ゲームグラフィックデザイナーになるには?学校(スクール)や仕事内容、必要な資格は?

ゲームグラフィックデザイナーになるには?学校(スクール)や仕事内容、必要な資格は?

公開日:2023-10-30

ゲームが好きな方の中には、ゲームの見た目(グラフィック)を作るゲームグラフィックデザイナーになりたいと憧れを持っている方もいるのではないでしょうか。

ゲームにとってグラフィックは欠かせない大切な要素です。

今回は、ゲームグラフィックデザイナーとはどのような仕事をするのかや必要な資格について紹介します。

【目次】

ゲームグラフィックデザイナーとは?何をするの?

ゲームグラフィックデザイナーは、ゲーム内に登場するキャラクターやアイテム、背景などゲームに出てくる全てのグラフィックを担当します。ゲーム内のグラフィックはゲームの世界観を表現するため非常に重要な役割です。リアルなグラフィックは臨場感を与え、プレイヤーを魅力的な存在にします。

それでは、次にゲームグラフィックデザイナーの仕事内容を詳しくご紹介します。

ゲームグラフィックデザイナーの仕事内容とは

ゲームグラフィックデザイナーは、「キャラクターモデラ―」「背景モデラ―」「モーションデザイナー」「エフェクトデザイナー」などのように業務が分かれていることがほとんどです。ゲーム内に出てくるグラフィックは非常に多岐に渡るため、それぞれ分業してチームで取り組むことが多いです。ゲームグラフィックの代表的なものをいくつか紹介します。


「タイトル画面のグラフィック」

タイトル画面では、ゲームをプレイするユーザーをわくわくさせ期待感を抱かせる必要があります。ゲームの世界観をタイトル画面においてグラフィックで表す必要もありますし、タイトルの後のメニュー表示のグラフィックも同様です。使いやすいUIや操作しやすいUXなどグラフィック以外にもユーザーの体験満足度を向上させるような視点も踏まえデザインを考えなければなりません。


「キャラクターグラフィック」

ゲームに出てくるキャラクターのグラフィックを担当します。主人公から始まり敵や味方、住人、クリーチャーなどゲームには様々なキャラクターが登場します。ゲーム内で設定されているキャラクターの性格や役割が正しくユーザーに伝わるようにデザインを作る必要があります。ゲームキャラクターは、いわばゲームの顔になります。キャラクターが、ユーザーから愛され、好まれる存在であるかないかで売上にも左右するためキャラクターデザインは重要です。


「背景グラフィック」

ゲームの背景グラフィックを担当します。背景でゲームの世界観が決まるといっても過言ではありません。コンセプトアーティストと呼ばれることもあります。最近では、ゲーム機の進化が進み、高精度なグラフィック画面になってきているため背景デザイナーの需要も高まっています。

このほかにも、ゲームグラフィックデザイナーの仕事は、モーションデザインやエフェクトデザインなどがあげられます。

ゲームグラフィックデザイナーになるには?

ゲームグラフィックデザイナーになるには、2Dや3Dに関する専門知識やスキルを持っていることが求められます。ゲーム制作会社にゲームグラフィックデザイナーとして就職活動を行う前に、デザインや3Dなどの専門的な知識やスキルを身につけていることが必要条件になります。こういったクリエイティブ系の企業へ就職活動を行う際には、資格の取得の有無よりもポートフォリオの作成が必須です。デザインについて学べる専門学校や大学、専門スクールに通うのが一般的な知識やスキルの身につけ方です。

ゲームグラフィックデザイナーに必要なスキル5選

ゲームグラフィックデザイナーには様々なスキルが求められますが、今回は必要なスキルを5つほど紹介します。

スキル①コミュニケーション能力

ゲームグラフィックデザイナーは、一人でゲーム内のすべてのグラフィックデザインを担当するのではなく、分業になっていることが多いです。ゲームプランナーやゲームプログラマーなどの様々な職種のクリエイターと話しながら制作を進めることもあります。ゲームグラフィックデザインを作っていく際にも、クライアントの意向をくみ取ったり、ゲームをプレイするユーザーに好まれるようなデザインに仕上げていく必要があります。そのため、スムーズに制作を進められるようコミュニケーションを取ることができるスキルは必須です。

