CGアニメーターの年収は?公的統計で見る給与相場

CGアニメーターになるには?仕事内容やとっておきたい資格について解説

公開日:2026-08-31

CGアニメーターとして働いていると、自分の年収が業界の水準に対してどうなのかを知りたくなる場面があります。ただ、検索して出てくる数値の多くは出典がはっきりしません。先に前提をお伝えすると、公的統計に「CGアニメーター」という単独の職業区分は存在しません。ただし、最も近い職種区分である「デザイナー」の実数値は公表されています。この記事では国税庁と厚生労働省の公的統計だけを使い、その実数値と全体の給与水準、統計の読み方、職域の広げ方までを、すべての数値に調査名と年度を添えて整理します。

CGアニメーターの年収は?公的統計で見る結論

結論を3点に整理します。

①「CGアニメーター」単独の公的な年収統計はありません

厚生労働省の賃金構造基本統計調査(令和6年)では、一般労働者の職種小分類として145の区分が設定されていますが、そのなかに「CGアニメーター」に対応する区分はありません。国が公表している賃金統計から、CGアニメーターだけの平均年収を取り出すことはできない、というのが出発点です。

②最も近い公的な職種区分は「デザイナー」です

同じ調査の職種小分類には「デザイナー」という区分があり、実数値が公表されています。男女計できまって支給する現金給与額が月額341,600円、年間賞与その他特別給与額が740,100円です(令和6年賃金構造基本統計調査、企業規模計10人以上)。次章で内訳を確認します。ただしこれは2DCG・グラフィック・プロダクトなどのデザイナー職を広く含む区分で、CGアニメーターに限定した数値ではありません。

③職業単位のデータは厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)で確認できます

厚生労働省が運営する職業情報提供サイト(job tag)では、職業ごとに年収・平均年齢・労働時間・有効求人倍率などのデータが公表されています。CGアニメーターの仕事に近い職業としては「CG制作」が掲載されています。関連する職業として「アニメーター」「ゲームクリエーター」のページもあります。それぞれの最新の掲載値は、次のページで直接ご確認ください。

④全体の給与水準は、国の2つの調査で確認できます

自分の年収の位置を考えるときの基準として使えるのが、国税庁の民間給与実態統計調査と、厚生労働省の賃金構造基本統計調査です。次章で数値を確認します。

全国平均の給与水準を確認する

まず、給与所得者全体の水準を押さえておきます。

指標 数値 出典・調査年度 対象範囲
平均給与 478万円(年額) 国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査 1年を通じて勤務した給与所得者(5,137万人)
所定内給与額 340,600円(月額) 厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者(平均年齢44.4歳・勤続12.7年)

国税庁の令和6年分 民間給与実態統計調査によると、1年を通じて勤務した給与所得者は5,137万人で、その平均給与は478万円、前年比3.9%の増加です。男女別では男性587万円、女性333万円とされています。

厚生労働省が2026年3月24日に公表した令和7年賃金構造基本統計調査では、一般労働者の所定内給与額(賞与や残業代を含まない、決まって支給される月額の給与)は男女計で340,600円(前年比3.1%増)、男性373,400円、女性285,900円です。対象となる労働者の平均年齢は44.4歳、平均勤続年数は12.7年でした。

ここで注意が必要なのは、これらは単純に比較できる数値ではないという点です。調査の主体も、対象とする範囲も、算出方法も異なります。国税庁の調査は源泉徴収にもとづく年額、賃金構造基本統計調査の所定内給与額は6月分の月額です。job tagが職業ごとに掲載している年収とも算出範囲が異なります。あくまで「どのくらいの位置にあるか」の目安として捉えてください。

職種別に見る|賃金構造基本統計調査の「デザイナー」区分

CGアニメーターに最も近い公的な職種区分である「デザイナー」の実数値を確認します。以下はすべて令和6年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)第1表(企業規模計10人以上)の公表値です。

項目 男女計
平均年齢 38.5歳 40.0歳 37.2歳
平均勤続年数 9.1年 10.4年 8.0年
所定内実労働時間数(月) 165時間 165時間 164時間
超過実労働時間数(月) 6時間 7時間 6時間
きまって支給する現金給与額(月) 341,600円 379,700円 309,200円
所定内給与額(月) 326,200円 362,500円 295,400円
年間賞与その他特別給与額 740,100円 951,500円 560,200円
労働者数 77,240人 35,510人 41,730人

