グラフィックデザインとイラストの違い|役割・仕事・学び方を解説

公開日:2018-10-01

グラフィックデザインとイラストの違い|役割・仕事・学び方を解説

グラフィックデザインとイラストの違い|役割・仕事・学び方を解説

公開日:2018-10-01(更新日:2026-09-15)

グラフィックデザインとイラストレーションは近しい関係にありますが、実は別物です。「絵を描くのが苦手だけれど、グラフィックデザイナーになれるだろうか」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。本記事では、グラフィックデザインとイラストレーションそれぞれの役割の違いから、実際の制作現場での関わり方、絵が得意でなくても活躍できる理由まで、やさしく解説します。

グラフィックデザインとイラストレーションは別物?

グラフィックデザインとイラストレーションは近しい関係ではあるものの、別物です。ただし、両方をうまく使うことで、より良いビジュアルコミュニケーションをとることができるようになります。違いを知りつつ、両方をうまく使いこなしていけるとよいでしょう。

グラフィックデザイナーを目指す方の中には、「絵が不得意で不安です」という声も少なくありません。この記事では、グラフィックデザインとイラストレーションそれぞれの役割を整理しながら、絵が苦手な方でも安心して目指せる理由についても解説していきます。

グラフィックデザインとは

デザインというと装飾や美的造形物を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、もともとは設計、図解、意匠といった意味で、画像や文字を組み合わせて視覚的にメッセージを伝えるものです。印刷によって大量に複製されることを前提とした視覚的な情報伝達のデザインである、という点も特徴の一つです。

ポスターやチラシといった印刷物のデザイン、ロゴなどのブランディングに関わるもの、本や雑誌、新聞などの編集されたものをデザインするエディトリアルデザインなどを広く総称してグラフィックデザインといいます。

グラフィックデザインは、ターゲット、配布先、印刷の体裁などの必要情報を最初に要件としてまとめて制作をし、納品するという形で進められることが一般的です。

一方で最近では、Webサイトやアプリなどの画面を指してUI(ユーザーインターフェース)デザインと呼ばれる分野もデザインの中で多くを占めています。こちらは、ユーザーテストを繰り返しながら改善を重ねていく反復的なデザインプロセスで進められることが多く、同じデザインではあるものの、進め方が異なります。

グラフィックデザインのほうがビジュアル訴求に重きを置いていることが多いです。機能性重視のUIデザイン、ビジュアル訴求重視のグラフィックデザインと区別することができるでしょう。

イラストレーションとは

イラストレーションとは英語でIllustrationと書き、日本ではイラストレーション、略してイラストと呼ばれます。図像によって文字情報を補助する描写または装飾のことで、書物や広告などに挿絵、図解として入れられるものです。

現在は、イラストレーターという職種が確立され、画家とイラストレーターは区別されています。その大きな違いは、自身が決めたテーマの作品を描きその作品から収入を得るのが画家、クライアントから依頼を受けてイラストを描くのがイラストレーターです。そのため、イラストレーターが描く絵のテーマは、イラストレーター自身が決めるのではなく、クライアントから依頼されることがほとんどです。絵のテイストや使用する色など細かく指定されることもあります。

イラストが活躍する場面は幅広く、書籍や雑誌の挿絵、広告のビジュアル、商品パッケージ、キャラクターデザイン、Webサイトのアイキャッチなど多岐にわたります。クライアントの意図をくみ取りながら、指定されたテイストや世界観を的確に表現する力が求められる仕事です。

グラフィックデザインとイラストレーションの違い

それでは、グラフィックデザインとイラストレーションの違いはなんでしょうか。

よくグラフィックデザイナーになりたいけれど、絵が不得意で不安ですといった声を聞くことがあります。厳密には、グラフィックデザインは文字を使ったタイポグラフィ、色や構成で情報を伝えることもできるため、イラストが必須というわけではありません。人に伝わりやすいデザインにはルールがあるため、そのルールを学んでいくことでデザインはできるようになります。

具体的には、見出しと本文のメリハリをつけるタイポグラフィの工夫、要素の配置バランスを整えるレイアウト、伝えたい印象に合わせた配色、写真素材の効果的な活用など、イラストを描く力がなくても視覚的に情報を伝える手法はたくさんあります。これらのルールを一つずつ身につけていくことで、絵を描くのが得意でなくても、伝わるデザインを作れるようになっていきます。

実際、多くのグラフィックデザイナーは、イラストではなく写真やアイコン、図形といった素材を組み合わせてデザインを制作しています。文字の大きさや太さ、色のコントラスト、余白の取り方といった基本を押さえるだけでも、情報が整理された見やすいデザインを作ることができます。絵を描くことに苦手意識がある方も、まずはこうしたデザインの基礎ルールから学んでいくとよいでしょう。

