Webデザイナーになるには

公開日:2018-10-01

Webデザイナーになるには

Webデザイナーとは?

「Webデザイナー」は、文字通りWebサイトの制作・デザインをする仕事です。単に美しい見た目のデザインを考えるだけでなく、Web制作におけるUI(ユーザーインターフェース)/UX(ユーザーエクスペリエンス)の設計をするのも重要な仕事のひとつ。加えて、コーディングやSEO対策に対応できる力も求められることがあります。「デザイン」力のみならず、Web関連の広い知識が必要とされる職種と言えるでしょう。



未経験からWebデザイナーになるには

「経験がなくてもWebデザイナーになれるのだろうか」と不安を感じる人もいるでしょう。結論から言うと、未経験でもWebデザイナーになることはできます。ただ、当然のことながら、人一倍の努力が必要です。もちろん、もともと持っている素質によって、学ぶべきことには個人差があります。グラフィックデザインの経験がある人は、デザイン関係の仕事をしたことのない人に比べて、Webデザイナーになるまでの道のりは早いでしょう。デザイン関係の仕事経験がまったくない人は、「デザインとは何か」という概念的なところから学ぶ必要があるので、少し時間がかかることを念頭に置いておいた方がよいでしょう。



未経験からWebデザイナーになるために必要なスキル

 - 企画を形にするスキル

いくらいいアイデアを持っていても、それを企画書に落とし込み、形にしなければ意味がありません。企画書に落とし込むには、なんのために、誰に向けて訴求していくのか、それによってどんな効果が得られるのか、といったところまで考えなければなりません。クライアントに納得してもらうには、裏付けとなる数字も必要となります。デザインのスキルに加えてマーケティング的な知識を持っていると、未経験者にとっては大きな強みとなります。



 - デザイン関連のスキル

デザインをするにあたって使用するソフトには、一般的にIllustrator、Photoshopといったソフトがあります。これらのソフトを実務レベルで扱えるスキルは必須となります。Illustratorはイラストを描いたり、アイコンやロゴを作成したりするときに使うソフトで、Photoshopは主に写真を補正・加工するために使います。このふたつはAdobeのソフトウェアで、使用料(全て使えるコンプリートプランで5,680円/月)が必要となるので、費用面も考慮して学び始めるようにしましょう。

  * Illustrator

ロゴ、イラストの作成やポスターのデザイン、地図やグラフの作成など、細かい図形やこだわりの文字デザインを作ることができるソフトです。直線や曲線で細かいパーツを作成して、文字と組み合わせることで、オリジナルロゴも簡単に作れます。円グラフや棒グラフも見栄えよく作れるので、企画書を作成する際にも活用できるでしょう。デザインや印刷の業界標準ツールとして使われているので、何かわからないことがあっても情報が豊富なので安心して使えます。



  * Photoshop

写真の加工を得意とする、Illustratorと合わせて使用されることが多いソフトです。プロが使用する世界最高峰の画像編集ソフトとも言われています。たとえば、ぼけている写真をシャープにしたり、邪魔な部分を除いたり、見栄えのよい画像に仕上げることができます。写真編集だけでなく、文字や図形を作成してボタンやアイコンなどのデザインパーツを作成することも可能。水彩画や油絵といった塗り重ねて描くタッチのイラストも得意分野です。Illustratorと合わせて、使いこなせるようになれば、仕事の幅が広がります。



 - コーディングスキル

最近では、コーディングができることもWebデザイナーの重要なスキルのひとつとなっています。コーディングとは、デザインを元にWeb上で閲覧ができる形式に作り上げていく作業です。コーディングを専門に行う「コーダー」と呼ばれる職種もありますが、Webデザイナーが兼務することも多いので、コーディングの技術は身につけておくとよいでしょう。主に「HTML5(エイチティーエムエル・ファイブ)」「CSS3(シーエスエス・スリー)」「JavaScript(ジャバスクリプト)」「jQuery(ジェイクエリー)」といった言語を用います。



  * HTML・CSS

Webサイトを表示するための基本的な言語が「HTML・CSS」です。HTMLはページの要素や構造を指定するための言語で、マークアップ言語ともいいます。どのテキストが大見出し、小見出しなのか、キャプションはどう表示するか、画像は何を使うのかといったことを指定します。CSSはHTMLで作成した要素の装飾を整えるもので、スタイルシート言語ともいいます。たとえば、キャプションはどのくらいの文字サイズで何色にするのか、といったことを指定する言語です。



  * JavaScript (jQuery)

JavaScriptは動的なページを作成するためのプログラミング言語です。ユーザーのアクションに応じたコンテンツの表示やグラフィックアニメーションなどの表示を可能にします。たとえば、画像を拡大表示して見やすくしたり、メッセージボックスを表示するなど、様々な動的コンテンツを作ることができます。また、JavaScriptのライブラリのひとつにjQueryがあります。これは、短いコードでよりリッチなUIを実現することができる言語です。これらの言語を習得できれば、大きな強みとなります。