年収の目安を知りたい場合は、公表値から次のように計算できます。

きまって支給する現金給与額(341,600円)× 12 + 年間賞与その他特別給与額(740,100円)= 4,839,300円(約484万円)

この約484万円は公表値からの単純計算であり、調査が「平均年収」として公表している数値ではありません。残業代を含む「きまって支給する現金給与額」を12倍しているため、月による残業の増減は反映されません。目安として扱ってください。

また、この「デザイナー」区分は2DCG・グラフィック・プロダクトなど幅広いデザイナー職を含みます。CGアニメーターだけを取り出した数値ではない点は、繰り返しになりますが押さえておいてください。

職業単位のデータはjob tagで確認できます

job tagの職業詳細ページには、職業ごとに次のような項目が掲載されています。

  • 年収
  • 平均年齢
  • 月間労働時間
  • 時間当たり賃金
  • 有効求人倍率
  • 求人賃金
  • 就業者数

CG制作、アニメーター、ゲームクリエーターはいずれも別々の職業として掲載されているため、同じ項目を横に並べて比べることができます。ただし本記事では、掲載値を転記せず、参照先の案内にとどめています。数値は更新されるため、最新の掲載値はjob tagの各ページで直接ご確認ください

数値を見るときの読み方だけ、あらかじめ整理しておきます。

有効求人倍率は、求職者1人あたりの求人数を示す指標です。1を上回れば求人のほうが多く、下回れば求職者のほうが多いことを意味します。ただしこの数値から待遇の優劣を判断することはできません。募集の出やすさと、実際の労働条件は別の話です。

求人賃金は、ハローワークの求人票に記載された賃金の水準です。募集時点の提示額であり、在職者の実績にもとづく年収とは測っているものが異なります。両者に開きがある場合、それは経験を積んだ在職者を含む平均と、これから採用する人向けの提示額という測定対象の違いによるものと考えられます。

就業者数は国勢調査にもとづく数値で、職業分類の単位で集計されています。CGアニメーターだけを数えた人数ではない点に注意してください。

CGアニメーターとアニメーターの違い

CGアニメーターとアニメーターは、作画の手段が異なり、job tagでも別の職業として整理されています。

CGアニメーターは、3DCGで作られたキャラクターやオブジェクトに、リグ(骨組み)を介して動きを付ける仕事です。キーとなる姿勢を打ち込み、その間の動きをコンピュータに補間させたうえで、タイミングや加減速を調整していきます。動かす対象は人型のキャラクターに限らず、動物、機械、カメラワークまで幅があります。

アニメーターは、手描きの原画や動画を担当します。1枚ずつ絵を描き、その連なりで動きを表現します。中割りと呼ばれる原画の間の絵を描く工程があり、枚数の管理がそのまま作業量に直結します。

どちらも「動きを作る」仕事ですが、扱うデータも作業の進め方も異なります。CGアニメーターは一度作った動きを別のカットで再利用したり、後から部分的に修正したりしやすい一方、リグの仕様に制約を受けます。手描きは1枚ごとに自由度が高い反面、修正は描き直しになります。job tagで別の職業として掲載され、統計上の数値も別に公表されているのはこのためです。

なお、両者は対立するものではありません。同じ作品のなかで、手描きのキャラクターと3DCGの背景・メカが組み合わされることは珍しくなく、実際の制作現場では協働する関係にあります。3DCGの制作工程全体については3DCGとは何かと制作工程で解説しています。

待遇の実像|労働時間と求人の状況の調べ方

年収だけでなく、労働時間と求人の状況をあわせて見ると、実像がつかみやすくなります。job tagの「CG制作」のページには、月間労働時間、時間当たり賃金、有効求人倍率、求人賃金、就業者数が掲載されています。それぞれの値はCG制作|job tagでご確認ください。

数値を確認する際は、それぞれの出どころを意識しておくと読み違えを防げます。

有効求人倍率と求人賃金は、公共職業安定所(ハローワーク)に出された求人にもとづく数値です。業界全体の採用状況をそのまま表すものではありません。CG・映像業界では、企業サイトや専門の求人媒体を通じた募集も行われているためと考えられます。

就業者数は国勢調査にもとづく数値で、CG制作だけを数えたものではなく、対応する職業分類に含まれる人を広く数えています。この点も、統計の区分がCGアニメーターと一対一で対応していないことの表れです。

