CG現場で働く卒業生と講師にCG初心者におすすめの学習法について聞いてみた！
～受講中編～

（酒井） 前職で illustrator を使った仕事をしていましたが、デザイナーが作ったデザインを図形に落とし込む仕事だったので、 自分で0から作る作業はしていない ですね。
また、 MAYA や blender といったCGソフトも入学前は知らなかったです。先に Houdini は知っていたのでダウンロードはしてみました。

（講師） います。でも最近だと触ったことある人が増えましたね。でも実はそこってあんまり関係なくて、
美術系の大学に行ってても最初からモデリングが上手いかっていったらそうじゃない 。
逆にコンビニアルバイトをずっとしてた子でも、最初から上手い子もいますし。全部が全部始める前の経験が重要ってわけじゃないなって思います。
やったことないからとか、全然分からないからっていうのは、全然関係ない かなって思います。

（スタッフ） そうですよね、やったことないならやってみないと分からない。チャレンジしてみないともったいないですね。

（講師） プラスで言うと、 CGの技術っていうのはある程度のレベルまでは費やす時間の差はあっても誰でもいける と思ってて、そこより大事なところっていうのが重要かなって。

（酒井） いざ振り返ってみると10個くらい出てきちゃって。長くなっちゃうんですけど

①365日CGのことだけを考える

何をするにもそうなんですけど、 せっかくその環境に身を置いているなら24時間365日CGのことを考えていないともったいない ですね。
私は仕事を完全に辞めちゃいました。

②ちゃんと休む

健康体じゃないと吸収も遅くなります。頑張ろうという気持ちが先行してしまった時期があったんですけど、
寝落ちするまでやってもちゃんと休んでいないと学びの効率が悪くなってしまうって気が付いたので、途中からですけど意識しましたね。

③人の3倍はやろうって決めて勉強する

経歴にクリエイティブの経験がなかったので、それくらいやらないと不安でしたね。

④授業は出来るだけ先に予習をしておいて、授業は答え合わせとか質問をするために臨む

授業のスピードはカリキュラムである程度は固定されていたんですけど、作りたい作品から逆算したときにこのペースじゃ間に合わないなって私の場合はなったんですよ。
なので 出来るだけ先に先にって、ガシガシ勉強 してました。

⑤周りと比較せずに自分と比較する

周りの人とはスタートが全然違うので、比べても気分が落ちるだけでしたね。周りは美術系の大学卒業とか、絵もめちゃめちゃ描けますって人とかいたので、周りと比べるのって精神的に良くなかったですね（笑）
周りと比べて気分が落ちるくらいなら、1ヵ月前3ヵ月前の自分と比べてどこまで上手くなったのか、どこまで出来るようになったのかで比較するようにしてました。

⑥完璧主義にならない

やっぱり作品を作っていくと、周りの人を参考にするので自分に足りないところが目に付くんですよ。
そこを全部細かく直して直してってやっていくと次のステップに行けなくなってしまうんですね。
そうなるとコンテストのタイミングも逃してしまったりしちゃうので、ある程度満足が出来たら次に進むっていうのを意識してましたね。

⑦周りからのアドバイスは自分がどう思っても一旦受け止めてみる

一回受け止めてみて、直してみたら本当にそっちのほうが良かったってことも沢山あるので。
まあ、自分の作品に色々な意見が付くと傷つくこともありますが、それでも吸収してやろうって気持ちでいました！

⑧クラスの中でもクオリティが高いと思えるレベルまで、上位に食い込んでいけるように意識する

30人近くのクラスだったんですが全力で走り抜けるためにそういう 目標 を立ててました。

⑨取り返すぞ精神

なるべく早くCG業界で働いて学んだ時間やそれに費やしたものも早く取り返す意識ですね。

⑩講評を受け止めて今あるスキルの中で出来るだけ改善する

講評の際にいろんな目線から意見を言われることもあるんですけど、大事かなって思います。
今あるスキルっていうのは、やっぱり絵が描けたり、撮影が出来たりとバックグラウンドが違うので一概には言えないんですけどね。それで 気が付いたことや他の人から言われたことを直してブラッシュアップしてから出す 。
これが出来るか出来ないかで天と地ほどの差がありますね。この粘り強さを学校の1年間のうちでどれだけ培われているかで、その先だいぶ変わってくると思います。
会社でもかなり活かされているので、とりあえず粘る！っていう意識は大事に してください。

⑪違うクラスの受講生、TA、講師の方と繋がりましょう

どういう作品を作ってるのか、どういうところを目指しているのか、っていうのを見ると、別の角度から色々見れるので自分の幅が広がります。
卒業して業界に入った後もそうなんですけど、これをやってる人とやってない人ではかなりアンテナの張り具合が変わってきますね。情報に敏感に。

（酒井） 仕事を辞めて入ったんですけど、はやくCG業界で働いて費やしたものを取り返したいって思っていたので、CG業界でバイトしてたんです。
バイトが終わるのが18時半で、退勤後に速攻でお風呂に入って、 おにぎり片手にガシガシ学習 してました。
合計8時間くらいの学習時間 でした。睡眠は6時間とれたらいいかなって思ってて使える時間はCGに費やしてました。
同期の人とかは平日フルタイムで働いていたので、平日少ない学習時間になってた人とかもいましたけどね。
個人個人で学習してる環境っていうのは異なってくるので、その中でどれだけ時間を捻出できるかっていうところになってしまうんですが、
私の場合はこういう形だったっていう感じですね。

（スタッフ） そうだったんですね、ちなみにお休みの日はどんな感じだったんですか？

（酒井） そうですね、私は朝の9時くらいに起きるのが体に染みついていたので、基本的に開始時間は9時でした。
そこから起きて、眠くなってもうだめってなるのは夜中の3時くらいって体内時計があったので、 その間はずっとCGしかやってなかった ですね。

やっぱり時期によって課題に集中しなきゃいけない時期とか、ポートフォリオを作らなきゃいけない時期とか色々やることは異なるんですけど、 基本的には授業の予習復習 だったり、 自分がやらなきゃいけない課題 とか。あとは外部セミナーを活用してもいいと思いますし、YouTubeのチュートリアル、有料のチュートリアルを買った方が凝縮されているのでそっち優先でやってもいいですし。
そこは自分のやりたいものに合わせてどうするか選んでいただいて、ですね。
やっぱり 授業だけじゃなくてもっと学ぼう！という気持ちになる ので、本当にリアルなクオリティ高いの作りたいって方は、学校の先生とかTAさんからアドバイスをいただきつつ、
他のチュートリアルやったりとかで、休日を使い潰してましたね。

（スタッフ） お休みの日でもクラスの方とコミュニケーションをとったりしてたんですか？

（酒井）　 私が入学した時期はコロナ前だったので、クラスメイトと直接会った時にラインを交換して「ココわかんないんだけど」とかみんなで聞きあったり、
「このチュートリアル結構良くない？」とか 情報交換 してました。
ちょうど中間が終わった時にコロナ禍に入ってしまったんですが、その時もSlackやDiscordで画面共有して一緒に制作やおしゃべりして気分転換してました。

（講師） 1人だと難しくて、元気な子が3人くらいいると回りやすいので、このあたりはぜひ、デジタルハリウッドで学びたいっていう人がいたら、
そういったコミュニケーションのところも大事にして欲しい なって思います。