公開日:2026-09-15
クリエイター向けプリンターの選び方|必要な機能を解説
公開日:2025-07-16(更新日:2026-09-15)
デザイン業務では、作品の仕上がりを確認するために実際に出力する場面が多く、デザイナー・クリエイターにとってプリンターは欠かせません。特にグラフィックデザイナーにとっては、印刷して初めて完成度を判断できることもあります。本記事では、デザイナー・クリエイターがプリンターを選ぶ際に押さえておきたいポイントをご紹介します。
プリンターの種類
プリンターには、印刷方式の違いにより様々な種類があります。例えば、インクジェットプリンター、レーザープリンター、ドットインパクトプリンター、熱転写プリンターなどです。主に流通しているのは、インクジェットプリンターとレーザープリンターの2種類です。
インクジェットプリンター
写真プリントや展示パネルのような出力したものが製品(納品物)となるような仕事をしているクリエイターには、インクジェットプリンターがおすすめです。細やかな色のグラデーションや微妙な色味の違いを再現しやすいという特性があり、写真や絵画のような表現を重視する作品と相性が良いとされています。
インクジェットプリンターは、4色インクが通常です。5色、6色インクとメーカー独自の機能によって写真のようなプリントができるものもあります。また、A3以上の大きな紙で出力できるものもあり表現力が幅広いです。
インクジェットプリンターを使う際の注意点がいくつかあります。インクジェットプリンターは、インクが詰め替えでき、インク1本あたりの価格も低く利用しやすいプリンターではありますが、あまり出力する機会が少ないとインクが乾き、ヘッドをクリーニングする必要があります。また、水がつくと滲んでしまうので注意が必要です。
レーザープリンター
グラフィックデザインでの業務では、インクジェットプリンターが不向きな場面があり、レーザープリンターが活躍します。
レーザープリンターは、トナーを使い、印刷が速く大量出力に対応可能です。水に滲みにくく、マーカーで書き込みやすい点や、1枚あたりのコストが低い点もメリットです。トナーは高価ですが、数千枚の印刷が可能で、交換頻度も少なめです。また、複合機やネットワーク機能付きの機種も多く、業務用として複数人で使いやすいのも特徴です。
このように、インクジェットとレーザーはそれぞれ得意な用途が異なります。写真や色の再現性を重視した作品出力にはインクジェット、大量の資料出力や事務所での共同利用にはレーザーというように、業務内容に応じて使い分けたり、両方を用途別に併用したりすることも一つの考え方です。
デザイナー・クリエイターが必要とするプリンターの機能
クライアントへ提案用出力に求められる“印刷品質”
Webデザイナーがクライアントへ納品をする際は、データ納品が中心ですが、グラフィックデザイナーは企画書やデザインをプリントしてクライアントに提案する場面が多く、印刷物の仕上がりが重要です。オフセット印刷と全く同じ品質ではないものの、レーザープリンターは仕上がりの雰囲気が近く、印刷会社でも簡易校正に使われます。オンデマンド印刷も同様にトナー方式です。インクジェットプリンターの出力は、実際の印刷との差が出ることがあり、その場合、クレームの原因にもなりかねません。
A3サイズの印刷が可能
デザインの作業を行う際は、A3や予算次第でA3ノビに対応したプリンターがあると作業効率が高まります。たとえA4サイズのデザインでも、紙の端まであるレイアウトは正確な出力が難しいため、余白のない見本を作るには大きめの用紙が必要です。ポスター出力で貼り合わせる方法もありますが、手間がかかります。
特に、ポスターやパッケージデザインなど、実寸に近いサイズでの確認が求められる案件では、A3対応のプリンターがあるかどうかで作業の効率が大きく変わってきます。A4サイズしか出力できない環境では、縮小したデザインを見ながら本来の見え方を想像する必要があり、細部の見落としにつながることもあります。
PostScriptに対応している
IllustratorやInDesignでの制作が多いデザイン業務では、PostScript対応のプリンターがあると安心です。
PostScript(ポストスクリプト)対応とは、Adobeが開発したページ記述言語(Page Description Language)に対応したプリンターという意味です。簡単に言うと、「プロ仕様のデザインデータを正確にプリントできる機能」を持っているプリンターを指します。出典:Adobe「PostScript」公式ページ(2026年9月時点確認)
PostScriptに対応していれば、レイアウトの崩れや色ズレが起きにくく、ソフトから直接プリントしても仕上がりが安定します。印刷品質を確認しやすく、校正作業もスムーズに進めやすいとされています。
