公開日:2026-01-13
UXデザイナーになるには|スキル・資格・転職
公開日:2026-01-13(更新日:2026-09-16)
UXデザイナーという職種に興味はあるものの、「どんなスキルが必要なのか」「未経験からどうやって転職すればいいのか」がわからず、一歩を踏み出せずにいる方も多いのではないでしょうか。本記事では、UXデザイナーの仕事内容から必要スキル、資格、年収、学習ロードマップ、未経験からの転職活動のポイントまで、順を追って解説します。
UXデザイナーとは|UIデザイナー・Webデザイナーとの違い
「UX/UIデザイナー」とは、心地よい体験(UX)と使いやすい画面・操作性(UI)の両面を設計する職種です。対象は、Webサイトや業務アプリ、スマホアプリといったデジタルサービスが中心です。デジタルサイネージのような専門機器のインターフェース設計に及ぶこともあります。
「UIデザイナー」は、主に画面のレイアウトやボタンの配置、配色といった見た目・操作性の設計を担当する職種として区別されることが一般的です。一方「Webデザイナー」は、Webサイトのビジュアル制作を中心とした職種を指すことが多く、UXデザイナーが扱う「利用体験全体の設計」とは重なりつつも役割の重心が異なります。実際の現場では、これらの役割が明確に分かれている場合もあれば、1人が複数の役割を兼務している場合もあります。
企業によっては「UI/UXデザイナー」という1つの職種名でこれらの役割をまとめて募集していることも多く、求人を探す際は職種名だけでなく、実際の業務内容(リサーチ中心なのか、画面デザイン中心なのか)を確認することが大切です。
UXデザイナーの仕事内容
UXデザイナーの主な業務には、ユーザーへのインタビューやアンケートといったリサーチ、画面構成を示すワイヤーフレームやプロトタイプの作成、実際の見た目を作り込むUIデザイン、そして完成した画面をユーザーに試してもらうユーザーテストなどがあります。これらを繰り返しながら、ユーザーにとって使いやすく満足度の高い体験を設計していきます。
使用するツールとしては、現在の実務では「Figma」がデファクトスタンダードとなっており、ワイヤーフレーム作成からUIデザイン、プロトタイピングまで一貫して扱えることから、多くの現場で標準的に使われています。Photoshopなど画像編集系のツールを併用する場面もあります。
勤務先としては、事業会社のデザインチームに所属するケースのほか、Web制作会社やデザイン専門のコンサルティング会社に所属して複数のクライアント案件に携わるケースもあります。働き方も、オフィス出社を基本とする会社もあれば、リモートワークやフレックスタイム制を取り入れている会社もあり、企業によって幅があります。
UXデザイナーにおすすめの資格
UXデザイナーに直結する国家資格はありませんが、実務知識を体系的に学べる民間資格はいくつか存在します。それぞれ運営元と特徴が異なるため、正確に把握しておきましょう。
「UX検定(基礎)」は、一般社団法人UXインテリジェンス協会が運営する資格です。受験資格の制限がなく、オンラインでの自宅受験が可能で、100問・試験時間100分、受験料は9,900円(税別)です。未経験からでも比較的挑戦しやすい資格といえるでしょう。
「人間中心設計専門家」「人間中心設計スペシャリスト」は、特定非営利活動法人HCD-Net(人間中心設計推進機構)が運営する認定制度です。資格の有効期間は3年で、更新には活動実績に応じたポイントの取得が必要とされています。実務経験を積んだ後のキャリアアップの目標として位置づけるとよいでしょう。
「CPUX-F」は、UXQB(International Usability and User Experience Qualification Board)が運営する国際資格で、40問・約75分の試験を70%以上の正答率でクリアする必要があります。ただし、公式サイトで確認できる実施国はドイツやイギリスなど海外が中心で、日本国内での実施状況は公式ページ上では確認できませんでした。受験を検討する場合は、事前に実施体制を確認することをおすすめします。
なお、「Webデザイナー検定」という資格もありますが、これは公益財団法人CG-ARTSが運営する試験です。資格検定のサーティファイが実施する「Webクリエイター能力認定試験」とは異なる試験のため、名称が似ている点に注意しましょう。
UXデザイナーの年収は?
