デジタルハリウッド東京本校 ブログ

世界最大のCGカンファレンス『SIGGRAPH』について、ご紹介します!

2025-11-02

こんにちは。
東京本校東京本校です。

本日は、8がつにかいさいされました、世界最大級のCGカンファレンス「SIGGRAPH 2025(シーグラフ2025)」 にて注目を集めた XR/空間体験コンテンツ についてご紹介します。
AI、リアルタイムCG、メタバースなどが共演するなかで、「“その先”のクリエイティブ」がどのように姿を現しつつあるのか、特にXR領域に絞って掘り下げていきます。

海外の最新テクノロジーや表現手法に興味をお持ちの方、グローバルに活躍できるクリエイターを目指す方、さらには“空間をデザインする”体験を作りたい方には必見の内容です。ぜひ、最後までご覧ください!


▼SIGGRAPHとは?

SIGGRAPHは、年に一度開催される『 世界最大のCGカンファレンス(学会)』です。
CGやアニメーション、VR/ARコンテンツ、テクノロジー、ゲーム、デジタルアートなど分野は多岐に渡り、各分野の世界中の多くの研究者により最新の論文発表やデモンストレーション、技術解説などが行われます。
また、研究者のみならず、Autodesk (Maya,3ds Max,Softimage XSI)、NewTek (LightWave 3D)といった大手の3DCGソフト会社が、この場で自社ソフトの最新版の発表をすることも多いです。
第1回目が1974年に開催され、2008年からは冬にアジア地域にて行われるSIGGRAPH ASIAが開催されています。

公式サイトより引用

▼見て、聞いて、体験できる豊富なプログラムが待っている!

プログラム5日間開催、 5個のエリアで、各4つ以上のプログラム で構成となっています。

エリアは、以下の構成となっています。
Art&Design
アートペーパーや研究成果の展示、アートとテクノロジーの融合を体感できるスペース
Gaming&Interative
ゲーム開発とインタラクティブ、アイディアの体験型の発表スペース
New Technologies
AIや新素材、インターフェース技術など、未来をのテクノロジーのプレゼンテーションが行われるスペース
Production&Animation
CG/VFX、アニメーションの現場で生まれた最先端の制作手法やプロダクションのワークフローが見れるスペース
Research&Education
学術研究や教育分野の最新動向を共有し、産学連携や新しい学びの形を探るスペース
など様々です。

中でも特にGaming & InteractiveNew Technologiesでは、生成AIやVR/XRコンテンツの展示が増え、新しい体験型作品が多数登場。

今回は、その注目のコンテンツと、技術について、参加した受講生の感想と合わせて紹介いたします。


SIGGRAPH2018にて上映された作品のハイライトはこちら!

▼実際に現地へ行ってきました!

デジタルハリウッド東京本校では、受講生のみなさんより有志を募り、SIGGRAPHツアー毎年行っています。もちろん、デジタルハリウッドの講師がみなさんと一緒に渡航し、現地でのサポートを行います。海外で活躍しているデジタルハリウッドの卒業生の方々もSIGGRAPHにたくさん訪れますので、現地で『先生!』なんて声をかけられることもしばしば。また、卒業生と在校生の交流も、このSIGGRAPHツアーの醍醐味といっても過言ではありません。

現地での、実際の会場の様子をご紹介します!

バンクーバー到着!会場は地下~2階までです。

地下は体験展示や企業製品紹介ブース、1Fは大ホールがあり、大きな催し物や講演が行われます。2Fは小さな講演やポスター展示があります!

▼DAY1 海外で活躍している卒業生の様子


初日は、本学卒業生で DreamWorks に約20年勤務されている大ベテランのリガー、 稲垣教範 さんによる講演からスタートしました。
稲垣さんは、映画「野生の島のロズ」に登場する鳥の羽の動きの仕組みを丁寧に解説してくださいました。作品に携わったのは公開から1年以上前とのことで、当時の記憶を思い出しながら、数ヶ月かけてプレゼン資料を作成。
社内チェックを経て本番に臨まれたそうで、緊張の連続だったそうですが、結果は大成功!観客からは大きな拍手が送られました。 海外で活躍する本学卒業生は多くいらっしゃいますが、北米のSiggraphで卒業生が講演するのは初めてとのことで。素晴らしい快挙です!


▼DAY2~5 多様な体験型展示 VR/XR

DAY2からはいよいよ「Immersive Pavilion(イマーシブ・パビリオン)」が本格的にスタート。
VR/XRを中心とした多様な体験型展示が一斉に公開され、会場は連日多くの来場者で賑わいました。

ここでは、たくさんの企業や個人が制作したXRコンテンツを紹介します!

Unbalanced

A Multisensory VR Experience of Gendered Domestic Labor

台湾のNational Tsing Hua UniversityのLumiSound XR Labという学生アーティストが制作した作品。
働く母親の日常をテーマにした、多感覚VRシミュレーション。
「Unbalanced」は、仮想現実と実体デバイスを組み合わせることで、働く母親が担う“見えない労働”に光を当てる没入型体験です。

プレイヤーは働く母親として、オフィスワーク・家事・育児を同時にこなしながら、男性の家事参加が不足しているという現実に向き合うことになります。


プレイ映像はこちら

Magic You: A Poetic VR Journey into the Mind of ADHD
原文とプレイ映像は画像をクリック!