特に、複雑なレイアウトやグラデーション、細かい文字を含むデザインを扱う場合、PostScript非対応のプリンターでは、意図した通りに出力されないことがあります。プリンター選びの際は、対応OS・対応ソフトの一覧にPostScriptの記載があるかを確認しておくと安心です。
プリントアウトする際のコツ
PostScript対応のA3レーザープリンターは高価なため準備が難しいという場合でも、Illustratorなどのデータ出力は、工夫次第で対応可能です。例えば、IllustratorのデータをPDF形式に保存すれば、非対応プリンターでも比較的きれいに出力できます。ひと手間かかりますが、コストを抑えたいときには有効です。また、A3出力の頻度が少ない方は、コンビニのプリントサービスを活用するのも手です。特にセブンイレブンのプリンターは富士フイルムビジネスイノベーション(旧 富士ゼロックス、2021年4月社名変更)製とされており、画質が良いと評判です。出典:富士フイルムホールディングス 沿革ページ(2026年9月時点確認)
自宅やオフィスにプリンターを揃えるかどうかは、出力の頻度や予算に応じて検討するとよいでしょう。日常的にA3出力が必要な場合は専用機の導入を検討し、頻度が少ない場合は外部サービスをうまく組み合わせることで、初期費用や維持コストを抑えながら必要な出力環境を整えることができます。
フリーランスとして独立したばかりの時期は特に、機材投資と外部サービスの活用をどうバランスさせるかが悩みどころになりやすいポイントです。案件の傾向を見極めながら、少しずつ自分に合った制作環境を整えていくとよいでしょう。
まとめ
印刷物を制作する仕事は、実際に印刷して、サイズや色味、レイアウトを確認する作業が欠かせません。クリエイター・デザイナーにとって、プリンターは必須ツールです。業務内容を踏まえプリンターを選ぶのがおすすめです。
例えば、Webデザイナーであれば、普段はA4対応のプリンターを使い、必要に応じてコンビニや出力センター、コワーキングスペースを活用するのもおすすめです。グラフィックデザイナーの場合は、インクジェットでは色の再現性や出力速度に課題が出てくる場面が多くなるため、レーザープリンターの導入を検討する価値があります。
プリンター選びに正解は一つではなく、扱う案件の種類やクライアントとのやり取りの頻度によっても最適な選択は変わってきます。まずは自分の業務でどのような出力が求められるかを整理した上で、無理のない範囲で環境を整えていくことが大切です。
グラフィックデザイナーを目指すならデジタルハリウッド専門スクールがおすすめ
プリンターの機能や特性を理解した上で作品づくりに取り組むことは、グラフィックデザイナーとして活躍する上での基礎の一つです。デザインの基礎知識やIllustrator・Photoshopの操作スキルを体系的に学びたい方は、グラフィックデザイン系講座の詳細を確認してみることをおすすめします。未経験からでもプロのデザイナーを目指せるカリキュラムが整っています。
デザイン制作の実務環境を整えるなら
プリンターの選び方を含め、制作環境を整えることはデザイナー・クリエイターとしての実務の質を左右します。デジタルハリウッドでは、未経験からでもグラフィックデザインの実務スキルを体系的に学べる環境が整っています。
説明会無料・個別相談OK
この記事のポイント
- プリンターには主にインクジェットとレーザーの2種類があり、それぞれ得意な用途が異なる
- クライアント提案用の出力にはレーザープリンターの仕上がりが向いている場合が多い
- A3サイズ対応・PostScript対応は、デザイン制作の実務効率を左右する重要な機能
- 高価なプリンターが用意できない場合は、PDF化やコンビニ印刷サービスの活用も選択肢になる
- 業務内容に合わせてプリンターを選ぶことが、制作環境を整える第一歩になる
自分の制作スタイルに合ったプリンター選びの参考にしてください。
デジタルハリウッド 編集部
デザイン・クリエイティブ業務に役立つ実務知識を発信。プリンター選定や制作環境の整え方など、専門スクール運営で培った知見をもとに解説しています。
その他の関連記事
- イラストレーターの仕事とは|仕事内容・働き方・なり方を解説|グラフィックデザイン|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)
- イラストレーターになるために必要なこと|スキルと学習法|グラフィックデザイン|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)
- イラストレーターに必要な資格は?役立つ資格・検定と取得メリット|グラフィックデザイン|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)
- イラストレーターの年収・給料は?
