第53期の卒業制作発表会を開催しました!

毎月、6カ月の学習期間を終えて卒業する受講生の皆さん。その多くは「Webデザイナー専攻」という未経験からWeb業界への就・転職やスキルアップを目指すコースを受講されます。

受講修了を飾る集大成は、自身が制作したWebサイトをプレゼンする発表会!

2023年11月11日に行われた第53回卒業制作発表会は、2023年4月から受講された2名と2023年5月から受講された2名がオリジナル作品を発表して卒業を迎えられました。

初心者からヘビーサウナーまで、公衆浴場の魅力を伝える

架空の温泉施設「天然温泉 くすのき湯」のホームページ 4月生Tさん

広島市内に新規オープンしたという設定の温泉施設「天然温泉くすのき湯」。
市内中心部に近い好立地、内風呂・露天風呂を完備、サウナ施設が充実しているといった強みをPRし、認知度を高めることを目的としたwebサイトを制作されました。
実は在学中に制作会社への就職を決めて既に働きはじめていたTさん。卒業制作も実務を意識して取り組み、デザインカンプを一度確認して各セクションで共通している部分をパーツ化することで効率的に作業を進めました。
技術面では、今までに使ったことのないアニメーションを実装することに挑戦されており、まずはロゴがふわりと浮き上がってくるローディングアニメ。
トップに使用されているキービジュアルには湯気が上がってくるようなアニメを実装しました。調整に時間がかかったがうまく表現できたとTさんご自身も大満足の、本物の湯気のようなリアルな動きに仕上がっています。
他にもインパクトを与えたいという意図から、コンテンツの画像は水面のような不規則な円形でゆらゆらと動く枠がつけられていました。
デザイン面では、情報の正確な伝達を重視。コンテンツの並びはシンプルですが、サイトのイメージに合うフォントを吟味し、フォントサイズ・余白を丁寧に調整することで見た目にも綺麗にまとめました。
ロゴは既存のフォントを元にしつつ、細部に手を入れることでサイトの雰囲気にマッチしたオリジナリティあるものに仕上げています。


トレーナーからは「コンセプト設計がしっかりしていて、サイトを見ている人が知りたい情報にすぐにたどりつける使いやすいサイト。制作会社の仕事で忙しい中、ローディングの実装・アニメーションの実装という自分でたてた目標をきっちり達成できているのが素晴らしい」
「サイトのベースの色と差し色のトーンが相性よくまとまっている。フォントの選び方も良く、センスがある」「オリジナルのロゴも、既存のフォントからのアレンジが上手い」と高く評価されました。

不動産業界の新しい集客方法を模索

広島市安芸地区の情報に特化した不動産会社のサイトリニューアル 4月生Aさん

コロナ禍の中、自宅で過ごす時間が増えるとともに、住まいに快適性を求める人も増え、住宅需要の加速が予測される不動産業界。
YouTubeやInstagram等のSNSが家探しの入り口となることが増えてきている今、SNSの活用につなげるためのサイトリニューアルに取り組まれたAさん。
既存のサイトは必要な情報は載ってましたが、デザインが古くターゲットである20代から30代の女性への訴求が弱いものであり、使用されている画像も写真ではなく3Dで作られたイメージ画像で、外観や内装を具体的に想像するのは難しいものでした。
そこでAさんは、写真を見るだけでどんな家が建てられるか想像できるくらい、ギャラリーの豊富さを重視することをコンセプトにサイト設計を進めました。ところが、クライアントの会社に写真データが残されていなかったため断念することに……。
それでも視覚に訴えるわかりやすい情報を出すために、トップ画像はご自身でイラストを描くなど臨機応変に対応し、さらにモデルハウス見学の問い合わせ窓口としても活用したいという要望から、お問い合わせと見学申し込みの窓口は使いやすさを重視してシンプルに構成するなどクライアントの要望を元にサイトを形にしていきました。
ローディング画面では既存のロゴをうまく活用して、デフォルメされたビルのイラストが躍動感たっぷりに跳ねるアニメーションをつけました。アメリカンカートゥーンのようなユニークな動きでターゲット層だけでなく幅広い年代の人が見て楽しいものになっています。


トレーナーからは「使用できる素材が少なくて苦労したと思う。クライアントとのやり取りに時間をとられ、制作にかける時間が減ってしまったり、クライアントワークならではの苦労も多かったと思うが制約が多い中で良くまとめることができた」
「既存のサイトとは全体的な見え方・雰囲気を全く違うものに仕上げることができており、クライアントからの要望を取り入れつつ『20~30代女性に訴求する』という当初の目的をきちんと達成できている。シンプルにそぎ落としていったデザインをベースに雰囲気のあるサイトに仕上がった。あとはフォントサイズや行間・字間をこだわるとそのシンプルさが生かされてよりおしゃれな感じが出てくるのでは」
などなど制限のある中での完成度の高さを特に評価されました。