スキル②グラフィックデザイン表現ができるスキル

グラフィックデザインの知識やスキルも求められます。現代のゲームはグラフィックが主流です。デザインには、原理や原則があるためまずは知識の習得は欠かせません。知識習得と並行して、グラフィックデザインを作っていくソフトであるillustratorやPhotoshopが使いこなせるようにソフトのスキルも求められます。

スキル③CG表現ができるスキル

ゲームを良くプレイする方であれば、最近のゲームのほとんどが3DCGで制作されていることに気づくでしょう。ゲームグラフィックデザイナーは、CG表現のできるスキルが必要です。CG表現は、専用のMayaなどのソフトを用いて制作されます。CGソフトの知識やスキルの習得が必要です。

最近では、VRでもゲームを楽しむことができるようになっており、益々優秀なCGクリエイターが求められています。

スキル④デッサン力

ゲームグラフィックデザイナーは、絵が上手く描ける必要がある訳ではありませんが、観察力や表現力を高めるためにデッサンの練習を行うと良いでしょう。デッサン力があると、モノを立体的に捉え表現できるスキルが身につき、ゲーム内のグラフィックをよりリアルに仕上げることにもつながります。

スキル⑤発想する力

ゲーム内で表現されるアイテムや建物、キャラクターは存在しない架空の存在であることがほとんどです。そのため、こういった物体やキャラクター、空間などを想像し柔軟な発想力を持ち合わせていることが求められます。

ゲームグラフィックデザイナーに必要な資格・試験は?

ゲームグラフィックデザイナーになるために必ず持っていなければならない資格や試験はありません。ただし、資格や試験をクリアしていることで一定のスキルの証明にはなります。いくつか役に立つ資格や試験をご紹介します。


CGクリエイター検定

CGクリエイター検定とは、CG-ARTS協会が運営するCGデザイナーの民間資格です。

難易度によって2種類に分かれており、CGに関する基本的な知識やスキルを問われるベーシックとより専門的で応用的な知識やスキルに関する問題が出題されるエキスパートの検定があります。


色彩検定

色彩検定は、1級~3級まで検定が分かれています。初心者向けなのは3級になりますが、実務でも使えるレベルを狙うのであれば、2級までは取得をおすすめします。色彩のスキルがあるとよりゲームグラフィックデザインにおいても表現の幅が広がることが期待できます。また、デザインには理論や法則がありますのでこういったグラフィックデザインスキルを身につけることでCGデザインにも応用が効きます。


Illustrator®クリエイター能力認定試験/Photoshop®クリエイター能力試験

Illustrator®クリエイター能力認定試験/Photoshop®クリエイター能力試験は、ビジネス能力認定試験で広く実績を持つサーティファイ社が提供しています。

illustratorやPhotoshopはグラフィックデザイナーであれば、必要不可欠なソフトです。

どちらの試験もスタンダードとエキスパートの2種類に分かれています。ソフトを使いながら取り組む試験内容であり、これらの資格があることで、知識やソフト操作ができるスキルの証明になります。

ゲームグラフィックデザイナーにはどんな人が向いている?

それでは、ゲームグラフィックデザイナーはどんな性格やタイプの方が向いているのでしょうか。今回は3点ほどご紹介します。

向いている人の特徴①とにかくゲームが好きであること

ゲームグラフィックデザイナーになるからには、「ゲームが好き」という気持ちが重要です。普段から多くのゲームを楽しんでいる方はそれだけゲームに触れている時間が長いということですからゲームグラフィック表現のインプットもそれだけできているということにつながります。ゲームに対する熱い思いがあることが、仕事の原動力にもなりえます。

