プロダクションマネージャー

プロダクションマネージャーとは

「プロダクションマネージャー」とは、CGクリエイターや、グラフィックデザイナー、映像デザイナーのように映像に関わる一つの作業をするのではなく、コンセプト設計、企画から仕上げ、予算管理、スケジュール工程のディレクションまでの全てを管理する、なくてはならないポジションです。
私たちが日々、目にしている映像などのコンテンツは、さまざまなデザイナーやクリエイターの努力によって生まれていますが、実はそこには欠かせない役割を持った職業の人たちの支えがあります。それがプロダクションマネージャーです。
「プロダクション (Production)」とは、『生産する』あるいは『生産されたもの』のことを指します。主にCM、放送、ゲーム、Webサイト、映画、広告、音楽、出版などの分野に制作物を供給する企業のことです。そしてマネージャーとは、働く人、進行している仕事を管理する管理者の肩書(Manager)のことを指します。呼び方は「Production Manager」の頭文字から、「PM(ピーエム)」と略して呼ばれます。

どんな仕事・業務?

多くの職人、クリエイターが関わることで映像作品はできていますが、その制作に関わる予算を把握・管理(決定はプロデューサー)することや、CGを使う映像であれば、作画やアニメーションに関わるアニメーター、キャラクター制作に関わるモデラーを集め、それぞれのスケジュールと完成した素材を管理しつつ、滞りなくカットオーバーにのせること、それがプロダクションマネージャーの担当領域です。
映像、アニメの演出家、作画を担当する監督などと一緒に打ち合わせをします。監督の頭の中のイメージを現場の映像クリエイターやアニメーターへ伝え、映像クリエイターやアニメーターが制作した原画や動画のコンテ、ラフ、完成のチェックはもちろん、素材を各スタジオへ送り、指示のやり取りをし、クライアントと映像制作チームの橋渡し役となる重要なポジションです。
何かを制作するには予算がありますので、その予算の中で撮影にかかるコスト、たとえば撮影現場のスタジオ代、人件費、機材費、移動費、ロケであればスタッフの食費など、細かい費用までも理解して進行します。
コストについては、制作が実際に開始される前までに、プロダクションマネージャーを中心とした打ち合わせが何度も行われることが多いです。
この打ち合わせでは、プロジェクトを成功させるために、上記で述べたコストの管理の検討や調整はもちろんですが、使用したいイラストやモデルや素材、場所の使用許諾や範囲など映像に関わるすべての権利関係についても確認します。この打ち合わせで議題にあがった点を、制作開始前に検討し、解決のための道筋を立てクリエイターが仕事をしやすい環境とクライアントが納得のできる交差点を見つけていくのがプロダクションマネージャーの仕事です。

どんなソフトウェアを使うのか

基本的には制作を行うことのない職種のため、スケジュール作成や予算管理、打ち合わせに使用する資料を作成するために、エクセルやパワーポイントといったOffice系のソフトウェアなどを使用します。企業によって制作も担う場合は映像編集ソフトウェア、3DCGソフトウェアなども使用します。

どのような職場がある?

プロダクションマネージャーの職場は、主に映像制作を行うスタジオやプロダクションなどで勤務をします。新人の場合は先輩PMについて仕事をしていきます。フリーランスの場合は、案件単位でプロダクションが請け負っているプロジェクトに参加するなどして働きます。フリーランスの場合はつながりが大切なため、このような場でまた別のお仕事につながることもあります。

業務例

映像の制作は、さまざまなクリエイターの仕事が集合して成り立っています。以下のような職種と関わりながら仕事を進めていきます。

  • プロデューサー
    映像全体のまとめ役として、企画立案からスポンサーとの交渉、キャスティング、予算管理までをする仕事です。
  • ディレクター
    プロデューサーの指揮のもと、映像コンテンツの制作・演出を手がけます。映像制作に携わるさまざまなスタッフに指示を出しつつ、企画・コンセプトに沿ってコンテンツをつくり上げていきます。
  • 撮影カメラマンやCGデザイナーなどのクリエイター
    撮影スタジオやロケ現場で実際にカメラを回し、モデルやものを撮影します。ディレクターが出す演出の意図を汲みながら、自身のカメラの知識やスキルを余すところなく映像で体現してきます。最後に、映像編集をする、映像クリエイターです。映像クリエイターは、カメラマンが撮影をした映像を編集し、演出、加工、合成を施していき仕上げの工程を行います。
    実写とCGの合成の映像が必要であれば、CG加工や、エフェクト加工、イラストが必要であれば、グラフィックデザインと映像のカット編集、合成など、手がける仕事はさまざまでとてもやりがいのある仕事です。

働き方は?

