公開日:2023-07-01
「Houdini(フーディニ)」とは、「Side Effects Software社」というカナダ・トロントの企業が開発、販売しているノードベースの統合型3DCGソフトです。
VFXという特殊視覚効果の制作現場で使われており、リアルでダイナミックな表現ができることから多くのハリウッド映画やディズニー映画でも使われています。日本ではまだ普及率が高くありませんが注目度は非常に高く、最近では国内プロダクションでも導入されています。デジタルハリウッドでは、本科CG/VFX専攻とCGGYMで学習することができます。
「Houdini Apprentice(フーディニ・アプレンティス)」というバージョンでは、非商用に限り無料でダウンロード・インストールが可能です。実際にHoudiniを導入するには学習コストが高いとされていましたが、Houdini Apprenticeにより無料で触れてみることができ、日本語のwikiなども登場しており導入しやすくなっています。
Houdiniの特徴
Houdiniは統合型3DCGソフトウェアとして破壊的モデリング機能が劣りますが、高度な物理シミュレーション機能に特化して開発されており、ふわっと煙が上がる様子や、粉塵が舞い上がる、水滴が飛ぶなど、パーティクル表現のビジュアルエフェクトを特に得意としており、柔軟な設計・作業効率の高さも人気の理由です。ノードベースとなっており、プログラマーとの相性が良くロジカルに使用できる、修正も行いやすいという特徴もあります。他の3DCG制作ソフトとの連携も行いやすく、「Unity(ユニティ)」との連携も可能となっています。
Houdiniによるパーティクル
Houdiniの一番の魅力がパーティクルの生成や制御で、ノードベースのパーティクル表現において高い評価を受けており、他の3DCG制作ソフトに比べ高度化されています。大量のパーティクルでもモーションブラーをかけてレンダリングするなど、思い通りのシミュレーションが可能です。煙や炎、雨なども思いのままに表現ができ、エフェクトのライブラリもインストールされています。
Houdiniが使用される制作現場
ハリウッド映画やディスニー映画、CMなどで使用されてきたHoudiniですが、最近ではミュージックビデオなどでも使われています。またソーシャルゲームの人気の高まりもあり、ゲーム業界の進化は非常に著しいですが、ゲーム用のエフェクトアセットの作成にもHoudiniは使われています。
まるで別世界にいるようなSF空想や、魔法の世界のような空間を演出することができるHoudiniは今後も普及が見込まれます。