React.jsとは

公開日:2023-07-01

React.jsは、ユーザーインターフェース(UI)を構築するためのJavaScriptライブラリです。Facebookによって開発され、オープンソースとして提供されています。

React.jsの特徴

React.jsは、UIをコンポーネントベースで構築することに焦点を当てています。UIを複数の小さな再利用可能な部品(コンポーネント)に分割し、それらを組み合わせて複雑なUIを作成します。各コンポーネントは、自己完結型で状態を持つことができ、変更がある場合にのみ再描画されます。これにより、パフォーマンスが向上します。また、コードの再利用性も上がります。

React.jsは、仮想DOM(Virtual DOM)※(DOMはDocument Object Modelの略)と呼ばれる概念を使用して、効率的なUIの更新を実現しています。仮想DOMは、実際のDOMと同様の構造を持つJavaScriptオブジェクトであり、Reactのコンポーネントの状態変更に基づいて再描画が行われます。Reactは変更のあった部分のみを効率的に更新し、ブラウザのDOM操作を最小限に抑えることができます。

React.jsは、単独で使用するだけでなく、他のライブラリやフレームワークとも組み合わせて使用することができます。また、React Nativeという別のプロジェクトも存在し、モバイルアプリケーションの開発にも利用されています。

React.jsは、多くの開発者によって広く使われており、コミュニティが非常に活発です。さまざまなサードパーティのライブラリやツールが利用可能であり、Reactエコシステムは非常に豊富です。


React.jsの使用例

単一ページアプリケーション(SPA)の開発

React.jsは、複数の画面遷移を持つ従来のWebアプリケーションではなく、1つのページで完結するSPA(Single-Page Application)の開発に適しています。Reactのコンポーネントベースのアーキテクチャは、SPAの構築を効率的かつ再利用が可能です。SPAの代表的な例はGoogle MapやGmail、Facebook、Slackなどです。

ユーザーインターフェースの構築

React.jsは、複雑なユーザーインターフェースの構築に適しています。コンポーネントベースのアプローチにより、UIを小さな再利用可能な部品に分割し、それらを組み合わせて構築することができます。これにより、保守性が向上し、UIの再利用性が高まります。

クロスプラットフォーム開発

React NativeというReactの派生版は、モバイルアプリケーションの開発に使用されます。React Nativeを使用すると、JavaScriptをベースとした1つのコードベースでiOSおよびAndroidアプリを開発することができます。

フロントエンドの状態管理

React.jsは、状態管理ライブラリ(例:Redux、MobX)と組み合わせて使用することができます。これにより、アプリケーションの状態を効果的に管理し、データフローを制御することができます。

UIコンポーネントのライブラリ

React.jsは、UIコンポーネントのライブラリとしても使用されます。例えば、Material-UIやAnt Designなどのライブラリは、Reactコンポーネントを提供し、デザインやユーザーインターフェースの構築を容易にします。


React.jpのインストール方法

Reactのインストール方法を説明します。

jsのインストール

ReactはNode.jsのランタイム環境で動作しますので、まず最初にNode.jsをインストールしてください。Node.jsは公式ウェブサイト (https://nodejs.org) からダウンロードしてインストールすることができます。

新規プロジェクトの作成

Reactアプリケーションを開始するために、まず新しいディレクトリを作成し、ターミナルまたはコマンドプロンプトでそのディレクトリに移動します。

Create React Appのインストール

Create React Appは、Reactプロジェクトの初期セットアップを簡単に行うためのコマンドラインツールです。以下のコマンドを実行して、Create React Appをグローバルにインストールします。

npm install -g create-react-app

Reactアプリケーションの作成

Create React Appを使用して新しいReactアプリケーションを作成します。以下のコマンドを実行して、新しいプロジェクトを作成します。

npx create-react-app my-app

上記のコマンドでは、"my-app"という名前の新しいディレクトリ(プロジェクト)が作成されます。プロジェクトの名前は任意のものに変更することができます。

Reactアプリケーションの実行

プロジェクトが作成されたら、以下のコマンドを使用してReactアプリケーションを実行します。

cd my-app
npm start

上記のコマンドを実行すると、ローカル開発サーバーが起動し、Reactアプリケーションがブラウザで表示されます。

これでReactのインストールと初期セットアップが完了しました。Reactアプリケーションのソースコードは、"src"ディレクトリ内にある "App.js" ファイルなどから開始することができます。詳細なReactの開発については、公式ドキュメント(https://reactjs.org/docs/getting-started.html)を参照してください。


著者:デジタルハリウッド スクール 編集部