- グラフィックデザイナーとは?未経験からのなり方や仕事内容、必要スキルや年収を解説
- グラフィックデザイナーの将来性は?
- グラフィックデザインとイラストレーションの違いは?
- グラフィックデザイン用のソフトとは?作成の際の注意点や選び方をご紹介
- クリエイター向けプリンターの選び方|必要な機能を解説|グラフィックデザイン|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)
- グラフィックデザイナーに向いている人の特徴とは?向いていない人やなり方も紹介
- 【キャリア支援キャンペーン|人気につき500席増枠】Udemy Business ラーニングパスを活用したあなただけのキャリアプラン
- 【大学生限定!】 就職活動に本気のあなたへ! 2か月でアイデアを形にして一歩先に進んだ自分になろう!
- グラフィックデザイナーの年収は?相場と上げ方を徹底解説|グラフィックデザイン・グラフィックデザイナー専攻|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)
- グラフィックデザイン独学ガイド|未経験からの学習ロードマップ|グラフィックデザイン・グラフィックデザイナー専攻|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)
- PNG(Portable Network Graphics)とは?可逆圧縮・透過処理の仕組みとWebデザインでの使い方を解説|グラフィックデザイン・グラフィックデザイナー専攻|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)
- 【2026年最新】画像生成AIおすすめ比較|無料・商用利用も解説|グラフィックデザイン講座|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)
- Stable Diffusion使い方|2026年最新ガイド|グラフィックデザイン講座|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)
- ChatGPT画像生成(Images2.0)の使い方と制限|グラフィックデザイン講座|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)
- Adobe Fireflyとは?使い方・料金・商用利用|グラフィックデザイン講座|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)
- AIイラスト生成サイト比較|無料・登録不要2026|グラフィックデザイン講座|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)
- Nano Banana Pro完全ガイド|無料枠・料金・使い方|グラフィックデザイン講座|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)
- Gemini画像生成の使い方|制限・商用利用まとめ|グラフィックデザイン講座|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)
- Canva AIの使い方|画像生成からスライドまで|グラフィックデザイン講座|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)
- Grok画像生成の使い方|料金・制限・著作権を解説【2026年】|グラフィックデザイン講座|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)
- Ideogram・FLUXの使い方|文字入り画像生成|グラフィックデザイン|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)
- Photoshop生成塗りつぶしの使い方|グラフィックデザイン|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)
- Nano Bananaプロンプト集と商用利用の注意点|グラフィックデザイン|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)
- Nano Bananaでフィギュア化する方法【プロンプト付】|グラフィックデザイン|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)
- AIロゴ作成ツール比較|無料・商用利用OKの選び方|グラフィックデザイン|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)
- AI画像生成アプリ比較4選|無料・商用利用も解説|グラフィックデザイン|デジタルハリウッドの専門スクール(学校)