未経験からWebデザイナーになるための方法

 - スクール

一番、手っ取り早く基礎知識と技術を身につけるには、Web関連の学校に通うのがよいでしょう。学費は、およそ30~120万円前後が一般的と言えます。内容や期間によって価格は変動するので、自分の目的やライフスタイルに合ったスクールを探しましょう。スクールに通うことで得られるメリットは、先生や仲間との出会いがあることです。卒業後も相談に乗ってもらったり、情報交換をしたりできるので、心強い味方を作れる場でもあります。



 - 独学

独学でWebデザイナーになるには、かなりの努力と覚悟が必要です。Illustrator、Photoshopの使い方やHTMLやCSS、JavaScriptなどの言語に関する書籍を購入して勉強したり、Web関連セミナーに参加するといった方法があります。マーケティングやSEOの知識も自ら学ぶことになります。まずは好きなサイトを模倣して作ってしまうのが、Webデザインの勉強になるでしょう。自分で学ぶ必要のあるスキルの情報をキャッチアップしていくために、常に高感度のアンテナを張っている必要があります。



 - IT系企業に新卒で就職

これから新卒で就職をするといった場合には、思い切ってIT系企業に飛び込んでしまうという方法があります。新卒で入れば、Web業界の基礎的なところを身につけることができます。難しいプログラミング言語も一から学ぶことができるでしょう。デザインをさせてもらえる環境があれば、なおラッキーです。たとえ、デザインはできなかったとしても、Web関連の基本を身につけられることは、大きなメリットです。



Webデザイナーに向いている人

どんな職業にも向き・不向きがあります。向いていれば、楽しみながらどんどん仕事をすることができます。では、Webデザイナーに向いているのはどんな人でしょうか。



 - 新しいものへの興味・関心がある人

Web業界は常に変化しています。HTMLやCSSといったコーディング技術も、サイトのデザインも、次から次へと新しいものが生まれてきます。そんな業界で生き抜いていくためには、新しい情報をキャッチできるアンテナを張っていることが大切です。新しいモノやコトに出会ったら、とりあえずそれを体験してみる。自分のものにできたらしてしまう。そんな旺盛な好奇心のある人がWebデザイナーに向いていると言えます。

 - 変化を楽しめる人

前述したように、Web業界は常に変化しています。それまで常識だと思われていたデザインも、トレンドが変われば、古くなってしまいます。いくら自分が好きなデザインであっても、世の中に受け入れられなくなったら、「好き」というこだわりは捨てていかなければいけません。いつまでもひとつのコトやモノに固執していては、いいデザインを生み出すことはできないのです。そうした「変化」を大いに楽しむことができる人であれば、Web業界でも「柔軟性」を発揮して活躍してくことができるでしょう。

 - 制作することが好きな人

とにかく手を動かして何かを作り出すことが好きな人は、Webサイトの制作についても楽しみながら取り組むことができるはずです。「職人気質」のような部分も持ち合わせている人なら、よりよいものを作りたいというモチベーションが自然と備わっているもの。Webデザイナーに適した人材と言えるでしょう。

 - 問題を解決するのが好きな人

デザイナーの役割として重要なミッションのひとつが「デザインでクライアントの課題解決をする」ということです。何か問題が起きたとき、それを課題ととらえて解決していくことができる人、解決していくことが好きな人が向いていると言えるでしょう。


未経験からWebデザイナーになるのに必要な資格

「この資格を取得しなければWebデザイナーになれない」といった資格はありませんが、取得しておけば、スキルのアピールにもなりますし、基礎知識を得るための近道とも言えます。主には、ウェブデザイン技能検定、Webクリエイター能力認定試験、Webデザイナー検定、HTML5プロフェッショナル認定資格などがあげられます。Illustrator(R)クリエイター能力認定試験、Photoshop(R)クリエイター能力認定試験、アドビ認定エキスパート(ACE)など、デザイン関連のソフトウェアに関する資格もあるので、チャレンジしてみるのもよいでしょう。



未経験からWebデザイナーになるには、デジタルハリウッドスクールがおすすめ

全くの未経験からWebデザイナーを目指すなら、デジタルハリウッドのWebデザイナー専攻がおすすめです。基本的なカリキュラムは、Illustrator・Photoshopなどのデザインソフト、HTML5・CSS3・JavaScript・jQueryの言語を学習します。 Webデザインの基礎スキルはUIデザイン・クライアントワークで、マーケティングの知識はSEO・Google Analyticsをライブ授業で学べます。 必要な知識を学ぶ概論授業は、Web概論・著作権・ワークフロー・フォント概論・色の基本などがあります。独学よりも効率的に身につき、自分のスキルレベルの把握もしやすくなります。



まとめ

未経験者でも勉強をしてスキルを身につければ、Webデザイナーになれます。Web業界で使えるだけのスキルを身につけるのは独学でも可能ですが、少し時間がかかるでしょう。スクールであれば、先生や仲間の意見を聞いたり、他の人の作品に触れたりすることで、自分のスキルに磨きをかけていくことができます。学費に見合った、ときにはそれ以上のモノを得ることができるでしょう。

その他の関連記事