UIデザイナー

UIデザイナーとは

「UIデザイナー(ユーアイ・デザイナー)」は、ユーザーがわかりやすく操作しやすいUIを考えるお仕事です。例えば、ターゲットの年齢層に合わせてデザインを行い、文字が読みやすいか、クリックしやすいかなど、使いやすい画面をデザインします。
UIとは「User Interface(ユーザーインターフェース)」の略で、強いていえばハードウェアとユーザーの間に介在するものはすべてユーザーインターフェースと言えます。身近なものであればテレビのリモコンや照明のスイッチもそうですし、デジタルで表示されるタッチパネルもその一つです。前者のテレビリモコンなどのハードはインダストリアルデザイナーの範疇で、後者のタッチパネルなどのソフトはUIデザイナーの範疇になります。以前はハードもソフトも含めて考えられていましたが、現在はアプリやスマホ、タブレットの普及に伴い、ソフト面のUIデザインが重要視されるようになったため、UIデザイナーという職種が強く求められるようになりました。 IoT関連のサービスやVRなども出ており、広くUIデザイナーが必要とされています。

どんな仕事・業務?

ECサイトであれば「商品を購入しやすい」「会員登録がしやすい」など、ユーザーが操作しやすく目的をスムーズに果たせるためには『どの様なデザインのどのようなボタンを配置するのが良いか』などを考え、画面のデザイン・修正を繰り返し行います。
主にUIデザイナーは画面上に表示されるフォント、イメージ画像、ボタンなど目に触れる部分を担当し、デザインの制作がメインとなります。
UXデザイナーという職種もありますが、業務範囲はUIデザイナーよりも広くなります。UXは「User Experience(ユーザーエクスペリエンス)」の略で、サービスを通じ得られる体験を指します。主にワイヤーフレームの作成や、ユーザーの行動分析、ユーザビリティーに関するテストなどを行い、ユーザー満足度をあげるための設計を行います。

どんなソフトウェアを使うのか

Webデザイナーと同じく、「Adobe Photoshop(アドビ フォトショップ)」や「Adobe Illustrator(アドビ イラストレーター)」なども使用します。ですが、元々これらは高機能な画像編集、写真加工などを得意としており、UIデザインに特化して作られたツールではありません。もちろんPhotoshopやIllustratorを使うこともあります。
画面数が多いUIデザインに特化している「Sketch(スケッチ)」「Adobe XD(Adobe Experience Design)」「Figma(フィグマ)」「InVision Studio(インビジョン スタジオ)」など色々なデザインツールが出てきており、プロトタイプも作成することができます。特にSketchは数年前から人気で導入している企業が多く、新しいものですとAdobe XDも人気です。とても軽量で、UIデザインに必要な機能が備わっています。
プロトタイプに特化したツールでは「InVision(インビジョン)」や「Prott(プロット)」などもよく使われています。UIデザイナーの増加や需要に伴い、早く綺麗にデザインが作れる便利なデザインツールが続々登場しています。

どのような職場がある?

主に自社でサービスを展開する事業会社が多いです。そのほかにもUI/UXデザインに特化したデザイン制作会社などがあります。自社でサービスを展開する企業の例としてはモバイルアプリの開発と提供を行う企業などがあり、ゲーム、マッチングサービス、オウンドメディア、ECサイトなどを手がける企業があります。自社のサービスのため納期などの調整が行いやすく、時間をかけてしっかりとサービスを改善していきます。
UI/UXデザインを請け負うデザイン制作会社では、クライアントから依頼を受けサービスを開発・改善していきます。様々なサービスに携わりたい場合はこちらがおすすめです。

