Photoshop生成塗りつぶしの使い方

公開日:2026-09-14

Photoshop生成塗りつぶしの使い方

Photoshop生成塗りつぶしの使い方

公開日:2026-09-14

「Photoshopの生成塗りつぶしを使ってみたいけれど、商用利用してもよいのか分からない」——そう感じている方は少なくありません。生成塗りつぶしは、選択範囲とテキストの指示だけで画像を生成・合成できるPhotoshopの機能で、背景の補完や不要物の削除、オブジェクトの追加まで幅広く活用できます。ただし、商用利用の可否は使っているPhotoshopのバージョンによって条件が異なります。本記事では、生成塗りつぶしの基本的な使い方から、商用利用の条件、料金プランの比較まで整理して解説します。

この記事の要約

できること 背景の補完・不要物の削除・オブジェクトの追加など、選択範囲とプロンプトで画像を生成
商用利用 Fireflyモデルの生成物は商用利用可能。ただしベータ版での生成物は商用利用不可
料金プラン Photoshop単体は月25クレジット、Creative Cloud Proは月4,000クレジット
注意点 意図通りにならない場合もあり、著作権面の確認や試行錯誤が前提

Photoshop生成塗りつぶしとは?できること

Photoshop生成塗りつぶしとは、選択範囲を作り、テキストプロンプト(または空欄)を指定するだけで、AIが選択範囲内に画像を生成・合成してくれるPhotoshopの機能です。従来は手作業で行っていたレタッチや合成作業を、テキストの指示だけである程度形にできる点が特徴です。

代表的にできることとしては、背景の一部を自然に補完する、写真に写り込んだ不要なものを消す、既存の画像にオブジェクトを追加・置き換えるといった使い方が挙げられます。ほかにも、被写体の一部だけを調和させて色味や質感をなじませたり、空だけを別の表情に置き換えたりといった、写真加工の幅を広げる使い方も可能です。これまでであれば専用のブラシワークや切り抜き・合成の技術が必要だった作業を、テキストの指示だけで叩き台として形にできる点が、生成塗りつぶしの大きな魅力だと考えられます。

Photoshopの生成塗りつぶしは、Adobe Firefly・Google Gemini(Nano Banana Pro)・Black Forest Labs(FLUX)など、複数のAIモデルから選んで生成できる点も特徴の一つです。(出典:Adobe公式「PhotoshopのAIを使用してワークフローを効率化」、2026年9月時点の確認)モデルによって得意な作風や生成結果の雰囲気が異なるため、同じプロンプトでも複数のモデルで試してみると、より狙いに近い結果が見つかることもあります。用途や好みのテイストに応じてモデルを使い分けられるため、Photoshop単体でも表現の幅が広がります。

生成塗りつぶしの基本的な使い方

生成塗りつぶしは、おおむね次のような流れで使います。まず、なげなわツールや選択範囲ツールを使って、生成したい範囲を選択します。次に画面に表示される生成AIバーにプロンプト(作りたいものの指示文)を入力するか、何も入力せずに生成を実行します。プロンプトを入力しない場合は、AIが周囲の画像から自然になじむ内容を自動的に判断して生成します。

生成が完了すると、通常は複数の案が提示されるため、その中から気に入ったものを選びます。狙った結果にならない場合は、プロンプトの表現を変えたり、選択範囲を調整したりしながら、何度か生成し直すのが一般的な進め方です。

プロンプトは、日本語での入力にも対応しています。具体的な情景を言葉にするほど、意図に近い結果が生成されやすくなる傾向があります。逆に、プロンプトを入力せずに生成した場合は、AIが周囲の色味や質感から自動的に自然な内容を判断してくれるため、細かい指示を考えるのが難しいときはあえて空欄のまま試してみるのも一つの方法です。生成にはある程度の待ち時間が発生する場合もあるため、慣れないうちは少し余裕を持って作業を進めるとよいでしょう。

生成塗りつぶしと生成拡張の違い

Photoshopには「生成塗りつぶし」に似た機能として「生成拡張」もあります。生成塗りつぶしは、選択範囲内の画像をAIが生成した内容に置き換える機能であるのに対し、生成拡張はキャンバスの外側にスペースを広げ、その周囲をAIが自然な内容で補完する機能です。写真の一部を修正・追加したい場合は生成塗りつぶし、画角を広げたい・縦横比を変えたい場合は生成拡張、という使い分けで考えるとわかりやすくなります。

たとえば、縦位置で撮影した写真をSNSバナー用に横長へ変更したい場合、生成拡張を使えば足りない左右の余白をAIが自然に描き足してくれます。逆に、写真の中の特定の商品だけを別のものに差し替えたい場合は、対象部分を選択してから生成塗りつぶしを使う、という組み合わせ方も可能です。両方の機能を状況に応じて使い分けることで、レタッチ作業の幅がより広がります。