「海」「女性らしさ」そして「透明感」を伝える、全国ツアー特設サイト

サザナミ
~2023年 全国ツアー「Seas The Day」~  5月生Hさん

アーティストのオフィシャルサイトではなく、全国ツアーの特設サイトというこれまでにないテーマの作品作りに取り組まれたHさん。主役となるバンドの設定をしっかり練ることで、雰囲気やイメージがより具体的に表現されました。
Hさんが考えたのは「サザナミ」という女性ボーカルバンド。海を思い起こさせる繊細で爽やかなバンドです。
特設サイトのコンセプトはバンドの特徴や雰囲気が一目で伝わること。
そのためデザインは「サザナミ」というグループ名をイメージさせる「海」と「女性らしさ」そして「透明感」を特に意識しました。
その意識を表現したものが「背景」です。水の中をモチーフにしており、爽やかな青色と、光が水中で揺らめくイメージに、動き続けるアニメーションを合わせて、グループ名でもある「サザナミ」を想起させます。
セクションが変わる際にはそれぞれのコンテンツがふわりと湧き上がるような動きをつけ、透明感と女性らしさを演出しました。
また、チケットを買ってもらうことを目的としたサイトであるため、購入ページへのリンクボタンは常に表示される一方で、種類が複数あるチケットの買い間違いが起こらないように、買いたいチケットを選んでクリックしないと購入ボタンが表示されないようにするなど「ツアーの特設サイト」ならではの工夫が凝らされていました


トレーナーからは「イベントの特設サイトということもあり、どうしてもコンテンツの内容が制限されてしまうところがあるが、背景や全体のイメージをうまく使って『バンドの雰囲気を伝える』という目標・こだわりを形にできている」
「青春感のあるとてもきれいなサイトに仕上がっている。サイト全体の色味に統一感があり、フォントの選び方もうまい」「要素を囲む四角形が多いのが少し気になるので、囲み方を工夫するとすっきりして抜け感が出る」などなど、限られた条件の中での工夫や、サイト全体のイメージを高く評価されました。

ネコがかわいい! ネコ好きには「たまらん」webサイト

架空のネコカフェ「ネコろび」のホームページ制作 5月生Iさん

古民家を改築した建物で保護ネコの譲渡も行うネコカフェ「ネコろび」のwebサイトを作ったIさん。
まずはカフェのコンセプト・強みと弱みを分析し「時間制限無くネコと触れ合えること」「カフェメニューが充実している+ネコのいない部屋の用意もあり、通常のカフェとしても利用可能」できることが強み。このカフェを周知することを目的にカフェの雰囲気とネコの様子を発信するwebサイトの設計を進めました。
トップページには大きく猫の画像が使用されています。ただ画像を載せるだけではなく、ヘッダーの配置を横にずらすことで、ネコ好きのIさんが厳選した写真がより大きく印象的に表示されていました。
広報・周知を目標としたサイトであるので、スタッフでもあるネコたちの紹介、アクセス、お問い合わせとカフェの紹介が続きますが、特に目を引くのはあちこちにあしらわれた猫のイラストです。それぞれのコンテンツの内容に合わせたイラストが”ちょこちょこ”とリズムをつけて動くのですが、実装に特に苦労された部分ということでもあり、説明にも力が入っていました。
また保護猫の譲渡の流れを説明するコンテンツでは、段階の移行を示す矢印の代わりに、まるでその上を歩いているように猫の足跡が増えていくアニメーションがつけられており、独創的なアイディアとかわいい動きで会場中で大絶賛されました。


担任トレーナーからは「『古民家』『ネコカフェ』といった題材から連想されるふんわりしたやさしい雰囲気や世界観が表現できている。アニメーションは3往復くらい見てしまいそうなとても良い演出。余白感・行間・改行位置などを作りこむと完成度がさらに上がります」
また、ネコ好きのトレーナーからは「サイトだけではなくカフェ全体のブランディングやコンセプト設計がしっかりできているのでクオリティが非常に高い。ネコへの愛があふれたたまらんサイトです!」と高く評価されました。

今回の卒業制作発表会の作品も、チャレンジ精神とアイディア溢れる作品を制作してくれました!今後の活躍が楽しみです。

ご卒業おめでとうございます!!

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