労働環境については、公表されている情報の範囲でしか判断できません。job tagの「労働環境の特徴」でも、締め切り前は残業や休日勤務が多くなりがちな一方、担当した仕事を個人で進める性質から労働時間や休日が比較的自由な側面もあるとされています。掲載されているのは平均的な傾向であり、実際の働き方は勤務先や制作の時期によって変わります。求人を検討する際は、個別に条件を確認しておきたいところです。働き方の選択肢についてはクリエイターの働き方図鑑も参考になります。

年収に幅が出る理由

統計に示されているのは平均値であり、実際の年収には幅があります。要因として次の4つが考えられます。

①担当する職域

制作の実務を中心に担当する職種と、企画や全体設計に関わる職種では水準が異なります。job tagでも職業区分ごとに平均年収が掲載されており、区分によって水準に差があります。ただしこれは職業区分の違いによる平均値の差であり、個人のキャリアがそのとおりに動くことを示すものではありません。

②経験年数

job tagの就業要件では、中途採用において実務経験が重視されるとされています。作品と実績が評価の中心になる職域です。

③学歴より作品

job tagには、実際に従事している人の学歴構成も掲載されています(内訳はCG制作|job tagでご確認ください)。特定の学歴が必須とされているわけではなく、何を作れるかが問われる職域だと読み取れます。

④雇用形態

正社員と業務委託・フリーランスでは、収入の構造そのものが異なります。ただし、この区分でCGアニメーターの収入を示した公的統計は確認できていないため、具体的な金額を示すことはできません。

キャリアパス|職域の広げ方

キャリアの広がりは、「年収額の階段」よりも「担当できる職域の広がり」として捉えるほうが実態に近くなります。大きく3つの方向があります。

①スペシャリストの方向

モデリング、リギング、エフェクトなど、特定の工程を深めていく道です。その工程で高い精度を出せることが評価につながります。アニメーションであれば、生物の動きや重量感の表現、群衆の処理といった難度の高い領域が該当します。専門性が明確なほど、その領域を必要とする案件から声がかかりやすくなると考えられます。

②ジェネラリストの方向

複数の工程を横断して担当できるようになる道です。小規模なチームや、工程間の調整が必要な現場で力を発揮します。たとえばアニメーションだけでなくリギングまで理解していれば、リグの制約を踏まえた設計ができ、手戻りを減らしやすくなります。工程どうしのつながりを理解していることが強みになります。

③進行・設計の方向

制作全体の進行管理や、仕様の設計に関わる道です。個々の作業から一段引いて、スケジュールと品質のバランスを取る役割になります。job tag上でも、制作実務中心の「CG制作」と、企画や全体設計に関わる「ゲームクリエーター」は別の職業として掲載されており、それぞれの掲載値を見比べることは、職域の広がりと待遇の関係を考えるひとつの材料になります。ただしこれは職業区分ごとの平均値の差であり、個人のキャリアがそのとおりに動くことを示すものではありません。

どの方向にも共通するのは、実際に作ったものが評価の中心になるという点です。job tagの就業要件でも、中途採用では実務経験が重視されるとされています。担当した工程と、その工程で何を判断したかを説明できる形で作品をまとめておくことが、次の機会につながります。

どの方向を選ぶかによって、必要なスキルの積み方が変わります。職種ごとの仕事内容はクリエイターのお仕事図鑑で職種を見るで、3DCG職全体の整理は3DCGデザイナーの仕事内容となり方で解説しています。

学び直しを検討する場合、制度の活用も選択肢になります。厚生労働省の専門実践教育訓練給付金は、2026年8月時点で、支給要件を満たしハローワークで支給申請を行うことにより、教育訓練経費の50%(年間上限40万円)が訓練受講中6か月ごとに支給される制度です。資格取得等をし、かつ訓練修了後1年以内に雇用保険の被保険者として雇用された場合は、教育訓練経費の70%に相当する額(年間上限56万円)と既に支給を受けた額との差額が支給されます。さらに上記の要件を満たしたうえで、訓練修了後の賃金が受講開始前と比較して5%以上上昇した場合は、教育訓練経費の80%に相当する額(年間上限64万円)との差額が支給されます。ただし雇用保険の被保険者期間などの受給要件があり、対象講座も指定されています。申請を検討する際は厚生労働省および居住地のハローワークで最新の内容を確認してください。対象となる講座は専門実践教育訓練給付金の対象講座で確認できます。就職・転職の進め方については就職・転職サポート、独学で進める場合の方法は3DCGを独学で学ぶ方法にまとめています。

