アニメーター

お仕事内容・主な業務

アニメーターはCG動画制作におけるもっともポピュラーな職能の一つです。キャラクターや背景の1つ1つに動きをつけることを目的とします。基本的な考え方はアナログの手法と同じでキャラクターをいきいきさせることや、運動の3法則にしたがって違和感なく動きをつけていくという作業になります。仕事の多くはキャラクターアニメーションですが、車を走らせることや、枯れ葉が舞うなどの動きをつけることもあります。代表的な作業方法としてはキーフレームアニメーション、モーションキャプチャがあります。キーフレームアニメーションは手付けとも言われ一連の動きの中で元となるポーズをそれぞれキーフレーム設定し、タイムラインにあわせて配置し、その間のフレームはCGソフトにより補間していきます。モーションキャプチャは実際の人間や動物の動きをセンサーや多重カメラで位置情報をデータ化し、CGキャラクターにあわせていく技術です。データの処理、細かい修正は手作業になっていきます。また、爆発、煙、髪の毛のゆれなどの細かいものを複数動かす場合は物理シミュレーションの技術が使われることがあります。物理シミュレーションをメインに作業する人はエフェクトアーティストと呼ばれる場合もあります。

デジタルハリウッドでも職種としてアニメーターを志望される受講生は多くいますが、作品のテーマとして、ディズニーやピクサーに代表されるようなキャラクターがコミカルに活躍するアニメーション作品をつくる方や、走る、投げる、ジャンプするなど人型キャラクターの動きに特化したデモリール作品もよく見られます。また、ゲーム分野でのアニメーター志望の場合は、殴る、斬るなどのアクションが多いもの、好きなゲームの世界観を真似してドラゴンやロボットの動きに必要なアニメーション要素を追加した作品が多いです。就職用のポートフォリオとしては、最低限キャラクターのボディアニメーションだけの場合もありますが、会社によっては追加で課題をだされる場合もあります。できればフェイシャルアニメーション、ナレーションにあわせたリップシンクを追加することや、手足や指の動きなど細かい部分の動きに特化したデモリールにアップデートしたいところです。また、会社によりますが、カメラ動かすこと(カメラワーク:見たい画面をレイアウトする)もアニメーターさんの担当となることもあり、CG作品制作工程におけるすべての「動き」ということの業務になります。

他に物理の原則をよくとらえて規則的なアニメーションを作ることもあります。過去ジェットコースターのアニメーション作品がありましたが、制作された方は、大学で数学を専攻されていたことで、すべて物理演算だけによるアニメーション作品をつくりあげました。

ひとえにアニメーションといってもいろいろな素養やスキルが活かせるため、デジタルハリウッドにご入学前の知識や勉強を活かしてのアニメーション作品も多くみられます。感覚にはなりますが、異業種からCGアニメーターを目指されるケースは元、美容師さんや機関エンジニアさんなど、全体をイメージしながら細かい作業も必要とするお仕事をされていた方がアニメーターさんを目指される場合が多いように思います。

職種として海外でも国内でもニーズが高いため、求人数では常に上位にあります。
現役CGアニメーターさんや講師の方々にアニメーターになるには?をよく聞きますが、よく耳にすることは、ピクサー作品をよく見て研究すること、ウォルト・ディズニー・スタジオの伝説的アニメーター、ナインオールドメンを参考にすること、具体的な参考アニメーション動画や資料がない場合は自分で動くこと、時には虫の動きを研究するためにガラスに這わせて裏から観察することなど、CGによる技術だけではなく、徹底的な探求心と創造力、歴史を知ること、世界共通のアニメーションを理解することも重要です。デジタルハリウッドの卒業生であり、ピクサー・アニメーション・スタジオのアニメーターさんである原島 朋幸 氏が本校の講演の際に、お話しいただけたことですが、キャラクターたちにどのような動きをつけていくかをアニメーターがアイディアを出し、監督に提案することもあるそうです。簡単そうに見えるシーンでも、キャラクターたちが話しながら移動していくシーンなどは難しく、10秒ほどのシーンでも制作に1か月以上時間を費やすこともあるとのことでした。また、キャラクターたちが意思を持って動いているようにアニメーションをつけることを目指して制作されているというお話もありました。キャラクターアニメーターのお仕事としての本質は意思をもって動いているということが大切なようです。

こんな人にむいている

「動いていないものを動かす」が仕事なので「動くこと」に興味をもっている人です。どのような仕組みで動くのであろうか?どのような構造で動くのだろうか?自力ではなく他の力がかかって動いたんだろうな。とあらゆる動きに興味をもって探求心をくすぐられる人は向いていると思います。また、醍醐味としてよく聞かれるのが「命を吹き込める仕事」ということです。もちろん本当の命ではありませんが、動くことにより生きているということが表現されますので、時には世の中にないものや創造を超えることを想定して動きをつけることもあります。子供時代パラパラマンガが大好きだった人やダンスを好きでやられていた方などは特にいいかも知れません。

必要なスキル

人が見ている動きは自然界の原理原則になりますので、物理の知識、観察力、洞察力は必要です。また、創造物の動きをつけることもありますので、独創力、表現力なども求められる場合があります。映像では数秒でも作業にすると何か月という時間を要することもありますので根気も必要です。