求人ボックス給料ナビの掲載求人データ(2026年9月時点)によると、UXデザイナーの平均年収は約647万円とされています。ただし、これはあくまで掲載求人データに基づく集計値であり、公的な統計データではない点には留意が必要です。
なお、ゲーム業界など特定の分野では、年収1000万円台の求人も見られます(doda掲載求人、2026年9月時点)。これは業界・ポジションを限定した上位求人の実例であり、UXデザイナー全体の相場を示すものではありません。年収は経験年数やポートフォリオの質、専門分野によって大きく変動するため、あくまで目安として参考にするとよいでしょう。
年収を左右する要素としては、実務経験の年数に加えて、どのような領域のプロジェクトに携わってきたか、リサーチから実装後の効果検証まで一気通貫で担当した経験があるかといった点も評価されやすい傾向にあります。転職活動の際は、提示された年収の金額だけでなく、その企業でどのような経験を積めるかという観点もあわせて検討するとよいでしょう。
UXデザイナーになるには|学習ロードマップ
未経験からUXデザイナーを目指す場合、次のようなステップで段階的に学習を進めるとよいでしょう。
まず①UX/UIデザインの基礎知識(ユーザー中心設計の考え方、リサーチ手法、情報設計の基本など)を学びます。次に②Figmaなど実務で使われるツールの操作を習得します。その後、③既存のアプリやWebサイトを分析・模写し、なぜそのデザインになっているのかを考える練習を重ねます。そして④架空のサービスや実際の課題をテーマにしたポートフォリオ作品を制作します。最後に⑤前述のような資格取得や学習の成果を、ポートフォリオや職務経歴書といった形で可視化していきます。
このロードマップで特に時間をかけたいのが、③の分析・模写と④の自作です。基礎知識をインプットしただけでは実務スキルとして定着しにくいため、実際に手を動かしながら「なぜこの画面構成になっているのか」「このボタンはなぜここに配置されているのか」を考える習慣をつけることが、実践的な力を養ううえで欠かせません。1つのサービスをじっくり分析するだけでも、多くの気づきが得られるはずです。
また、Webデザイナーやコーダー、UIデザイナーといった近接職種の実務経験を積んだうえで、UXデザイナーへとステップアップするというキャリアルートも一般的です。すでに現場での実務経験がある場合は、その経験を土台にUXリサーチや情報設計のスキルを追加で習得していく形が、比較的スムーズなキャリアチェンジにつながりやすいでしょう。
未経験からの転職活動で押さえておきたいポイント
未経験からの転職では、ポートフォリオの作り込み方が特に重要になります。完成した画面デザインだけを見せるのではなく、どのような課題を発見し、どう調査し、どのような案を経て今の形にたどり着いたのかという「考えるプロセス」まで示すことで、採用担当者に実務での思考力を伝えやすくなります。
応募前には、求人票で求められているスキルや経験(使用ツール、リサーチ経験の有無など)を確認し、自分のポートフォリオや自己PRの内容と照らし合わせて準備しておくことも大切です。ギャップがある場合は、面接までに補える範囲で学習を進めておくとよいでしょう。
面接では、「なぜUXデザイナーを目指すのか」「これまでどのような課題にどう取り組んできたか」を、自分の言葉で具体的に説明できるように準備しておくことが重要です。未経験であっても、学習過程での気づきや工夫を丁寧に語れることが、意欲や思考力を伝える材料になります。
また、応募先の企業がどのような領域(toB向けの業務システムなのか、toC向けのアプリなのか等)でUXデザインに取り組んでいるかによって、求められる経験や視点も変わってきます。事前に企業のサービスを実際に使ってみて、気づいた点や改善案を自分なりに整理しておくと、面接での会話にも具体性が生まれやすくなるでしょう。
未経験からUXデザイナーを目指すなら
UXデザイナーに必要なスキルやポートフォリオ作成、転職活動の進め方まで、独学だけで体系的に身につけるのは簡単ではありません。デジタルハリウッドの本科UI/UXデザイン専攻では、未経験からでも実案件型のカリキュラムと就職サポートで、実務スキルとキャリアを両立して学べる環境が整っています。
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まとめ
UXデザイナーは、デジタルサービスの利用体験と使いやすさの両面を設計する職種です。資格は必須ではありませんが、UX検定やHCD-Netの認定制度などを活用しながら知識を体系化できます。年収は求人データ上の目安として約647万円とされていますが、経験や分野によって幅があります。未経験からは、基礎知識の習得からツール操作、分析・模写、ポートフォリオ制作という段階を踏み、転職活動ではプロセスを伝えるポートフォリオづくりと、自分の言葉で語れる準備が鍵になります。本科UI/UXデザイン専攻の詳細では、こうしたキャリア形成を体系的にサポートするカリキュラムを紹介しています。
この記事のポイント
- UXデザイナーは体験(UX)と使いやすさ(UI)の両面を設計する職種
- 実務では「Figma」がデファクトスタンダード
- 資格はUX検定・HCD-Net認定等、運営元を確認して選ぶことが大切
- 年収は求人データ上の目安で約647万円、経験や分野で変動
- 未経験からは基礎知識→ツール習得→分析模写→ポートフォリオ制作という段階を踏む
未経験からUXデザイナーを目指したい方は、ぜひスクール説明会にもお気軽にご参加ください。
デジタルハリウッド 編集部
UI/UXデザイナーのキャリア・スキルに関する情報をわかりやすく発信。公的機関・資格運営団体の公式情報に基づき、正確な情報提供を心がけて解説しています。