向いている人の特徴②流行りに敏感であること

ゲーム業界は、トレンドの移り変わりも激しく、常に新しい技術が取り入れられている業界です。今どんなゲームが流行っているのか、ゲームに限らずユーザーに好まれているものは何かなど常に新しい物事を吸収しようとする感度の高い人は向いていると言えるでしょう。

ゲームグラフィックデザイナーが普段から使用するillustratorやPhotoshop、3DCG専門ソフトなどのツールも頻繁にアップデートがあります。

最新の知識や技術を使い、ユーザーを楽しませるために新しい表現にも取り組む姿勢が大切です。

向いている人の特徴③こだわりを持って集中して根気強く取り組むことができること

表現に対してこだわりを持って根気強く取り組むことのできる方もゲームグラフィックデザイナーに向いています。CG表現は様々な工程があり1つの作品を完成させるのに時間がかかることも珍しくありません。また、基本的には納品期日があり、締め切りを気にしながら作業をしなければならないこともあります。そんな時もこだわって集中して根気強く制作に取り組む必要があります。

ゲームグラフィックデザイナーの年収やキャリア、将来性は?

ゲームグラフィックデザイナーの年収や、キャリアについて気になっている方もいるのではないでしょうか。ゲームグラフィックデザイナーの将来性もあわせてご紹介します。

ゲームグラフィックデザイナーの年収

ゲームグラフィックデザイナーの平均年収は、400万〜500万ほどになります。こういった業界では、勤務先やスキルによって年収に幅が出ます。

勤続年数を重ねるにつれゲームグラフィックデザイナーからゲームディレクターなどチームをまとめる役割にキャリアアップする方もいます。マネージメントなどを行うようになると責任が伴い年収もアップする傾向にあります。

ゲームグラフィックデザイナーのキャリアや将来性

ゲームグラフィックデザイナーのキャリアとしては、まずはクリエイターとしてグラフィックデザインを実際に行うチームの一員でのスタートがほとんどです。その後、経験や実績を積み、複数のクリエイターをまとめるチーフやディレクターやプロデューサーになるといったキャリアアップの仕方があります。

また、経験や実績を積み、フリーランスになる方や独立し自分の会社を立ち上げる方もいます。

このようにゲームグラフィックデザイナーのキャリアアップには様々な選択肢があります。

また、ゲームグラフィックデザイナーの将来性ですが、ゲーム業界自体が活気づき市場が伸びている現代においてゲームグラフィックデザイナーは、益々需要があり伸びしろのある職種と言えるでしょう。今後も、家庭用ゲーム機向けのゲーム作品だけではなく、スマホ向けゲームアプリの需要も高まり続けることが期待できます。また、ゲーム業界にも「VR」や「AI」が取り入れられるなどデジタル化がどんどん進み、ゲームグラフィックデザイナーに求められるスキルもより広がる可能性があります。

ゲームグラフィックデザイナーを目指すならデジハリスクール

ゲームグラフィックデザイナーを目指す方法は複数あります。大学や専門学校、通信講座などがあげられます。

社会人で未経験からゲームグラフィックデザイナーを目指す場合、デジタルハリウッド専門スクールのような1年間でゲーム業界が目指せるスクールがおすすめです。

最短で体系的に効率的に学びたいと考えている方は、ぜひ一度デジタルハリウッド専門スクールの資料請求個別の学校説明会にご参加ください。

デジタルハリウッド専門スクールでは、ゲームグラフィックデザイナーを目指すことのできるコースをご用意しています。

まとめ

今回は、ゲームグラフィックデザイナーとはどのような仕事なのか、仕事内容や必要な資格について紹介してきました。

この記事を読んでいる方は、ゲームが好きで普段からよくゲームをプレイしている方も多いかもしれません。ゲームグラフィックデザイナーになるには、ゲームが好きという気持ちが大切です。

ゲームグラフィックデザイナーに少しでも興味を持った方はまずは、専門スキルを身につけるための方法としてデジタルハリウッド専門スクールのようなスクールへの通学もご検討ください。

著者:デジタルハリウッド スクール 編集部