ここまでの内容を実際の制作で身につけたい方は、3DCGデザイナー専攻本科CG/VFX専攻のカリキュラムもあわせてご覧ください。

統計を読むときの注意点

公的統計に、CGアニメーターを直接示す区分はありません。数値は近い職業分類の平均として読む必要があります。

賃金構造基本統計調査(令和6年)の職種小分類は145区分ありますが、そのなかに「CGアニメーター」単独の区分は存在しません。job tagも、職業を国の職業分類に紐づけて数値を公表しています。

このため、「CGアニメーターの平均年収は◯◯万円」と言い切ることは、厳密にはできません。job tagに掲載されている年収も、CGアニメーターより広い職業区分の平均値です。

また、調査主体・対象範囲・算出方法が異なる統計を並べるときは、その前提の違いを踏まえる必要があります。年収と月額給与、給与所得者全体と一般労働者では、そもそも測っているものが違います。

なお、この記事では求人サイトやクチコミサイトの独自集計は使用していません。調査の設計や対象範囲が公開されておらず、数値の位置づけを確認できないためです。検索して出てくる年収情報を見るときは、その数値がどの調査にもとづくものかを確認することをおすすめします。

CGアニメーターの年収に関するよくある質問

QCGアニメーターの平均年収はいくらですか。

公的統計に「CGアニメーター」単独の職業区分がないため、公的な平均年収の数値はありません。近い職業として、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)にCG制作が掲載されており、年収の掲載値はそのページで確認できます。

Q全国平均と比べて高いですか。

国税庁の令和6年分 民間給与実態統計調査による、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円です。job tagに掲載されている職業ごとの年収と比べる場合は、調査の主体・対象範囲・算出方法が異なるため、単純な比較はできない点にご注意ください。

Q未経験からでも就職できますか。

job tagの就業要件では、中途採用において実務経験が重視されるとされています。未経験から目指す場合は、作品としてスキルを示せるようにすることが出発点になります。

Q資格は必要ですか。

job tagの「就業するには」では、CG制作に特定の学歴や資格は必要とされていないと記載されています。作品と実績で評価される職域です。

Qフリーランスと正社員ではどちらが年収が高いですか。

雇用形態別にCGアニメーターの収入を示した公的統計は確認できていないため、断定できません。収入の構造そのものが異なるため、額面だけでの比較も適切ではありません。

QアニメーターとCGアニメーターではどちらが年収が高いですか。

job tagではCG制作アニメーターが別の職業として掲載されており、それぞれの年収を確認できます。ただし職業区分が異なる統計であり、同一条件での比較ではありません。

まとめ

  • 公的統計に「CGアニメーター」単独の職業区分はなく、賃金構造基本統計調査(令和6年)の職種小分類145区分にも該当する区分はありません
  • 最も近い職種区分「デザイナー」の実数値は、きまって支給する現金給与額が月額341,600円、年間賞与その他特別給与額が740,100円です(令和6年賃金構造基本統計調査・男女計・企業規模計10人以上)
  • 上記から年収の目安を計算すると約484万円になりますが、これは公表値からの単純計算であり、調査が「平均年収」として公表している数値ではありません
  • 職業単位の年収・有効求人倍率は、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)の「CG制作」「アニメーター」「ゲームクリエーター」の各ページで確認できます
  • 全体の水準は、国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査の平均給与478万円、厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査の所定内給与額340,600円(月額)が目安になります
  • 調査主体・対象範囲・算出方法が異なるため、これらを単純に比較することはできません
  • 実際の年収は、担当する職域・経験・雇用形態によって幅があります
  • 求人サイトやクチコミサイトの独自集計は、調査の設計が確認できないため本記事では使用していません

まずは自分が担当している工程と、担当できる職域の範囲を棚卸ししてみてください。そこが待遇を考えるときの起点になります。

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統計の数値は平均であり、実際の待遇は担当できる工程の広さや作品の内容によって変わります。デジタルハリウッドの3DCGデザイナー専攻は働きながら週1日・1年間で学べる構成で、本科CG/VFX専攻は1年集中で制作工程を一通り扱います。現職を続けながら学べるかどうかも含めて、無料のスクール説明会で相談できます。

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デジタルハリウッド スクール 編集部

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著者:デジタルハリウッド スクール 編集部