手描きの色鉛筆タッチで描かれた、ADHDをテーマにしたインタラクティブVR体験です。
座ったまま、物を掴んだり離したりするシンプルな操作で、流動的で抽象的な“心の世界”を旅していきます。

物語の鍵となる紙飛行機を飛ばしたり、壁に刺さった紙飛行機を掴んでよじ登ったりと、軽やかなアクションを通してストーリーが展開。誕生から学校、社会へと揺れ動く環境の中で、迷いながらも少しずつ成長していくプロセスが、詩的に体験できます。

優しい手描き表現と没入感のある演出によって、ADHDの内面や神経多様性をやわらかく伝える、温かい没入型作品

Seed of Light
げんぶんと映像は画像をクリック!

パンデミック後の「共感の欠如」とつながりへの渇望が高まる時代に、ジェノバ・チェン率いるthatgamecompanyとアジア美術館は、美術館でのインスタレーションとオンラインMMOが同時に存在するアートゲーム「Seed of Light」を共同制作しました。
この作品は、物理空間とデジタル空間の体験をつなぎ、多様な観客の間に真の感情的なつながりを生み出すことを目指しています。

ゲームの物語構造、光が行き交う空間演出、そしてカスタムコントローラー「Seed」のフィードバックという三つのレベルで共感が形成され、文化空間においてビデオゲームが“共感のエンジン”となり得ることを示す、革新的な作品として位置づけられています。

Kacho-Zu
映像と詳細が見たい方は画像をクリック!

日本の伝統的な花鳥画を体験できるVRアートシステム

ユーザーが花鳥画を実際に描くことで、日本の伝統絵画に親しみ、楽しみながら学べる体験型コンテンツです。空間は襖(ふすま)と掛け軸で構成され、ユーザーは4種類の筆を使って襖に自由に絵を描くことができます。描く対象の横には対応する筆のアイコンが表示され、直感的にツールを選べる設計になっています。

システムには7つの描画モチーフが用意されており、墨の表現は投影映像によってシミュレート。プロジェクターが環境や描画対象の見え方を動的に変化させることで、伝統美術の世界に入り込んだかのような没入感の高い体験を実現しています。

▼次の舞台は、SIGGRAPH ASIAであなたの作品を!

2024年は日本での開催でしたが、次回の2026年はマレーシアでの開催が予定されています。

詳細はこちら


デジタルハリウッド東京本校では、日本以外の海外に向けて作品を発信したいクリエイターの挑戦をサポートしています。
ぜひこの機会に、世界を舞台にクリエイティブにチャレンジしてみませんか?



SIGGRAPHASIA デジタルハリウッドブース

2024年に開催されたSIGGRAPH ASIAの様子

SIGGRAPHASIA デジタルハリウッドブース

学校の説明を行っているブースの様子


将来のビジョンについて目標がある方は、本科の特待生試験にチャレンジするチャンス!

締め切り11月16日(日)までです!


本科特待生制度とは
デジタルハリウッド伝統のコース『本科』では、クリエイティブの未経験で将来の目標としてクリエイターを目指している方、専門学校・美芸大・一般大学メディア系学科卒業生、理工系大学出身者、既にクリエイティブ業界で実務経験をお持ちの方がその他独自にクリエイティブ活動をされている方を対象とした【特待生制度】を設けています。※特待生として入学された方には授業料の1割~全額の補助(キャッシュバック)が適用されます。

最後に、デジタルハリウッド東京本校では、海外就職を目指す方向けのセミナーも開催しております。
セミナーの様子をブログにて紹介しておりますので、こちらもぜひご覧ください。

Jump into the world!

★セミナー★ 映画『サンダーボルツ*』 VFXメイキングセミナー
ゲスト 山田義也氏 (3DCGモデラー:Industrial Light & Magic Senior Generalist Artist)
デジタルハリウッドU.S.A.校(DHIMA)を卒業し、現在はVFXアーティストとしてハリウッド映画の制作に携わる山田義也氏が、映画『サンダーボルツ*』の制作現場についてお話しいただきます。

★ブログ★ 世界で活躍するCGアーティストとして必要なこと
ゲスト 多田 学氏
ハリウッド映画などのハリウッド映画のVFXに携わり、現在独立してフリーやオンラインアートスクールを運営している。

▼国内外問わずに活躍するCGアーティストを目指したいとお考えの方は、
 先ずはスクール説明会へご参加ください!

1.カウンセリングで疑問を解消
2.学校・コース/カリキュラムの詳細を解説
3.卒業生作品・実績をポートフォリオでご紹介
4.あなたの目的に合った就転職プランのご提案
5.学習環境・設備のご案内
6.ご希望の方には体験もご案内
※ご予約の際、ご希望のスクールは『東京本校』をご選択ください。

その他の東京本校のブログ

BLOGS