グラフィックデザイナーの将来性は?

グラフィックデザイナーの将来性は?

現状と今後の需要と比較

いまグラフィックデザイナーを取り巻く環境は大きく変化しています。グラフィックデザイナーを目指す人は、現状と将来性について、しっかりと把握しておく必要があるでしょう。
そこでこのページでは、グラフィックデザイナーの仕事の現状と需要、将来性について解説していきます。

グラフィックデザイナーの現状は?

グラフィックデザイナーは雑誌や書籍、ポスターや看板など、出版や広告における視覚的なデザインを担当する仕事です。その出版業界は、雑誌や書籍の売り上げが低迷するとともに、発行部数自体が減少傾向にあります。また、なかなか「物が売れない」この時代、各企業は広告宣伝費削減を余儀なくされています。

このような状況の中、紙媒体や広告制作を中心に仕事をしてきたグラフィックデザイナーは、キャリアプランの変更などなんらかの対応を迫られています。

とはいえ、これから先も紙媒体は一定の規模で残り続けます。またあらゆる分野においてグラフィックの需要がなくなることはありません。とくに、インターネット市場が大幅に拡大する中、Webにおけるグラフィック表現やネット広告などの需要は飛躍的に伸びています。現在の状況を新たなチャンスととらえ対応していけるかどうかが、今後長く活躍し続けるグラフィックデザイナーになるための分かれ道となるかもしれません。

今後のグラフィックデザイナーの需要はどうなるか?

企業の広告宣伝は、従来のテレビや雑誌などの媒体から、企業サイトやSNSなどのインターネット上のWeb広告へとシフトしてきています。すでにグラフィックデザイナーとして働いている人も、Web関係の仕事を依頼されることが増えてきているようです。こうした状況は、実はグラフィックデザイナーにとって有利な面もあります。なぜなら、デザインの基礎やグラフィックソフトの扱い方など、グラフィックデザインとWebデザインには共通する項目も多いことから、グラフィックデザイナーはWebマーケティングスキルなどのピンポイントの知識をプラスするだけで、すぐに活躍シーンを広げられるからです。

そもそも、大きなキャンペーンや広告展開の場合、商品パッケージやポスター等の印刷物のデザインと、Webのデザインや企画を連動させることも多いため、Webマーケティングスキルをもったグラフィックデザイナーは活躍できる傾向にあります。こうした手法はメディアミックスとよばれ、今後もますます進むものと考えられます。同じグラフィックデザイナーでもWeb関連の知識が豊富な方が重宝されやすく、今後も需要は高まっていくでしょう。

グラフィックデザイナーの将来性は?

今後はWeb分野におけるグラフィックデザイナーの需要が見込まれるという話をしましたが、Webだけでなく、映像やゲーム業界などにおいても、高いグラフィック表現ができるデザイナーは常に求められています。また、最近ではビジネスの現場においてデザインやクリエイティブの重要性が注目されており、デザイナーやクリエイターといった専門職の採用を積極的に行う一般企業も増えてきています。デザインが必要とされる仕事の幅はますます広がり、領域が曖昧になってきていることから、今後はよりこうした時代の変化に対応し、マルチな活躍ができるグラフィックデザイナーの将来性が広がっていくものと考えられます。

同時に、グラフィックデザイナーの働き方も変わりつつあります。これまでグラフィックデザインの仕事は都心に集中していましたが、デバイスやネット環境、クラウドソーシングサービスの発展などにより、クリエイティブ業界全体のリモート化がすすみ、地方や在宅でもグラフィックデザイナーとして働けるようになってきています。今後、正社員や会社勤めにこだわらなければ、フリーランスや副業として自分の仕事と掛け持ちができる雇用形態での求人も増える可能性があります。

将来性あるグラフィックデザイナーになるためには?

指示された内容通りのデザインしか作れないグラフィックデザイナーには、今後厳しい状況が予測されます。では、そうならないよう付加価値を高めるにはどうすればいいのでしょうか?

ディレクション能力を高め、数字を出せるようにする

未来のグラフィックデザイナーの成功パターンは、数値的に明確な結果を打ち出せるグラフィックデザイナーです。商品の売上が何パーセント上がった、リピーターの獲得率が何パーセント伸びたなど、クライアントの利益を数字で明確に出すことができるグラフィックデザイナーには仕事が集中していくでしょう。これからのグラフィックデザイナーには卓越したデザインスキルとともに、市場を分析する力や解析ノウハウなども求められていくと考えられます。分析・解析ツールを使いこなし、数字を見ながら最適なデザイン設計や企画を打ち出せるグラフィックデザイナーを目指し、力をつけましょう。Webのマーケティングスキルを合わせることができれば、より強力な強みとなります。

また、ヒアリングやディレクション、コンサルティング能力を伸ばすことができれば、事業戦略や経営などにも携われるようになる可能性もあります。デザイン思考を持ったバランスの取れたビジネスマンとして、安定した将来が描けるでしょう。

デザイン以外の付加価値をつける

「個の時代」がすすむこれからの時代、個人力を磨いておくことは必要不可欠です。グラフィックデザイナーも例外ではなく、デザイン以外にもなんらかの付加価値が必要です。それは自らの得意分野というふうにも言い換えられるかもしれません。

たとえば英語が得意な人であれば海外向けのデザインを任されることもあるでしょう。プログラミングができればアプリの開発も同時に依頼されるかもしれません。「グラフィックデザイン×英語」「グラフィックデザイン×プログラミング」「グラフィックデザイン×マネジメントスキル」など専門性をかけ算していくことで、グラフィックデザイナーとしての希少価値は高まりますし、可能性は無限に広がります。これまでの常識にとらわれない多面的なスキルを提供できれば、オンリーワンのグラフィックデザイナーとして活躍し続ける可能性は高くなるでしょう。

まとめ

海外の大学ではダブルメジャーという仕組みがスタンダードとなっています。学生は1つめの専攻に自分の学びたい分野を選択し、もう1つの専攻として仕事に直結しそうなITやビジネス科目を組み合わせて学ぶことができます。「近い将来、1つの専門性では勝負できない高度な時代がくる」と予測されている中、ダブルメジャーは卒業後のキャリアの可能性を広げるのに役立っているのです。

時代の流れとともに、グラフィックデザイナーを取り巻く環境はすこしずつ変化しています。ですが、この状況はグラフィックデザイナーに限った話ではありません。テクノロジーが急激な進化を遂げるこの時代において、どのような仕事も将来性は安泰ではないということを心しておかなければなりません。希少価値の高い人材になるために、いまなにをするか?私たち一人ひとりに問われているのかもしれません。