デジタルハリウッド東京本校 ブログ

【XRのエキスパートが登壇!】
「BASSDRUM によるXRの世界」イベントレポート!

2022-10-27

こんにちは。

デジタルハリウッド東京本校の岸山です!

2022年9月10日(土)に行われた、「BASSDRUM によるXRの世界」の内容を皆様にお届けいたします。


VRやARなど、昨今さらに注目を集めているXR領域。現在ではエンターテインメントだけでなく、様々な分野で活用がされています。


今回は、「つくる」ための知識と技術を持つテクニカルディレクター集団「BASSDRUM(ベースドラム)」とのイベントを開催。その中でも、XR専門チームである、「XR SQUAD」の3名のテクニカルディレクターにご登壇いただき、 実際のXR事例をご紹介 いただきました。


今後もさらに、発展していくことが予想される 「XRの世界」

興味のある方は是非ご覧ください!

登壇者紹介

公文 悠人氏(Yuto Kumon)
Tech Director
1984年福岡生まれ。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科修了後、2011年より博報堂アイスタジオに在籍し、3年程サーバーサイドのエンジニアとしてコーポレート/キャンペーン/コミュニティーサイト構築を経験。2014年からは、R&D部署にてハードウェアエンジニアとして、様々なプロダクト開発や屋外インスタレーションの制作に携わる。IPA未踏IT人材発掘·育成事業スーパークリエータ(2009年)。2018年9月より、BASSDRUMに参画。

小川 恭平氏(Kyohei Ogawa)
Tech Director
1993年京都生まれ。早稲田大学文化構想学部卒業。学生の頃よりエンターテインメント業界に携わり、漫画を中心としたクリエイターエージェンシーでエンジニア兼編集者を経験する。独学で3DCG制作を始めた後、上海に渡り、中国ナンバーワンのバーチャルアイドルのステージ演出やミュージックビデオの映像制作・動画配信を担当。2020年よりアソシエート・テクニカルディレクターとしてBASSDRUMに参画し、エンターテインメント・AR/VRのエンジニアリング、ウェブサイトやサービスの構築からコンテンツまで、幅広いプロジェクトに携わる。

中田 拓馬氏(Takuma Nakata)
Tech Director, Visual/Spatial Artist
1歳から中学生までブラジル、セネガル、インドネシアで過ごし、現在は京都を拠点に活動するビジュアル/空間アーティスト。仮想的な現象を物理的体験に変換することに情熱を注ぐ。アドビがグローバルに展開するキャリア支援プログラム「Adobe Creative Residency」に日本人初のクリエイターとして選出され、2019年5月から1年間、創作活動に専念。2020年7月にBASSDRUMに参画。

1.まずは公文氏にBASSDRUMとXR SQUADをご紹介いただきました!

◆BASSDRUMとは

BASSDRUMは 世界初のテクニカルディレクターを中心とする集合体 で、テクニカルディレクターを世の中に発信していこうというのが、BASSDRUMの発端となっているそうです。YouTubeチャンネルにてテクニカルディレクターがもつ様々な知見についても発信中とのこと!ぜひ、こちらもチェックしてください!


BASSDRUM YouTubeチャンネル

https://www.youtube.com/c/BASSDRUM/


BASSDRUMには現在約30名 のテクニカルディレクターが在籍しており、それぞれの専門分野で活躍中!今回登壇いただいた「XR SQUAD」はXR領域を得意とする専門チームです!


テクニカルディレクターとは?

クリエイティブとテクノロジーを翻訳する、デジタルモノづくりの技術監督。

アイデアを考える人たち(クリエイター、コンセプト、ビジネス)と実際に作る側(エンジニア、プログラマー)の橋渡しをする役割。それぞれの共通認識や共通言語が違うので、どちらのこともよくわかっている テクニカルディレクターがいることによって、よりスムーズにプロジェクトを進めることができるのです!




◆XR SQUADとは

「XRの最初から最後まで」

XRプロジェクト立案からソフトウェア・ビジュアル開発、機材選定、当日のオペレーションまでも対応可能。XRのすべての工程を1つのチームで完結することができる、XR専門の超強力チーム!


XR制作だけでなく、映像配信にも対応できるなんて驚きですね!XR SQUADがいれば、XRを活用したオンラインイベントはとても心強い!!

2.小川氏による、R&D(研究開発)を題材にしたXR制作の解説!

ここからは、小川氏による、BASSDRUMオリジナルバーチャルヒューマン「LUCA」を題材とした、XR 制作工程の解説!XR SQUADでは、常に最先端のXR研究を行っているとのことです!