企業に勤務する場合は正社員や契約社員として働き、基本的には平日8時間勤務となっていますが、スケジュールや納期などによっては激務となることもあるため、フレックスタイム制や裁量労働制をとっている企業も多いです。撮影日やロケハン、打ち合わせなどにより勤務時間が日によって変動することが多いです。フリーランスの制作として案件単位でする場合も同じです。

収入(年収・月収)は?

プロダクションマネージャーの年収はおおよそ300万円~500万円と言われていますが、40代になると600万円や700万円となってきます。将来的にプロデューサーとしてキャリアアップすることで年収1,000万円以上になることも目指せます。プロデューサーになるまでは、業界や企業にもよりますがプロダクションアシスタント、プロダクションマネージャー、アシスタントプロデューサー、プロデューサーのように順を追ってキャリアを積んでいきます。

どんなキャリアが歩めるか

プロダクションマネージャーとして制作進行を担当した後のキャリアパスとしてはディレクター、プロデューサーへの道があります。映像制作はいろいろな人が関わり1つの作品ができています。プロダクションマネージャーとして現場を知ることでその他の職種の仕事内容も見えるようになり、将来についてのキャリアもいろいろと考えることができます。また、企業における管理業務を担当する統括ポジションに進む人もいます。

求人動向

現在映像業界やCG業界は人材が不足しており、プロダクションマネージャーの求人は多く常に求人が出ています。そのため募集している業界は広く、テレビ番組やCM制作やミュージックビデオ制作、CG制作などさまざまです。企業によって業務内容が異なるので、自分の希望する業界の求人を逃さずチェックしておくことが望ましいです。

なるには

未経験からなるには

プロダクションマネージャーは、作り手ではなく各ポジションをつなぐ役です。うまくプロジェクトが回るかどうかはプロダクションマネージャーにかかっていると言っても過言ではありません。そのため、映像制作の経験がない人でも働けるところもあります。またお金に関するやりとりも行うため、大学などで経済について学んでいる人にも向いていますが、業界についての知識は身につけておいたほうがよく、独学や専門スクールなどでも学んでおくと良いです。

必要なスキル

プロダクションマネージャーに必要なスキルは、映像制作スキルがあるに越したことはありませんが、人の素養としてホスピタリティと責任感がないとできません。また、忙しいことで知られる映像業界では精神力と体力も必要です。しかし、プロダクションマネージャーは制作自体があまり得意ではないと感じている、勉強中である、また制作の現場を知りたいと考えている人にとっては、映像業界に携われる貴重な職種のひとつです。
映像が好きで、クリエイターが好きで、人が好きで、物作りが好きな人にとっては、非常にやりがいのある仕事です。

なるための適性は?

プロダクションマネージャーは、クリエイターやクライアントの管理をする立場なので、映像制作の流れを学んだ方、あるいはクリエイターとして実務キャリアを積んだ人にはとても向いています。しかし、先述にもある通り制作自体があまり得意ではないと感じている人、勉強中の人、また制作の現場を知りたいと考えている人にとっては、映像業界に携われる貴重な職種のひとつです。映像が好きで、クリエイターが好き、人が好き、物作りが好きな人にとっては、非常にやりがいのある仕事です。制作ではなく、撮影場所の交渉、モデルのアサインなど、各関係者に連絡をしたり折り合いを付けたりする重要なポジションなので、コミュニケーション能力、交渉力、社交性のある人に向いています。

なるための難易度は?

プロダクションマネージャーになること自体の難易度は高くはありませんが、業界によっては専門知識や経験が必要とされることがあります。また、プロダクションマネージャーには精神力や体力、予定外のことなどが起きても明るく前向きである、めげない精神があるという素質の部分が重要となってきます。このような背景もあり、比較的若い人の方が優遇されることがあります。

なるにはどれくらいお金がかかる?

CGを学べる専門スクールに通う場合、およそ90万円~140万円前後です。内容や期間によっても価格は大きく変わってくるため、自分の目的やライフスタイルに合うスクールを選ぶことが大切です。書籍を参考にする場合、1冊2,000~3,000円が相場です。
そのほかにも専用ソフトウェアの使用料やインターネット費用(3,000~4,000円/月)などが挙げられます。すでに使えるパソコンがあれば必要ありませんが、業務に使用するパソコン購入費なども必要になります。