商用利用は可能?正式版とベータ版の違い

生成塗りつぶしを検討するうえで、最も気になるのが商用利用の可否です。Adobe公式の案内によると、Adobe Fireflyモデルから生成されたコンテンツは商用利用が可能とされています。(出典:Adobe公式「PhotoshopのAIを使用してワークフローを効率化」、2026年9月時点の確認)

ただし、ここで重要な例外があります。Photoshop(ベータ)アプリで生成したコンテンツは、商用目的では使用できません。ベータ版はあくまで新機能を試すための環境という位置づけで、正式版(製品版)のPhotoshopとは生成コンテンツの扱いが異なります。本記事で解説している内容は、正式版のPhotoshopを前提とした商用利用の考え方です。ベータ版を使っている場合は、正式版に切り替えてから商用利用を検討する必要がある点に注意してください。

なお、実際に商用案件で使用する際は、契約内容やクライアントの要望によって求められる条件が異なる場合もあります。生成に使用したPhotoshopのバージョンとモデルを確認したうえで、必要に応じて公式サイトの最新の利用条件も確認しておくと安心です。ポートフォリオ制作など個人利用の範囲であればベータ版で気軽に試すという使い分けも考えられますが、クライアントワークや商業印刷物など「商用利用」に該当する場面では、正式版での生成を徹底することが大切です。

生成クレジットの仕組みと料金プラン比較

Photoshopの生成AI機能を使うには「生成クレジット」という仕組みを理解しておく必要があります。生成クレジットは、画像・動画・音声などの生成AI機能を利用する際に消費されるトークンのようなもので、消費数は出力内容・サイズ・解像度・使用するモデルによって変動し、毎月の請求日にリセットされます。(出典:Adobe公式「アドビ生成クレジットを追加して、クリエイトし続けよう」、2026年9月時点の確認)

Photoshop単体プラン 月25クレジット
Creative Cloud Proプラン 月4,000クレジット

(出典:Adobe公式「Photoshop プラン比較」、2026年9月時点の情報。料金・クレジット付与数は変更される場合があります)

プランによってクレジットの付与数は大きく異なります。Photoshop単体プラン(月額3,280円、税込)では月25クレジットが付与されるのに対し、Creative Cloud Proプランでは月間4,000クレジットが付与され、Photoshop単体プランのおよそ160倍にあたります。生成塗りつぶしを頻繁に使う予定がある場合は、Creative Cloud Proプランのような上位プランを検討する価値があると考えられます。

Photoshop単体プランを使っていて生成クレジットが月の途中で不足した場合は、追加のクレジットを購入することも可能です。頻繁に生成塗りつぶしを使うタイプの制作をしている方は、追加購入を重ねるよりも、上位プランへの切り替えを検討したほうがトータルのコストを抑えられる場合もあります。料金や生成クレジットの付与数は、Adobeの価格改定や初年度限定割引の切り替えによって変更される場合があるため、契約前には必ずAdobe公式サイトで最新の料金プランを確認することをおすすめします。

Illustratorの生成再配色との違い

Photoshopの生成塗りつぶしと混同されやすい機能に、Illustratorの「生成再配色(Generative Recolor)」があります。生成再配色は、ベクターアートワークの配色をテキストの指示で提案・変更する機能です。(出典:Adobe公式「Illustrator を学ぶ:生成AIでカラーバリエーションをすばやく作成」、2026年9月時点の確認)

両者の大きな違いは対象領域です。Photoshopの生成塗りつぶしはラスター画像(写真など)の内容そのものを生成・編集する機能であるのに対し、Illustratorの生成再配色はベクターグラフィックの配色のみを扱う機能です。ロゴやアイコンなどベクターデータの配色パターンを試したい場合はIllustrator、写真の合成やレタッチをしたい場合はPhotoshopと、目的に応じて使い分けることになります。生成再配色で生成した配色は、商用利用も可能とされています。それぞれの機能や用語についてさらに詳しく知りたい方は、クリエイティブ用語辞典で関連用語を確認することもできます。

生成塗りつぶしを使いこなす際の注意点

生成塗りつぶしは便利な機能ですが、いくつか注意しておきたい点があります。まず、プロンプトを入力しても必ず意図通りの結果が生成されるとは限りません。周囲の画像となじまない、不自然な仕上がりになることもあるため、プロンプトの表現や選択範囲を変えながら、何度か試す前提で使うことをおすすめします。

