モデラー

お仕事内容・主な業務

モデラーとは、3DCGデザイナーの中で、英語で模型製作を指す形状の作成業務「モデリング」を中心に行っていく役割です。

ゲームやアニメなどに登場する人物やアイテム、背景などを制作する「ポリゴンモデラー」、機械的な繊細さを厳密に表現する工業デザインに多く用いられる「サーフェイスモデラー」、CADなどのソフトを使って製品に必要な材料を算出できるようにソリッド属性のモデリングをする「ソリッドモデラー」などがあります。「サーフェイスモデラー」や「ソリッドモデラー」は工業デザイナーに分類されるため、今回はCGクリエイターに分類される「ポリゴンモデラー」の仕事内容について順を追って説明していきます。

まず実作業に入る前に、原画や資料をもとに構図を考えていきます。デザイナーやアートディレクターとコミュニケーションをとりながらクライアントの依頼内容を把握します。
効率良い作業をしていくために、ここのすり合わせは重要で、映像内のカメラの移動の有無などで作り込む範囲を考えていきます。そして、制作していくにあたり、必要があれば、自身で写真を撮影するなどの資料やテクスチャー用の素材を調達します。

続いて、全体的なレイアウトを決めていきます。どんな絵作りを目指すのかを意識し、一枚の絵として見たときに違和感がないものを作り上げていくための大事な作業です。

そしてレイアウトが決まってから個々のモデルの制作に入っていきます。
CGを制作する工程の中で時間がかかり、かつ緻密さが必要な工程です。
基本的にはポリゴンモデリングと呼ばれるポリゴンという多角形の組み合わせで物体を表現します。ほとんどのモデリングソフトが、このポリゴンモデリングに対応しているため、ソフト互換が柔軟です。板の集合体で形状を作っていくため、板の数が多いほど緻密な形状を作ることができる反面、演算処理に負荷がかかるため、必要最小限のポリゴン数でも目標イメージに近づけた形状を作る技術に長けている人が優秀なモデラーといえます。
最近では粘土をこねるようにして物体を生成するスカルプトモデリングという手法も使われるようになってきました。ZBrushが得意とする手法で、一般的にペンタブレットを使います。最初からスカルプトモデリングをすることもあれば、ポリゴンモデリングしたものをベースにして、微妙な凹凸をつけることもあります。クリーチャーなどの有機的なものや、布などのやわらかいもの、複雑な形状のモデリングに向いています。
その他、3Dスキャンなどを使っての特殊なモデリングも少しずつ使われるようになってきています。

モデリングが完了したら、テクスチャーを作成します。同じ形状でも石のテクスチャーを貼り付けると石になりますし、金属のようなテクスチャーにすると金属の塊になるといったように、形だけではなく、テクスチャーによっても受ける印象が変わってきます。このテクスチャーの設定はAdobe Photoshopなどを使って作っていきます。そしてそのテクスチャーをモデルに貼り付けて色や質感を出す作業をマッピングと言います。テクスチャーの色はライティングに左右されて変化するため、行ったり来たりを繰り返し、完成度を上げていきます。
こうして出来上がったモデルに動きを付けていくために、リガー、そしてアニメーターに作業が引き継がれていきます。

こんな人にむいている

モデラーは、実際に3Dで物を作る仕事であるため、細部まで作りこむ想像力豊かな人に向いています。加えて、正確に物を描く正確性が求められるので、正確、かつ忠実に物を描きたい人、立体的な造形力、デッサン力を持っている人、こだわりのある人、粘り強い人が向いています。

キャラクターモデリングをする場合には筋肉や骨格をしっかり意識することが必要なため、筋肉の構造を理解しているとよいでしょう。背景モデリングは経年劣化やそのものの構造など現実世界で起こりえる要素をしっかり盛り込むことが必要なため、建築物や自然風景に関する深い知識を持っているとよいので、建築の知見がある方に向いています。加えて、背景を彩る膨大な量のCGモデルを、効率的かつ丁寧に制作するため、技術力や集中力、データ管理能力、3DCGソフトのオペレーション技術も求められます。

必要なスキル

まず3DCGソフトを使ってモデリングが出来る必要があるため、ソフトの習得が必要です。テクスチャ―を作るためのAdobe Photoshop、CG業界で一番シェアを占める統合型CGソフトのMayaあたりを抑えるとよいでしょう。Mayaは実写映像と非常に相性がよく、映像業界で高い人気を誇ります。Mayaと同じAutodeskの統合型CGソフトでは3ds MAXというソフトもあり、アニメーション系プラグインが多いため、アニメ系のCG作成で使用されることがよくあります。CADソフトとの連携ができるため、建築物の完成予想のビジュアライゼーションにも使われています。
モデリング、スカルプトなど、特定の機能だけを備えている特化型のCGソフトZBrushも使用される場が増えてきており、Mayaや3dsMAXとも連携できるため、有機的なモデリングをしたい場合は身に着けるとよいでしょう。
ソフトスキルのほかには、細部まで作りこむ想像力や、立体的な造形力、デッサン力、アートスキルや観察力も必要になってきます。加えて、キャラクターモデラーの場合は、人体や動物の筋肉、機能に関する深い知識が、背景モデラーの場合は建築物や自然風景に関する深い知識が求められます。