第44期の卒業制作発表会を開催しました!

毎月、6カ月の学習期間を終えて卒業する受講生の皆さん。その多くは「Webデザイナー専攻」という未経験からWeb業界への就・転職やスキルアップを目指すコースを受講されます。

受講修了を飾る集大成は、自身が制作したWebサイトをプレゼンする発表会!

今回は今年3月から受講された1名と卒業後WordPress講座を受講した2名がオリジナル作品を発表して卒業を迎えられました。

ヤングケアラー問題を自分事として考えてほしいと支援サイトを制作

ヤングケアラー支援サイトを制作 2022年2月生 Tさん

ヤングケアラーは、本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っている子どもとされ、家事や介護のために健康や学業、同世代の子どもたちとのコミュニケーションに支障が生じていることが、社会問題として知られ始めています。

NPO法人T会に所属するTさんは、この問題を社会に広く周知するとともに、ヤングケアラーを支援する目的でサイト制作に取り組みました。

難しい社会問題をサイトで表現するために、Tさんはまず、ヤングケアラーの問題点を以下の4つに整理しました。
  • ①世間に周知されていない
  • ②基準が明確でないために自身がヤングケアラーに該当するかどうかが分かりにくい
  • ③社会全体の問題であるにもかかわらず個人で背負ってしまいやすい
  • ④ケアが終わった後も、健康や友人関係、就職などにその影響が一生続く
  • 文字が多くなりがちなので、既にあるサイトなどを参考に、文字の読みやすさ、色使い、あしらいなど気をつけて制作。スマホを持っていない子どものことも考慮して、見守りの方にメッセージを表示する欄を設けるなどの工夫をしました。

    トレーナーからも聴講者からも「これだけ難しい問題をよく情報整理して分かりやすくまとめた」と驚きの声が上がりました。ヤングケアラー、家族、支援者が肩を組むイメージのロゴも、Tさんが目指す「『友に、共に、伴(とも)に』を表現していて、すてき」と評価。

    トレーナーからは「ヤングケアラー、支援者など目的別に動画があるともっといい」「生の声で『安心して』とのメッセージが伝えられると、問い合わせがしやすいのでは」と、さらなる改善に向けたアドバイスがありました。

    フリーフォントを紹介する文字のギャラリーサイトを制作

    「人も歩けば文字を見つける」。フリーフォントを集めたギャラリーサイトを制作 2022年1月生 Oさん

    「何よりも文字が大好き」と語るOさんは、身の周りやまちなかで使われているフォントを集めたギャラリーサイトを制作しました。サイト名は「MOJI」と、「熱中する・おたく」を意味する「GEEK」を組み合わせた「MOGEEK」(モジーク)。

    タイポグラフィーを考えるために文字を探している人や文字からアイデアを得たい人の利用を念頭に、眺めるだけでも楽しいサイトづくりを目指しました。OさんもWordPressでサイトを実装しているので、フォントや記事を簡単に更新できるようになっています。

    サイトは主に「新着フォント」と「さんぽ記事」で構成されています。新着フォントは、Oさんのおすすめのフリーフォントを紹介するコンテンツです。さんぽ記事は日常生活で出会った魅力的な書体の画像を共有するコンテンツです。例えば、まちで見かけた店の看板で発見すると、さっと記録します。こうした文字にまつわるエピソードや感想などを、さんぽ記事に書き留めておきます。

      

    「人も歩けば文字を見つける」。OさんがMOGEEKに付けたキャッチフレーズも、サイトを見てみようという気にさせます。

      

    担当トレーナーからは「キャッチコピーも含めて文字に対する感覚がすばらしい」、余白の使い方や導線など「文字以外のセンスもいい」と、サイト自体への高い評価があったほか、「文字の長所や可能性までも伝えるサイトだ」と、デザインの歴史・起源論に言及する声もありました。「広告を取って、すぐにでもマネタイズできそう」との聴講者の感想に、多くの方が納得していました。

    Wodpressを組み込んだポートフォリオサイトを制作

    自身の世界観で見せるポートフォリオサイトを制作 2022年1月生 Tさん

    Web業界の就活では自身が制作した作品を紹介したりPRしたりするポートフォリオサイトは重要です。Tさんは、自分らしさや好きなことを紹介するだけでなく、就職活動の際、ポートフォリオを見た企業の採用担当者がどんなイメージを持つかを考えました。

    「変わったコンセプト」としてTさんが制作したのが、マンション型のポートフォリオサイトです。WordPress講座で得た技術でサイトを作り、実績を手軽に追加できるようにしています。

    転勤族で、「もし自分だけの家を、自分で造れるとしたら」との思いから、マンションのコンセプトが浮かんだTさん。あこがれを表現したいと、エレベーターや窓、ドア、緑を基調にした色使いなど細部までこだわりました。下から上に読ませ、フロアごとに生き物を紹介することで有名なN水族館のサイトなども参考にしながら、窓から作品をのぞくデザインにしました。

    担当トレーナーからは「もう少し作品がみたい気はするが、平面でありながらマンションの世界観が十分表現されている」「アニメーションも付けられていて申し分ない」との講評がありました。

      

    聴講者からは「もう少しシンプルにした方がマンションっぽいのでは」との指摘も出ましたが、自分らしさを表現しているところや、実績詳細ページでタブを使って情報をわかりやすく表示しているところなど、「こだわりポイントが徹底している」とびっくりしていました。

    今回の卒業制作発表会の作品も、チャレンジ精神とアイディア溢れる作品を制作してくれました!今後の活躍が楽しみです。

    ご卒業おめでとうございます!

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