業務例

仕事の流れは、制作チームのメンバーとして加わることから始まります。出来上がった企画に対し、ある程度形が出来上がってからがUIデザイナーの出番です。企画内容のコンテンツに合わせ、適切なサイズの指導やデザイン変更を行っていきます。しかしただセンスだけで仕事を進めていく、ということは決してしません。ワイヤーフレームとプロトタイプを駆使し、試行錯誤を重ねてUIデザインを行っていきます。まずワイヤーフレームですが、これは言わば簡単な設計図になります。完成形のイメージを線だけで描き、実寸サイズで表示し、形になった時のイメージをつかみます。そしてプロトタイプは、実際にボタンを押したらどのような動きをするかなど、動作を確認できるテストモデルになります。この2つを活用し、チーム間で共有、確認を行うことで、完成形の相違が出ないようにプロジェクトを進めていきます。またよりユーザーライクで制作する為に、モニターを募り、アンケートをとることもあります。チーム間やモニターの意見を取り入れ、より精度の高いUIデザインを作り上げることを目的としています。

働き方は?

UIデザイナーがいる企業は先進的な企業が多く、コアタイムのないフレックス制度や裁量労働制をとっている企業も多くあり、リモートワークを導入している場合もあります。事業会社はクライアント業務ではないこともあり、スケジュールやリソースの調整などがききやすく、海外にもオフィスがある場合は日本時間にとらわれることもありません。そのため、勉強会への積極的な参加ができたり、ワークライフバランスが整うなど、メリハリのある働き方ができる企業が増えています。また副業推奨の企業もあり、この場合は勤める会社以外のプロジェクトに参加し、より広い知識をつけたり経験を積むこともできます。またフリーランスのUIデザイナーも増えており、身につけているスキル次第で活躍の場が変わってきます。

収入(年収・月収)は?

UIデザイナーの年収は、350万円~800万円を中心に求人が出ており、500万円前後が相場です。しかし、UIデザイナーという職種は誕生してからまだ歴史が浅く、年収に関するデータはあまり多くありません。ですが海外ではメジャーな職業で、日本でも求人が増えており大きな企業や上場企業の求人も多くあるため、スキル次第では年収で1,000万円を超える求人もあります。UIデザイナーは年々需要が高まっているので、高いスキルを保有する人は将来的に高額オファーがくる可能性もあります。

将来性は?

日々進化しているIT業界は、今後も益々需要が増えると予想され、UIデザイナーの需要も同じ様に高まると予想できます。これからより一般的に認知され、1つの職業として認知されていくのではないかと考えられます。UIデザイナーはスキルや経験を身につけていないと採用されることが難しい職種です。将来的には上流の段階から企画や提案、最終的なクオリティの担保まで一任されるディレクター的ポジションとなるケースも考えられます。

どんなキャリアが歩めるか

UIデザイナーとして成長を続け別の企業へ転職をするなど、別の企業でUIデザイナーとして働き続け様々なサービスを生み出していく道や、UXデザイナーとしてスキルアップする、フリーランスとして独立し、プロジェクト単位で参加するという道もあります。
また、UIデザイナーはこれからも増えていくことが予想されるので、UIデザイナーをまとめマネージメントを行う管理職やプロジェクトリーダーとして活躍するという道もあります。

求人動向

UIデザイナーの求人はここ数年で急激に増えています。募集に対してデザイナー人口が不足していると言われており、非常に必要とされている職業です。しかし、求められるスキルは高く企業によっても異なります。ただ『デザインができる』だけではなく、ロジカルに考えることができるかなど、必要とされる知識やスキルは増えてきます。求人を見る際は、企業が求めている内容と自分がマッチしているかをしっかりと考慮することが大切です。

なるには

一般的にどのようななり方があるのか

一番多いのは、Webデザイナーを経てUIデザイナーとして転職するという道です。
WebデザイナーもUIを考慮して制作していますが、取り扱う制作物が少し異なります。Webデザイナーは受託制作が多く、企業サイトやランディングページなどを主に取り扱い、ビジュアル表現が多くなります。UIデザイナーは主に事業会社でiOSアプリやAndroidアプリ、Webサービスなどを制作し、設計力が必要になります。この様に業務の内容が異なるため、Webデザイナーがユーザーインターフェイスについてより深く学び、転職をするという流れが多いです。
最近では専門のスクールでもUIデザインに関する概論を学ぶこともできるので、市場にマッチした状態で卒業できる様になり、未経験から就職するケースも増えています。