◆XRコンテンツ制作工程

↓↓の画像のように、大きくハードウェア→ミドルウェア→ソフトウェアという制作工程があるとのこと。



①ハードウェア

カメラやトラッキング機材での撮影を行い、映像データの収集を行う作業。

ハードウェアには様々な機材があり、XR SQUADではより正確なデータ収集のため、高性能の機材を多数所持し、それらを保管する倉庫で日々R&Dをしているそうです。


②ミドルウェア

ハードウェアから取得した 映像データには、位置情報やカメラのズーム値、フォーカス値など様々な情報が付随しており、それらをソフトウェアが受け取りやすい形に整理する作業。

XR SQUADでは、デジタルハリウッドでも学習する「TouchDesigner」を、この場面で活用することが多いそうです。



③ソフトウェア

Unreal EngineやUnityなどのソフトを使って、ライティングやシェーディング、コンポジットなど、XRコンテンツの制作を行う作業。ライティングでは撮影場所の天候の変化によって明るさが変わるので、ソフトウェア側で周りの環境とデータを同期させるということも行うそう。このこだわりによって、

よりリアルとバーチャルの境目がなくなっていくのですね!


それぞれの分野に分けて、とても分かりやすく解説いただけました!

3.中田氏、公文氏による最先端XR事例のご紹介

◆Unreal EngineとHoudiniを使用!

https://www.youtube.com/embed/vXSOPJD9Gyc

先ほどの解説のようなワークフローで制作した映像が上記の番組内で放送されました。

※上記映像はYouTubeのみ閲覧が可能なリンクとなります。表示される「YouTubeで見る」という

 リンクをクリックしてご視聴ください。


◆商品の受け渡しはベルトコンベヤーとロボットアーム!?

BASSDRUMではロボットアームを活用した案件にも対応しているとのこと!

販売ショップ内の体験設定を担当し、購入者にロボットアームを活用したインスタレーション体験を提供!対応案件の幅がとても広いですね!

参加者からのQ&Aに回答いただきました!

Q.流行の移り変わりが激しい業界かと思いますが、どこから情報収集されていますか?

A.ベースドラムでは、TDAというテクニカルディレクターコミュニティを持っていて、定期的に情報交換会や相談会をしています。学生も参加OKですので、興味を持たれた方は是非調べてみてください。

また、FacebookグループやDiscordなどの、海外コミュニティから情報を得ることも多いです。あとはベースドラム内でも得意分野や興味を持っている分野がそれぞれ違うので、社内でのインプットもとても多いです。


Q.機材類は個人で購入するには非常に高価なものが多いと思いますが、学生やフリーの時代にはどのようにして 最新の技術について学ばれていましたか?

A.今仕事で使っている機材の中には、学生時代に購入したものもあります。ちょっと背伸びして数十万の機材を買えば結構使えるので、興味があるもの、したいと思った表現のお金は惜しまなかったです。ただ買うだけだと破産しちゃうので、ここで使ったお金を絶対に回収するぞ!って意気込みで学習や案件に取り組んでました。ベースドラムに入ったのも、個人じゃ絶対に買えない機材が多数そろっていたので、これが使えるなら...。という下心もありますw。そういう意味では機材を持っている企業さんでインターンをするという方法もありかもしれません。機材だけでなく実際のワークフローも知ることができるので。


Q.今回ご紹介いただいた案件では、Unreal Engineを多く活用されていましたが、XR関連にはUEが使われることが多いのでしょうか?

A.現状では同じゲームエンジンである、「Unity」のほうが利用シーンが多いと思います。UEは最近注目されてきているという感じですね。ベースドラムでもAR・VRコンテンツはUnityで開発を行っています。 例えば、様々な機器とソフトウェア間での同期制御が必要になるバーチャルライブなどは、開発しやすいのでUnityを使っています。最近はUEでやりたいことが多かったので、UE案件を紹介しましたが、案件によって使い分けをしています。

BASSDRUMの皆さんありがとうございました!


今回、実例紹介をいただきXR制作には様々な工程、技術が使われていることがよくわかりました。

登壇いただいた皆さんは、これを作りたい、こういうことができたら面白いを実現しようとした結果、様々なスキルを身につけられていたという印象を受けました。この記事をご覧いただいた皆様も、まずは自身の作りたいものを考えるところから初めて見てはいかがでしょうか!


実現したいものはイメージできたけど方法が分からない、スキルの身に着け方が分からない等ございましたら、

是非、デジタルハリウッドのスクール説明会にご参加ください!皆さんのイメージを形にするお手伝いができればと思います!


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