UXデザインの勉強方法|独学の手順とおすすめ本

UXデザインの勉強方法|独学の手順とおすすめ本

UXデザインの勉強方法|独学の手順とおすすめ本

公開日:2023-07-01(更新日:2026-09-16)

「UXデザインを勉強したいけれど、何から始めればいいかわからない」——未経験からUI/UXデザイナーを目指す方や、独学で学び始めたものの全体像がつかめずにいる方は多いのではないでしょうか。本記事では、UXデザインの独学ロードマップ、おすすめの書籍、学習に役立つツールまで、順を追ってやさしく解説します。

UXデザインとは|UIとの違い

「UX(User Experience)」とは、製品やサービスを通じてユーザーが得る体験全体を指す言葉です。使いやすさだけでなく、使う前の期待感や使った後の満足感まで含めた、体験の質をデザインする領域といえます。

一方、「UI(User Interface)」は、画面のレイアウトやボタンの配置、配色といった、ユーザーが実際に触れる操作部分の使いやすさをデザインする領域です。UXが「体験全体の設計」だとすれば、UIは「体験を実現するための具体的な表現」という関係にあります。UXデザインを学ぶ際は、この2つを切り離さず、両方の視点を意識しながら進めていくことが大切です。

たとえば、同じ「商品を購入する」という体験1つをとっても、購入ボタンの見つけやすさや文字の読みやすさといったUIの要素だけでなく、注文までの手順のわかりやすさ、購入後に届く確認メールの内容といった一連の流れ全体がUXに含まれます。UIの改善だけでは解決できない課題も多く、体験全体を俯瞰して設計する視点が求められる点が、UXデザインの奥深さであり難しさでもあります。

UXデザインの独学ロードマップ|6つのステップ

UXデザインを独学で学ぶ際は、やみくもに情報を集めるのではなく、段階を踏んで進めることで理解が深まりやすくなります。ここでは、独学の一般的な流れを6つのステップに分けて紹介します。

1つ目のステップは「基礎知識のインプット」です。書籍やWeb記事を通じて、UXデザインの基本的な考え方や専門用語をまず押さえましょう。2つ目は「デザインツールの操作習得」です。実際に手を動かすための土台として、代表的なツールの基本操作に慣れておく必要があります。

3つ目は「既存サービスのUI/UX分析・模写」です。普段よく使うアプリやWebサイトを題材に、なぜこのレイアウトなのか、なぜこの導線なのかを分析しながら模写してみることで、実践的な視点が身につきます。4つ目は「小さなお題での自作」です。架空のサービスを想定して、簡単な画面設計をゼロから作ってみましょう。

5つ目は「第三者からのフィードバック取得」です。自分だけで作ったものを見返すだけでは気づけない改善点も多いため、SNSのコミュニティや勉強会などを活用し、他者の視点を取り入れることが上達の近道になります。6つ目は「ポートフォリオ化」です。ここまでの制作物を整理し、就職・転職活動で提示できる形にまとめていきます。

これら6つのステップは、必ずしも一直線に進むものではありません。自作した課題にフィードバックをもらい、それをもとに再び分析・模写に戻るというように、行き来しながら少しずつ精度を高めていくのが実際の学習プロセスに近いでしょう。焦らず、1つずつ手応えを積み重ねていく姿勢が大切です。

UXデザインの勉強におすすめの書籍

独学を進めるうえで、信頼できる書籍を1冊手元に置いておくことは大きな助けになります。ここでは、UXデザインの学習でよく参照される書籍を2冊紹介します。

1冊目は、「誰のためのデザイン? 増補・改訂版」(D.A.ノーマン著、新曜社)です。認知科学者である著者が、人間の認知特性に基づいてデザインの原則を解説した、UXデザインの古典として知られる1冊です。「なぜ使いにくいデザインが生まれるのか」という根本的な問いに向き合いたい方におすすめです。

2冊目は、「UXデザインの教科書」(安藤昌也著、丸善出版)です。人間中心設計を専門とする著者が、UXデザインの理論からプロセス、具体的な手法までを体系的にまとめた教科書です。学術的な裏付けを持ちながら実務にも活かせる内容を、順序立てて学びたい方に向いています。

UXデザイン学習に役立つツール

UXデザインの学習を進めるうえでは、実際にデザインツールを操作しながら学ぶことも欠かせません。ここでは代表的なツールを3つ紹介します。

「Figma」は、ブラウザ上で動作するデザインツールで、無料のStarterプランから利用を始められます。有料のProfessionalプランは年払いで月額16ドルからとなっています。チームでの共同編集がしやすく、実務でも広く使われているツールです。

「Sketch」は、Mac向けのネイティブアプリを基盤としたデザインツールです。無料プランは用意されていませんが、30日間の無料トライアルが利用でき、有料のStandardプランは年払いで月額12ドルからとなっています。