未経験からなるには

未経験からUIデザイナーになるには、デザインの基礎知識はもちろん、スキルをもっとも活かせる分野がタッチ操作を主とするスマートフォンなどのアプリになるので、コーディングに関わる知識も求められます。また制作に対するUIの利便性、必要性について説明することがあるので、プレゼンスキルも必要になってきます。分野もゲームアプリからスマホやタブレットのサイト、アプリまで多岐に渡ります。 これらは独学でも学ぶことができますが、UIデザイナーになるには豊富な知識や柔軟な考え方が必要になるため、専門のスクールに通いデザイン概論やソフトの使い方を学び、自分の作品を作ることでスキルを提示できるポートフォリオを作っておくことをおすすめします。

必要なスキル

ユーザーの立場に立って、使い勝手を向上するためのインターフェイスを設計するスキルが必要になります。またその他の技術面としてコーディングの経験やバージョン管理ツールが使えることなどが主になります。
高い論理的思考とコミュニケーション能力、クライアント企業のマーケティング戦略を把握しておかなければUIの設計をする事は出来ません。日進月歩のWeb業界のトレンドをスピーディーにキャッチするなど、アンテナを張り巡らせリサーチするスキルも必要となります。

必要な機材

まず、実際にデザインを行うパソコンが必要になります。オフィス外など色々なところで作業や打ち合わせをする人には、希望するスペックを満たしたノートパソコンと外部モニターを使うことをおすすめします。一定の場所で作業をする人には大きなモニターのデスクトップタイプがおすすめなので、自分のワークスタイルに合わせて選択しましょう。また、スマートフォンなどの実機とプロトタイピングツールを使い、デザインの検証を行います。

勉強法

色々なデザインをたくさん見ていくことが大切です。専門書やインターネットなどで情報収集することももちろんですが、新しく出てきたアプリがあればとりあえずインストールして操作をしてみることをおすすめします。そこで『なぜ良いと感じるのか』『なぜ良くないと感じるのか』というナレッジを蓄積していきましょう。ユーザー心理などに関する専門書を読むのもオススメです。
ソフトの操作では、実際のサイトやアプリをトレースしながらわからないことがあれば随時調べることで身について行きます。スクールに通う場合は完全な未経験者でも初歩からデザインソフトの操作を学ぶこともでき、わからないことなどがあれば先生に相談ができます。

なるための適性は?

UIデザイナーに向いている人は、ソフトやアプリについての利便性をユーザー目線で考えられる、またはデザインで利便性を向上させたい、と考えている人です。UIはスマホやタッチパネルなど、生活環境で頻繁に触れ合う機会があります。その際、ただ便利だと感じるだけでなく、改善点や様々なユーザーの目線で考えてみるなど、多角的な視野が必要になってきます。 また、それらを表現するためにも、デザインの基礎、実務経験があると理想的です。

なるための難易度は?

求められる能力を考慮すると完全な未経験からはなれないため、それなりに難易度が高いです。しかし、プロジェクト全体のコンセプトを理解する力や、ロジカルに考えユーザー目線で考えられることができるデザイン制作スキル、コミュニーケーション能力などを磨いていくことでUIデザイナーに近くことができます。

なるにはどれくらいお金がかかる?

専門のスクールに通う場合は30万円~120万円前後が多いです。内容や期間によっても価格は変わってくるため、自分の目的やライフスタイルに合うスクールを選択することが大切です。
書籍を参考にする場合は1冊2,000~3,000円が相場です。
また、PhotoshopなどのAdobe関連のソフトフェア使用料(全て使えるAdobeのコンプリートプランで5,680円/月(税別)※学割あり)、インターネット費用(3,000~4,000円/月)、また自分でサイトを公開する場合はレンタルサーバー代(300円前後~/月)などがあります。
すでにデザインに使えるパソコンがあれば必要ありませんが、パソコン購入費も必要になります。デザイン作業にはある程度のスペックや解像度が必要なため、この辺りも検討が必要です。