公開日:2023-07-01
Webデザイナーに関連性の高い資格
Webデザイナーになるために、必ず取得しなければならない資格というのはとくにありませんが、取得しておいたほうが役立つ資格はいくつかあります。知識を身につけるきっかけにもなるので、挑戦してみるとよいでしょう。
Webデザイナーになるのに資格は必要か?
前述したようにWebデザイナーになるために必須の資格というのはありません。しかし、自分の能力を客観的に見るために資格取得を目指すことは、よいことです。また、未経験者で知識ゼロの状態でWebデザイナーを目指す人にとってはとくに、資格取得で基礎的な知識を身につけることは得策と言えます。
Webデザイナーの資格を取得するメリット
Webデザイナーに関係した資格を取得するメリットは、自分の知識レベルを客観的に見ることができることもありますが、他に大きなメリットとして、以下の2つがあげられます。
- 基礎知識を効率的に勉強出来る
資格を取得するために勉強をすれば、基本的な知識を自然と身につけることができます。資格取得を具体的な目標として掲げられるので、高いモチベーションを持って取り組むことができるはずです。短期間で知識を頭に入れられる効率的な勉強法と言っていいでしょう。
- 実務経験がない場合など、スキルのアピールになる
資格を持っていれば、自分がどんなことができるのか、持っているスキルをアピールするときに役立ちます。初めて仕事をするクライアントやプロジェクトチームの仲間に、自分には何ができるのかを理解してもらいやすくなり、スムーズに仕事を進めていくことができます。
Webデザイン関連のおすすめ資格
- ウェブデザイン技能検定
まずおすすめしたのがウェブデザイン技能検定です。Webデザイン業界唯一の国家資格なので、人気も高い資格です。検定試験に合格すれば技能士を名乗ることができます。この検定は「インターネットスキル認定普及協会」によって実施される検定で、Webサイトを制作するにあたって知っておくべき知識や技術に関して出題されます。
試験は3つのレベル(1級、2級、3級)が用意されています。3級は誰でも受検可能ですが、2級は3級合格者、1級は2級合格者であることが、受検条件となります。2級と3級は年4回、1級は学科と実技が異なる日程で年1回、実施されます。
3級はWebデザインの未経験者でも、公式テキストなどをよく読んで受検すれば、合格する可能性は高いでしょう。公式のHPによると、2018年度の合格率は約60%です。2級はHTML・CSSの基本的な知識とコーディングの知識が必要になります。Webサイト制作の経験があれば、2級合格も夢ではないでしょう。2級の2018年度の合格率は約40%です。
受検料は以下のとおり。
1級 学科:7,000円 実技:25,000円
2級 学科:6,000円 実技:12,500円(35歳以上) 7,000円(35歳未満)
3級 学科:5,000円 実技:5,000円(35歳以上) 3,000円(35歳未満)
1級、2級は一定程度、実務経験が必要なので、まずは3級からチャレンジしてみるとよいでしょう。
- Webクリエイター能力認定試験
株式会社サーティファイが主催する認定試験で「WWWで利用される技術の世界的な標準化を図るW3Cに完全準拠した、セマンテックなマークアップスキルを測定する」(公式HPより)ことを目的としています。世界標準に初めて対応した試験として知られています。
試験はスタンダードとエキスパートの2つのコースがあります。スタンダードはHTMLの変換、作成、CSSの読み込みと作成、画像の表示などの実技問題となります。エキスパートは実技問題に加えて知識問題が出題されます。実技問題は、スタンダードの内容にJvaScriptの読み込みが追加されます。合格率は「2018年度の平均合格率」が89.8%で、試験全体の合格率として公表されています。
受験料は以下のとおりです。
エキスパート:7,435円(税込)
スタンダード:5,806(税込)
- Webデザイナー検定
公益財団法人 画像情報教育振興協会(CG-ARTS)が実施している検定のひとつで、クライアントニーズに合致したWebサイトを作るため、コンセプトづくりからサイトデザインなどの実作業、テストや評価、運用まで、多様な知識が問われるものです。検定のレベルは、ベーシックとエキスパートの2つのコースがあります。
ベーシックはWebサイトの企画・制作・デザインに関して基礎的な理解があるか、Webページ制作に必要とされる知識をどの程度持っているかが試されます。エキスパートはWebサイトの企画・制作に加えて運用に関する専門的な知識やサイトデザインに持っている知識を応用できるかどうかが問われます。
ベーシックの合格率は、CG-ARTSの公式HPによると、2019年度前期が約68.7%、後期が64.3%。おおむね60~70%といったところでしょう。エキスパートは2019年度前期が約29.8%、後期が36.3%で、難易度は高いと言えます。
受験料は以下のとおりです。
エキスパート:6,700円
ベーシック:5,600円
デザインソフトウェアに関する資格
