公開日:2023-07-01
「VUI」とは、「Voice User Interface(ボイスユーザーインターフェース)」の略です。
声によるインターフェース、つまりは声によってあらゆる情報のやり取りを行うことを指します。人間にとって一番自然なコミュニケーション方法である「声」を使ってのコミュニケーションで、コンピューティング分野での世界が広がると注目を浴びている分野です。
身近にあるVUI
身近にあるVUIの代表的なものとしては、「iPhone」の「Siri(シリ)」や「Android」の「Googleアシスタント」、スマートスピーカー「Amazon Echo」などの「Amazon Alexa(アマゾン アレクサ)」などがあります。
これらを使うことで
- アラームを設定してもらう
- 代わりに買い物をしてもらう
- 電話をかけてもらう
- 道順を調べてもらう
- 天気情報などを調べてもらう
- 音楽を再生してもらう
以上のようなことが行え、ホームアシスタントとして活躍します。
アメリカに見るVUIの普及
アメリカではスマートスピーカーがすでに家庭に浸透しており、市場が活発です。2019年のとある調査では成人人口の4人に1人が所有しているとされています。シェアは「Amazon」が61.1%、「Google」が23.9%、その他が15%となっています。これらの音声アシスタントは「Alexa!」や「Hey Siri」と呼びかけるだけで起動させることができ、料理中で手が離せない時や、運転中でも手で操作することなく情報を得られるというメリットがあります。
アシスタントとして広がりを見せるVUI
2017年に披露された韓国LGとサムスンのスマート冷蔵庫「Family Hub」は普通の冷蔵庫としての機能に加えて多数の機能が備えられ、タッチパネル搭載でテレビやNetflixや閲覧できる、ビルトインカメラ搭載で冷蔵庫内を把握できる機能などに加えて、音声認識機能も搭載されています。買い物リストに追加する、音声メモで伝言を残す、音楽を再生することも可能です。さらに、「Amazon Fresh」という生鮮食品配送サービスと連携しており、冷蔵庫の中の状況を見ながら冷蔵庫に話しかけて食材を注文することができます。このような冷蔵庫が普及すると飲食店では店舗での食材の買い出しの手間がなくなり納品書などの自動発行、決算などが冷蔵庫の前だけで完結します。
VUIの今後の進化
現在特に著しい普及をしているVUIですが、これらを使うことで日々の煩わしい作業が解決されます。最近ではUIデザインの制作に使用するソフトウェア「Adobe XD」の大型アップデートにより音声コントロール機能が搭載され、音声操作のUIデザインが行えるようになりました。IoT業界全体が盛り上がりを見せている昨今、VUIを使用したデバイスは業界や業種を問わず続々と誕生していくことが考えられます。