また、Photoshopの生成AI機能で作成したコンテンツには、生成方法の来歴を示す「Content Credentials(コンテンツ資格情報)」が付与され、AI生成であることの追跡が可能になっています。(出典:Adobe公式「Adobe Firefly - クリエイティブのための生成AI」、2026年9月時点の確認)制作物にAI生成部分が含まれることを開示する場面では、この情報が役立つ場合があります。

参照画像を使って生成する場合は、既存の作品に酷似した内容にならないよう配慮するなど、著作権面でも慎重な取り扱いが求められます。特に、実在するキャラクターやブランドロゴを想起させるような生成結果になっていないか、納品前に目視で確認しておくことをおすすめします。生成AIはあくまで作業を効率化する道具であり、最終的な品質チェックや権利関係の確認は、人の目で行う必要があると考えられます。

AIの先へ:グラフィックデザインを体系的に学ぶという選択肢

生成塗りつぶしのようなAI機能は、作業のスピードを大きく高めてくれます。しかし、生成された案の中からどれを選ぶか、全体のバランスをどう整えるかを判断するには、配色・レイアウト・タイポグラフィといったデザインの基礎知識が土台として必要になると考えられます。AIが複数の案を出してくれても、その中から目的に合った一つを見極め、仕上げまで持っていく力は、デザインを体系的に学んでこそ磨かれていく部分です。

デジタルハリウッドのグラフィックデザイン系講座では、これまで10万人の卒業生を送り出してきた実績のもと、未経験からでもPhotoshop・Illustratorの実務的な使い方からデザインの基礎までを学べる環境が用意されています。ソフトの操作方法だけでなく、配色理論やレイアウトの原則、案件でのやり取りの進め方まで体系的に学べるため、生成AIが出してくれた案を土台に、自分なりの調整・仕上げができるようになっていきます。個人差はありますが、独学で生成AI機能を触ってみて「もっと体系的にデザインを学びたい」と感じた方は、グラフィックデザイン講座の詳細を確認してみることをおすすめします。

よくある質問とまとめ

よくある質問

Q生成塗りつぶしは無料で使えますか?

Photoshop本体は有料サブスクリプションが必要で、生成クレジットもプランごとに付与数が決まっています。クレジットが不足した場合は、追加クレジットの購入で対応できます。

Q生成塗りつぶしで作った画像は商用利用してもよいですか?

Adobe Fireflyモデルから生成したコンテンツは商用利用が可能ですが、Photoshop(ベータ)アプリで生成したコンテンツは商用目的で使用できません。正式版を使っているかどうかを必ず確認してください。

QIllustratorにも同じような生成AI機能はありますか?

Illustratorには「生成再配色」というベクターアートワークの配色を提案・変更する機能がありますが、Photoshopの生成塗りつぶし(ラスター画像の生成・編集)とは対象領域が異なります。

まとめ

Photoshopの生成塗りつぶしは、選択範囲とプロンプトだけで画像を生成・合成できる便利な機能です。ただし、商用利用できるかどうかは、正式版かベータ版かによって条件が異なるため、必ず確認してから使うことが大切です。また、プランによって生成クレジットの付与数が大きく異なるため、利用頻度に応じたプラン選びも欠かせません。生成AI機能を使いこなす土台として、配色やレイアウトといったデザインの基礎を学ぶことも、長期的なスキルアップにつながると考えられます。

  • ・Photoshop生成塗りつぶしは、選択範囲とプロンプトでAIが画像を生成・合成する機能
  • ・生成拡張はキャンバスの外側を補完する機能で、生成塗りつぶしとは対象が異なる
  • ・Adobe Fireflyモデルからの生成物は商用利用可能だが、Photoshop(ベータ)での生成物は商用利用不可
  • ・生成クレジットの付与数はプランにより異なり、Photoshop単体は月25、Creative Cloud Proは月4,000
  • ・Illustratorの生成再配色はベクター配色専用で、Photoshopの生成塗りつぶしとは機能領域が異なる
  • ・使いこなすには配色・レイアウトなどデザインの基礎知識も重要になる

商用利用の可否とプランごとのクレジット数を確認したうえで、目的に合わせて活用してみてください。

AIの先へ、デザインの基礎から実務スキルを身につける

生成塗りつぶしは便利なAI機能ですが、配色・レイアウト・タイポグラフィといったデザインの基礎知識があってこそ、より使いこなせるようになります。デジタルハリウッドのグラフィックデザイン系講座では、未経験からでも実務レベルのスキル習得を目指せます。

説明会無料・個別相談OK・全国36校舎

デジタルハリウッド 編集部

クリエイティブ分野の学び直し・スキルアップに役立つ情報を発信。Photoshop・Illustratorの実務活用からキャリア形成まで、専門スクール運営で培った知見をもとに解説しています。

その他の関連記事