デジタルハリウッドSTUDIO松本 ブログ

【イベントレポート】AI×Web業界

2026-09-12

Webの仕事はなくなる?これから求められる人材について考えました


デジタルハリウッドSTUDIO松本にて行った「AI時代にWeb業界を目指す意味」の開催レポートです!


校舎の近くのカフェやスーパーのポップ、SNSの広告画像でも、生成AIで作られた広告を見ることが多くなってきました。

そんな中で、今からデザインを学ぶことに意味ってあるの?と、進路にデザインを考えることに不安を感じる方が多くなっているように感じます。

ご不安通り、デジタルの分野でも、生成AIの進化によって、文章作成やデザイン、プログラミングなど、これまで人が行ってきた多くの作業をAIが支援できるようになっています。
「今からWebを学んでも意味がある?」
「デザイナーやエンジニアの仕事はなくならない?」
「これからWeb業界では、どんな人が求められる?」
今回のセミナーでは、そんな疑問に対して、国内・長野県のIT市場のデータや、実際のWeb制作現場で起きている変化を紹介しながら考えていきました!


最初にお伝えした結論は、
Webの仕事は、なくならない。 でも、求められることが変わった。
ということです。

登壇者紹介


登壇者は株式会社ステッチの宮田雄斗さん。

宮田さんは、工業系エンジニアとしてキャリアをスタート。その後、クラウドソーシング事業のスタートアップで営業を経験し、2017年から株式会社ステッチでWebサイトのリニューアルや立ち上げ、運用支援などに携わってきた方です。
最近では、「デジチャレ信州2025」や松本市のデジタル人材育成事業、山形大学での非常勤講師など、人材育成にも取り組んでいます。


Web・ITサービス業界は拡大している


国内のITサービス市場そのものは、今後も拡大が予測されています。
一方で、ソフトウェア業の倒産やIT業界のM&Aも増加しています。
ここから見えてくるのは、ITやWebの仕事そのものがなくなっているのではなく、「言われたものを作って納品するだけ」の仕事が厳しくなっているという変化です。

反対に伸びているのは、企業の課題を一緒に考え、解決方法を提案する領域です。
「作ってもらう」から「一緒に考えてもらう」へ。
企業がWebやITに求めるものが変わり始めています。

セミナーでは、長野県内のIT企業を対象とした調査も紹介しました。
企業が抱える課題の1位は「開発スキル等を有する人材が不足」ですが、2位には「顧客の課題を発掘できる営業人材が不足」が挙げられています。
つまり求められているのは、単にコードを書ける人やデザインを作れる人だけではありません。
「お客さまは何に困っているのか」
「本当に解決すべきことは何なのか」
「そのために、どんな方法があるのか」
こうしたことを考え、相手に提案できる人こそが必要とされています。

Webの現場では、全ての工程でAIを活用!

後半では、株式会社ステッチのWeb制作現場を例に、AIの活用方法を紹介しました。
Web制作には、さまざまな工程(具体的には、商談、調査・分析、戦略・要件定義、情報設計、デザイン、実装、検証、運用・改善)がありますが、現在、このすべての工程にAIが入り始めています。


例えば、議事録作成やデータ分析、ワイヤーフレームの作成、コード生成、チェック作業など。「作業」はAIに任せられる部分が増えています。


一方で、 AIが生成したものは、人が正否を判断しています。
「何を課題とするのか」
「どの案を採用するのか」
「何を良いデザインとするのか」
「生成されたコードは本当に正しいのか」

…など!



AIを使う目的は、単に早く作ることではありません。
機械にできることは機械に任せ、人は判断し、品質を高めることに時間を使う。
これが、これからのWeb制作の一つの形ではないでしょうか。

Web業界未経験でも、これまでの経験は生かせる


セミナーの最後には、これからの仕事についてシンプルに整理しました。


なくなる可能性が高い仕事:決められた手順を、決められたとおりにやる仕事
残る仕事:何をやるか決める仕事/できたものを評価する仕事
増える仕事:AIを使うことを前提に、何を作るかを考える仕事


分かれ目は、「作業」か「判断」かです。 AIによって作業が効率化されるほど、何を作るのかを考え、出来上がったものを評価できる人の価値は高まっていきます。


これは、これからAIを使った業界を目指す方にも大切なポイントです。
段取りを組んだこと。
人に説明したこと。
優先順位を決めたこと。
何かの良し悪しを判断してきたこと。


こうした「決めてきた経験」は、Web業界以外で身につけたものであっても、これからの仕事に生かすことができます。
これまでの経験に、Webやデザイン、テクノロジーの知識を掛け合わせることで、新しいキャリアにつなげることができます。


これから重要になるのは、
「誰のために、何のために作るのか」を考えること。
AIが作ったものを自分で評価すること。
そして、自分がそう判断した理由を人に説明できることです。
セミナーの最後には、「自分の目で良し悪しを判断する」「誰のために何を作るのかを言葉にする」「決めた理由を人に説明する」という3つを、これから意識してほしいこととして紹介しました。
AIを使って何を作るのかを考え、判断できる人になるために、Webを学ぶ。
それが、これからの時代にWeb業界を目指す意味の一つなのではないでしょうか。

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