ただ、グラフィックデザインを使用する場面にイラストがあると分かりやすいデザインを作ることができるために、イラストは重宝されます。先ほど説明した通り、ビジュアル訴求に重きを置いたグラフィックデザインとイラストは相性が良いのです。

実際の制作現場では、両者が協働する場面も多くあります。たとえばポスターを1枚制作する場合、グラフィックデザイナーが全体の構成・情報整理・レイアウトを設計し、その中にイラストレーターが描いた挿絵やキャラクターのイラストを配置する、という役割分担が行われることがあります。デザイナーが「伝える設計」を担い、イラストレーターが「印象づける絵」を担うイメージを持つと分かりやすいでしょう。

パンフレットや商品パッケージの制作でも、同様の分担が見られます。デザイナーは掲載する情報の優先順位を整理し、読みやすい文字組みや配色でレイアウトを組み立てます。そこにイラストレーターが描いたイラストを組み合わせることで、文章だけでは伝わりにくい世界観や親しみやすさを加えることができます。1人がデザインとイラストの両方を担当するケースもあれば、デザイナーとイラストレーターがチームを組んで制作するケースもあり、現場によって進め方はさまざまです。

イラストレーターからグラフィックデザイナーに転身することも?

イラストレーターとして絵を描くことを依頼される際、最終的な使用先がチラシやポスターなどのグラフィックデザインの中で使用される場合が多いです。そうなると、イラストレーターの人がデザインをできれば、一貫して作業を請け負うことができます。そのため、イラストレーターの方がデザインを学びたいという声もよく聞かれ、実際にイラストが描けるグラフィックデザイナーとして活躍している方も多いです。

転身というよりは、イラストという武器を持ったグラフィックデザイナーとして活躍するイメージです。イラストが描けることは、他のグラフィックデザイナーとの差別化にもつながる強みになります。デザインの基礎知識に加えてイラストという表現手段を持っていることで、クライアントから提案できる幅が広がり、案件によってはイラストからデザインまでを一貫して任されることもあります。

未経験からグラフィックデザイナーを目指すための具体的な学習方法やキャリアパスについては、グラフィックデザイナーになるには|必要スキル・学習方法・未経験からの就職で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

デジタルハリウッドでグラフィックデザインとイラストの両方を学ぶ

イラストレーターやフォトグラファーの方が、仕事の幅を広げるのにグラフィックデザインは良い分野といえるでしょう。

デジタルハリウッドでは、グラフィックデザインの基礎を学ぶことはもちろん、実際にチラシや広告などを制作してアウトプットをすることを通して学んでいきます。そうすることで、実際に仕事につながるグラフィックデザインを習得することができるのです。デザインとイラストの両方に興味がある方は、グラフィックデザイン系講座の詳細もぜひチェックしてみてください。

デザインとイラストの両方を実践的に学ぶなら

グラフィックデザインとイラストレーションの違いを理解したうえで、両方のスキルを掛け合わせられると活躍の幅が大きく広がります。デジタルハリウッドでは、未経験からでもグラフィックデザインの実務スキルを体系的に学べる環境が整っています。

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まとめ

グラフィックデザインとイラストレーションの違いを説明してきました。別物ではあるので、どちらかを極めるという方法ももちろんありますが、両方を身に着けると活躍の幅が広がることは確かです。

グラフィックデザインは、タイポグラフィやレイアウト、配色といったルールを学ぶことで、絵を描くのが得意でなくても取り組める分野です。一方でイラストが描ければ、より印象に残るデザインを作る武器にもなります。ご自身の表現したいことはどんな手法が良いか考えるうえで、ぜひ参考にしてください。

この記事のポイント

  • グラフィックデザインとイラストレーションは近しい関係にあるが別物であり、両方を身につけると活躍の幅が広がる
  • グラフィックデザインはタイポグラフィ・レイアウト・配色などのルールで視覚的に情報を伝えるものであり、イラストが必須というわけではない
  • 一方でイラストがあると分かりやすく印象的なデザインになりやすく、両者は相性が良い関係にある
  • ポスターやパンフレットの制作現場では、デザイナーが構成・レイアウトを担い、イラストレーターが挿絵やイラストを担当する協働が見られる
  • イラストレーターがデザインを学んで活躍の幅を広げるケースも多く、未経験からの学習方法は姉妹記事「グラフィックデザイナーになるには」も参考に

グラフィックデザインとイラストレーション、それぞれの役割を理解することは、自分に合った学び方を選ぶ第一歩です。気になった方は、ぜひスクール説明会にもお気軽にご参加ください。

デジタルハリウッド 編集部

グラフィックデザインとイラストレーションの役割の違いや協働の仕方を、専門スクール運営で培った知見をもとにわかりやすく発信しています。

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