Webデザイナーとして使いこなせることが必須のデザインソフトウェアがIllustrator、Photoshopといったソフトです。まずは実務レベルで使いこなせるようになることが優先課題ですが、その実力を客観的に測ることができる試験に挑戦すれば、自身の弱みを発見できるのと同時に、新しい知識を身につけることができるので、よりスキルアップを目指すことができます。
- Illustrator(R)クリエイター能力認定試験
デザイン・印刷などのDTP業界では、標準ツールといってもよいくらい普及しているAdobe Illustratorを使用しての制作能力試験です。株式会社サーティファイが主催しています。1995年から開始されている試験で、DTP業界で働く人のスキルチェックやスキル証明として活用されています。
試験はスタンダードとエキスパートの2つ。スタンダードの実技ではAdobe Illustratorを使ってDTPファイル、Webデザインパーツを作成する問題が出題されます。実践では自身の作品を制作し、提出します。エキスパートは実技+知識と実践に分かれています。実技+知識では、スタンダードで出題される実技の内容に加え、DTPおよびWebデザインに関する知識について出題されます。実践では、Adobe Illustratorを使ってDTPファイル、Webデザインパーツを作成し提出します。
合格率は「2018年度の平均合格率」が70.4%で、試験全体の合格率として公表されています。
受験料は以下の通りです。
エキスパート:8,556円(税込)
スタンダード:7,537円(税込)
- Photoshop(R)クリエイター能力認定試験
Adobe Photoshopを使って画像の加工・調整といった編集能力を測る認定試験で、株式会社サーティファイが主催しています。Photoshopを用いが画像の加工・調整などの編集機能をより効果的に実務に活かせる能力を測るため、1995年から開始されている試験です。デザインや出版業界のプロだけでなく、イラストレーターやカメラマン、さらには画像加工を趣味とする一般のユーザーも自身のスキルチェックのために受験をしています。
Webデザイナーとして、この試験を受験することは、作業効率をアップさせることにもつながります。どんな仕事もそうですが、クライアントから依頼を受け、納期通りに仕上げるのがプロの仕事です。時間との闘いであり、いかに効率よく作業をしていくかがカギとなります。この認定試験では、実際の制作現場のワークフローに準じた問題が出されるので、実践的なスキルが身に付きます。身につけたスキル、ショートカットなどの知識によって、作業効率のアップが期待できのです。
試験はスタンダードとエキスパートの2階級に分かれています。スタンダードはオペレーターやアシスタントなどのレベル、エキスパートはデザイナーやクリエイターなどのレベルを想定した問題が出題されます。合格率は2018年度平均で72.3%で、試験全体の合格率として公表されています。
受験料は以下の通りです。
エキスパート:8,556円(税込)
スタンダード:7,537円(税込)
- アドビ認定エキスパート(ACE)
アドビ システムズ(株)アドビ パートナー プログラム事務局が主催する認定試験です。PhotoshopやIllustrator 、InDesignといったアドビソフトウエアの主な製品ごとに、それぞれの機能に関する知識や操作技術をはかり、プロとしての能力を認める世界共有資格です。ACEを取得するためには、1科目以上の製品別の試験に合格する必要があります。その製品によって試験時間が異なり、65分から190分までかなり幅があります。受験資格はなく、誰でも受験することができますが、製品知識および使いこなせる技術がなければ合格は望めないので、通常業務で使用しているデザイナーやカメラマンに向いている資格と言えます。
単一製品認定、スペシャリスト認定、マスター認定の3種類があります。
ACEと似た認定資格にアドビ認定アソシエイト(ACA)があります。ACAはPhotoshopとIllustratorについての試験が行われます。対してACEは、アドビ製品のほぼすべてに対して試験があります。ちなみに受験料はACEが19,800円(税込)、ACAは10,584円(税込み)です。
合格率は公表されていませんが、プロフェショナルを認められる世界共通資格なので、難易度は高いといってよいでしょう。
まとめ
Webデザイナーに関連する資格はいろいろあります。どれも持っていたほうが、クライアントからの信頼が得られやすいことは確かです。また、転職や就職にも大いに有利です。資格を持たないWebデザイナーとの差別化にもなるので、仕事を受注する機会が増えることも期待できます。たとえ試験に合格しなかったとしても、試験勉強で身につけた知識は、自身の仕事に役立つはずです。資格試験は、チャレンジして決して損をすることはありません。お金が必要になりますが、投資額以上のものを得ることができます。ぜひ、チャレンジしてみてください。
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Webデザインの基本的なことを学ぶことは、資格取得の近道とも言えます。
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