では、生成AI関連の契約案件数が増加し、単価も一定水準にある傾向が示されていますが、これはあくまで自社データの発表であり、個人の収入を保証するものではありません。(出典:クラウドワークス ニュースリリース|crowdworks.co.jp/news/、2026年9月時点の確認)
イラスト制作の発注相場は案件の規模によって幅があり、単純なカット等は低単価、大型案件は高単価になる傾向があるとされています。ただし、こうした相場情報もあくまで一般的な傾向であり、実際の収入は経験・専門性・活動時間によって大きく異なります。「必ずこれだけ稼げる」という保証はどこにもないという前提で、個人差が大きい参考情報として捉えることをおすすめします。(出典:クラウドワークス 発注相場ガイド|crowdworks.jp/pages/guides/employer/pricing、2026年9月時点の確認)
インターネット上には「月◯万円稼げる」といった具体的な金額を掲げる記事も多く見られますが、こうした情報の中には出典が不明確なものや、体験談ベースで裏付けが弱いものも含まれています。副業を検討する際は、特定の金額を鵜呑みにするのではなく、複数の情報源を比較しながら、自分の状況に照らして現実的な見通しを立てることが大切です。
著作権・プラットフォーム規約の注意点
AI副業を行う上で特に注意したいのが、著作権とプラットフォーム規約です。
文化庁の「AIと著作権に関する考え方について」(令和6年3月15日)では、生成AIを利用した創作物についても、既存著作物との「類似性」「依拠性」が認められる場合は著作権侵害となり得るという考え方が整理されています。また、「AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス」(令和6年7月31日)では、生成AI利用者が著作権侵害リスクを低減するための実務的なチェック項目が示されています。(出典:文化庁「AIと著作権に関する考え方について」「AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス」|bunka.go.jp、2026年9月時点の確認)
これらの資料が示すのは、生成AIを使えば著作権の問題を一切気にしなくてよい、というわけではないという点です。特定の作家やキャラクターの作風を強く意識したプロンプトを入力して生成した場合など、意図せず既存の著作物に似た結果が出てしまうケースも考えられるため、納品前に類似性がないかを自分の目で確認する習慣を持つことが望ましいといえます。
さらに、プラットフォームごとにAI生成コンテンツの取り扱い方針は大きく異なります。ココナラは、著作権等の問題の有無にかかわらずAI生成イラストの出品を一律禁止しているとされています(2026年9月時点の情報)。PIXTAは2026年4月20日付でAI生成素材の新規受け入れを停止しているとされています(2026年9月時点の情報)。一方でAdobe Stockは生成AIコンテンツの投稿を受け付けていますが、AI生成である旨のラベル表示が必要で、既存コンテンツと同一・類似の生成物や肖像権を侵害するコンテンツの販売は禁止されているとされています(2026年9月時点の情報)。(出典:ココナラヘルプ|coconala-support.zendesk.com、PIXTAガイド|pixta.jp、Adobe Stock Contributor Help|helpx.adobe.com、2026年9月時点の確認)
こうしたプラットフォームの規約は変更される可能性があるため、活動を始める前に必ず各公式サイトで最新の規約を確認するようにしてください。
このように、同じ「AI生成コンテンツ」を扱う場合でも、プラットフォームによって対応が大きく異なるのが実情です。一つのプラットフォームの規約だけを見て「AI生成物は販売できる/できない」と一般化してしまうと、思わぬトラブルにつながる可能性があります。活動を始める前に、利用予定の複数のプラットフォームそれぞれの規約を確認しておくことをおすすめします。
確定申告など税務上の注意点
給与を1か所から受けている会社員が、副業による所得(多くの場合「雑所得」に区分されます)が年間20万円を超える場合、確定申告が必要になります。20万円以下であっても、住民税の申告は別途必要になる場合があるため注意してください。(出典:国税庁 No.1900・No.1906|nta.go.jp、2026年9月時点の確認)
副業を始めたばかりの頃は収入が少なく確定申告を意識しない方も多いかもしれませんが、案件が増えて所得が積み上がってくると、申告漏れが後から問題になるケースもあります。活動を始めた時点から、収入と経費を記録しておく習慣をつけておくと、後々の手続きがスムーズになります。
税務の詳細な判断は個々の状況によって異なるため、不明な点がある場合は税理士や税務署に相談することをおすすめします。
