CGWORLD 映像制作の仕事展とコラボレーション!
『映像制作を仕事にする理由』ILM田島光二氏が登壇
2016年から脈々と続くコンテンツ、CGWORLDの「映像制作の仕事展」は、その圧倒的なビジュアル力と作品力、そしてクリエイターの熱意を大いに感じ、憧れだけで終わらせない強い気持ちを奮起できる、とても人気のあるコンテンツです。
その「映像制作の仕事展」にご登壇されたトップクリエイターをデジタルハリウッドにお招きして、CG業界を目指すクリエイターの卵達へ、エールと勇気と、ほんの少しのヒントをご披露頂きたいと願い、『映像制作を仕事にする理由』をテーマにトークイベントを開催。
今回、手掛けられた作品に関する詳解だけではなく、クリエイターの内面に迫り、どんなマインドで制作に打ち込まれているのか、本イベントでじっくり披露頂きました。
Industrial Light & Magic
シニアコンセプトアーティスト
田島 光二/Kouji Tajima
2012年にVFX制作会社DNEGに入社、現在はIndustrial Light & Magic(LucasfilmのVFX部門)に所属。これまで「ヴェノム」「ブレードランナー2049」「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」など多くの映画作品のコンセプトアートを手がける。学生時代に『3DCG AWARDS 2010』で最優秀賞、2017年にWIRED Audi INNOVATION AWARDを受賞。2018年、Forbesの30 under 30 Asiaに選出される。著書に『田島光二アートワークス』など。
今回のレポート記事は、本科CGビジュアルアーティスト専攻(2020年4月本科デジタルアーティスト専攻として開講)、2018年9月入学の梅津明大さんが書いてくださいました!在校生の生の声をぜひご覧ください!
受講生によるイベントレポート
本日のセミナーでは、Industrial Light & Magic (ILM) でシニアコンセプトアーティストとしてご活躍されている田島光二氏に、過去に手掛けた作品を例にコンセプトアーティストとしての日々の仕事をお話し頂きました。
コンセプトアーティストとは
コンセプトアーティストは、映像作品で言うと監督のイメージをビジュアル化することで、作品の世界観や設定の方向性を決める重要な役割を担っています。近年、日本でも広く認知され、最近ではSpace X社が宇宙ロケットのデザインのためにコンセプトアーティストを雇ったことが話題になりました。
>用語辞典:コンセプトアートとは
近年のコンセプトアーティストは3DCGスキルが必須になりつつあり、実際に3Dモデルを使用してデザインをした方が、その後の制作過程との差が少なくなるそうです。同一モデルを使った複数のイメージ画を描くこともあるため、1枚絵を描く技術に加えどのようにモデルが動くかなどアニメーション感覚も大切であるということが印象的でした。また、今までコンセプトアーティストが作ったものを参考にモデリングやエフェクトなど映像化の過程が進むと思っていましたが、そうした一方向の作業ではなく、モデラーやエフェクトアーティストと相談しながら多方向に作業するというのは驚きでした。そのため、モデラーやライティングアーティスト、マットペインターなど他職業から転向する人も多いそうです。
世界を目指す
多くの有名な大作映画に携われている田島氏は、高校生の頃からハリウッド映画を作りたいと思われており、専門学校に通っていた時から世界を見据え、常に1番を獲ることを意識されていたそうです。ほかにも、海外から帰ってきた日本人アーティストに自発的に連絡を取って交流されていたそうで、目標達成に向けて強い意志と積極的な行動力が大切なのだと再認識しました。
今回、世界を舞台に活躍されるアーティストの方から、貴重なお話し頂き多くのことを学ぶことができました。「日常生活の中で、常に自分ならこうすると考えることがオリジナリティを育てる」、「目標とする作品の模写をすることで、自分に足りないものを見つけることができる」等、コンセプトアーティストに限らず、映像制作に携わるために大切なことを教えて頂きました。今後も、自分の目標達成に向け進んでいこうと思います。
受講生によるレポートはいかがでしたでしょうか?
CGWORLD「映像制作の仕事展」とデジタルハリウッドのコラボレーションイベント『映像制作を仕事にする理由』。田島光二氏が登壇にご登壇いただきました。
デジタルハリウッドに入学される方でも、コンセプトアーティストを目指したいという方はいらっしゃいます。そんな中、3DCGが制作できた方がよい、という話は知っていても、実際にどのように使うのか、なぜ、3DCGもできた方がいいのかを具体的に仕事を例に聞けるチャンスはなかなかなかったため、目からウロコ!といった感想も出ていました。
最後は質問の行列ができていました。そんな中、丁寧に回答くださった田島光二氏。今回はデジタルハリウッドのイベントにご登壇いただき、ありがとうございました。今後のご活躍も期待しております。
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