「Adobe XD」については、注意が必要です。Adobe公式ヘルプページでは、Adobe XDが「メンテナンスモード」(新機能開発を行わず必要最小限の保守にとどめる状態)にあることが明記されています。単体(スタンドアロン)版の新規販売終了やCreative Cloudコンプリートプランでの提供状況については、公式ページ上での明確な記載を直接確認できていないため、これから導入を検討する場合は契約中のプランに含まれるかどうかも含めて、Adobe公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします。これから新しくツールを選ぶのであれば、FigmaやSketchを軸に検討するのが現実的でしょう。

UI面の学習ステップ

UXデザインを学ぶうえでは、UI面の学習もあわせて進めることが大切です。配色・タイポグラフィ(文字の見せ方)・レイアウトといった、UIデザインの基本原則を押さえておきましょう。

実践的な学習方法としておすすめなのが、既存のアプリやWebサイトのUIキット(画面を構成するパーツ一式)を模写することです。ボタンの余白の取り方、文字の大きさのバランス、色の使い分けなど、優れたUIには理由があります。それを実際に手を動かして再現することで、感覚だけでなく構造として理解できるようになります。

UXの設計思想と、UIの具体的な表現力は、車の両輪のような関係です。どちらか一方だけを学ぶのではなく、両方をバランスよく学んでいくことが、実務で通用するスキルを身につけるための近道といえるでしょう。

また、無料で使えるUIデザインの参考サイトやデザインギャラリーも、学習の助けになります。優れたUIを日常的に眺める習慣をつけておくと、良いデザインと気になるデザインの違いを見分ける感覚が自然と養われていきます。インプットとアウトプットを交互に繰り返しながら、少しずつ自分の引き出しを増やしていくとよいでしょう。

独学の限界とスクールという選択肢

ここまで独学のロードマップを紹介してきましたが、独学には一定の限界があることも正直にお伝えしておきたいと思います。

まず、自分の作ったデザインが本当にユーザーにとって使いやすいものかどうかを、客観的に評価するのは簡単ではありません。第三者からのフィードバックを継続的に得られる環境がないと、独りよがりな改善を繰り返してしまうリスクがあります。また、実際の案件に近い制約条件(予算・納期・ステークホルダーとの調整など)を経験する機会も、独学では作りにくいのが実情です。

こうした限界を補う選択肢の1つが、スクールでの学習です。体系立てられたカリキュラムに沿って学べることに加え、講師やクラスメイトからのフィードバックを受けながら実践できる点は、独学にはない大きなメリットといえます。独学を否定するものではありませんが、「独学だけで進めるか」「途中からスクールを取り入れるか」は、比較検討する価値のある選択肢です。

特に、未経験からの転職・キャリアチェンジを目指している場合は、学習の進め方そのものだけでなく、ポートフォリオの完成度や、採用担当者にどう伝わるかという実務的な視点も重要になります。独学で基礎を固めたうえで、仕上げの段階でスクールのサポートを受けるという組み合わせ方も、選択肢の1つとして検討してみるとよいでしょう。

独学の壁を越えて実務レベルのUI/UXデザインを学ぶなら

独学で得た知識を実務レベルのスキルに変えるには、第三者からのフィードバックや実案件に近い経験が近道です。デジタルハリウッドの本科UI/UXデザイン専攻では、未経験からでも実案件型のカリキュラムでUI/UXデザインの実務スキルを体系的に学べる環境が整っています。

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まとめ

UXデザインの勉強は、基礎知識のインプットから始まり、ツールの習得、分析・模写、自作、フィードバック、ポートフォリオ化という6つのステップで段階的に進めると理解が深まりやすくなります。「誰のためのデザイン?」「UXデザインの教科書」といった書籍を活用しながら、FigmaやSketchといったツールで実際に手を動かし、UI面の学習もあわせて進めることが大切です。独学には限界もあるため、必要に応じてスクールという選択肢も視野に入れながら学びを進めていくとよいでしょう。本科UI/UXデザイン専攻の詳細では、実務レベルのスキルを体系的に学べるカリキュラムを紹介しています。

この記事のポイント

  • UXデザインの独学は、インプット→ツール習得→分析・模写→自作→フィードバック→ポートフォリオ化の6ステップで進める
  • 「誰のためのデザイン?」「UXデザインの教科書」がおすすめの書籍
  • FigmaやSketchなどのツールで実際に手を動かしながら学ぶことが大切
  • UXだけでなくUI面の学習(模写・原則理解)もあわせて進める
  • 独学には限界もあり、スクールとの組み合わせも選択肢の1つ

独学の壁を越えて実務レベルのUI/UXデザインを学びたい方は、ぜひスクール説明会にもお気軽にご参加ください。

デジタルハリウッド 編集部

UI/UXデザインの学び方をわかりやすく発信。独学の手順やおすすめ書籍、ツールの活用法など、専門スクール運営で培った知見をもとに解説しています。

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著者:デジタルハリウッド スクール 編集部