また、確定申告とは別に、勤務先の就業規則で副業が制限・禁止されている場合もあります。副業を始める前に、自社の就業規則を確認しておくことも、後々のトラブルを避けるうえで重要なポイントです。
独学の限界とスクールで学ぶという選択肢
AIツールの操作自体は独学でも始められますが、著作権リスクの判断や、継続的に案件を受注するためのポートフォリオ構築・提案力は、独学だけでは身につきにくい部分があります。プラットフォームの規約が変化し続ける中で、リスクを正しく理解しながら活動を続けるには、体系的な知識が助けになると考えられます。
特に、発注者から継続的に選ばれるためには、AIで生成した素材をそのまま納品するのではなく、デザインの基礎知識をもとに仕上げの質を高める工夫が求められます。配色・レイアウト・タイポグラフィといった基本を押さえているかどうかで、成果物の完成度に差が出やすいと考えられます。
デジタルハリウッドでは、これまで10万人の卒業生を送り出してきた実績のもと、未経験からでも実務レベルのスキル習得を目指せる講座を用意しています。個人差はありますが、AI副業に興味を持った方が、まず基礎から体系的に学んでみたいと感じた場合は、全国のスクール・説明会情報を確認してみることをおすすめします。
AI副業の先へ、実務で通用するスキルを体系的に
AIツールの操作は独学でも始められますが、著作権リスクの判断や、継続的に案件を受注するためのポートフォリオ構築・提案力は、体系的な学習を通じてこそ磨かれていきます。デジタルハリウッドでは、未経験からでも実務レベルのスキル習得を目指せる講座を用意しています。
説明会無料・個別相談OK・全国36校舎
よくある質問とまとめ
よくある質問
QAI副業は本当に稼げますか?
収入は個人差が大きく、必ず一定の金額を稼げると断定できるものではありません。案件の獲得状況や活動時間によって結果は大きく異なると考えられます。継続的に案件を獲得できるかどうかが、収入の安定につながる大きな要因になると考えられます。
QAIイラストの著作権は自分にありますか?
生成物の権利関係は利用するツールの規約によって異なります。また、既存の著作物との類似性・依拠性が認められる場合は著作権侵害となり得るため、事前に確認することが重要です。
Q会社にバレずに副業できますか?
就業規則で副業が禁止・制限されている場合もあるため、まずは自社の規定を確認することをおすすめします。確定申告の方法によって副業の有無が推測される可能性がある点にも留意が必要です。
QどのプラットフォームでAI生成コンテンツを販売できますか?
プラットフォームによって方針が大きく異なり、出品を一律禁止しているところもあれば、条件付きで受け入れているところもあります。活動前に必ず各公式サイトの最新の規約を確認してください。
QAI副業を始めるのに専門的なスキルは必要ですか?
AIツールの基本的な操作自体は、専門知識がなくても始めやすいと考えられます。ただし、継続的に案件を獲得し、発注者から選ばれ続けるには、デザインの基礎知識や提案力といった専門性が徐々に重要になってくると考えられます。
まとめ
AI副業には、クラウドソーシングでの受注、ストック素材の販売、SNS運用代行、直接受注といった活動形態があります。始める際はツール選定→ポートフォリオ作成→案件獲得という3ステップが基本です。収入は個人差が大きく、断定的な金額を保証するものではありません。著作権・プラットフォーム規約・確定申告のルールを正しく理解した上で、小さく始めていくことをおすすめします。
AIの登場によって、これまで専門的な訓練が必要だった制作の一部が身近になった一方で、ルールを知らないまま活動を始めると、意図せず規約違反や著作権侵害のリスクを負ってしまう可能性もあります。まずは正しい知識を身につけたうえで、無理のない範囲から一歩を踏み出してみることをおすすめします。
この記事のポイントをまとめます。
- AI副業とは、画像生成AI・動画生成AI等を活用してイラスト・動画・デザイン制作を行う副業活動の総称
- 主な活動形態は、クラウドソーシングでの受注・ストック素材の販売・SNS運用代行・直接受注の4つ
- 始め方は、ツール選定(商用利用可否の確認必須)→ポートフォリオ作成→案件獲得という3ステップが基本
- 収入は個人差が大きく、断定的な金額を保証するものではない
- 著作権侵害リスク(類似性・依拠性)やプラットフォームごとの規約(ココナラの出品禁止、PIXTAの受入停止等)に注意が必要
- 副業による所得が年間20万円を超える場合は確定申告が必要
AI副業を始める際は、収入をあおる情報に惑わされず、公的な情報をもとにルールを正しく理解したうえで、無理のない範囲から取り組んでみてください。
デジタルハリウッド 編集部
AI・クリエイティブ分野の副業・学び直しに役立つ情報を発信。公的資料や公式ガイドラインをもとに、著作権・税務など実務上の注意点を専門スクール運営で培った知見から解説しています。
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