
公開日:2025-08-26
ここ最近、Googleで何か調べ物をした際に、上部に回答が表示され、便利だなと感じている方も多いのではないでしょうか。生成AIの技術がものすごいスピードで発展し、個人利用だけではなくビジネス利用など活用の場が広がっています。
今回は、Gemini(ジェミニ)とは何か、基本の使い方や料金形態、他のAIとの違いを紹介します。
Gemini(ジェミニ)とは
Gemini(ジェミニ)とは、Googleが開発した最新の生成AIモデルです。文章の作成や要約、画像生成、プログラミング支援など多様な作業を行える次世代AIと言われています。
従来の「Bard(バード)」からGemini(ジェミニ)に名称を変更し、検索やビジネス活用により適した形で提供されています。ChatGPTやClaudeといった他のAIと比べ、Google検索との連携やマルチモーダル処理(テキスト・画像・音声の同時理解)に強みがある点が特徴です。個人利用から業務効率化まで幅広く活用でき、今後のAI活用の中心となる存在として注目されています。
Geminiの料金形態
Geminiは気軽に使える無料プランと、高性能な機能を利用できる有料プランの2種類があります。利用目的に応じて最適なプランを選べるのが特徴です。
無料版の場合
Geminiは、Googleアカウントさえあれば、誰でも無料で利用可能です。無料版では、基本的な文章作成や要約、検索連携といった日常的な機能が利用できます。ただし、無料版の場合は、利用できるモデルや処理性能に制限があるため、大規模なデータ処理や専門的な業務には不向きです。
無料版の場合
- プラン
- 無料版
- 月額料金
- 0円
- 利用できるモデル
- Gemini 1.5 Flash など
- 主な機能
- 基本的な文章作成、要約、検索連携、日常的な質問応答
有料版(個人向け)の場合
Geminiの有料版は「Google One AI Premium プラン」として提供されています。月額2,900円(税込)で契約ができます。無料版より高性能なGemini 1.5 Proを利用可能です。
有料版(個人向け)の場合
- プラン名
- Google One AI Premium
- 月額料金
- 約2,900円(税込)
- 利用できるモデル
- Gemini 1.5 Pro など
- 主な特典・機能
- 高度な生成AI利用、GmailやGoogleドキュメントとの統合、クラウドストレージ拡張
有料版のメリットは、無料版と比べて圧倒的に高い精度と処理速度です。長文の要約、複雑なコード生成、専門分野の調査などをスムーズにこなせるほか、Google Workspaceとの連携によりメールの下書きやスプレッドシートでのデータ分析支援など、業務効率化に直結する機能が強化されています。さらに、Google Oneに含まれるクラウドストレージ容量も拡張されるため、Google Driveを日常的に使うユーザーにとっても魅力的といえるでしょう。
Geminiの基本的な使い方
Geminiをこれから使い始めたい方向けに基本的な使い方を紹介します。
アカウントの登録とログイン方法
Geminiを利用するには、まずGoogleアカウントを用意します。
既にGoogleアカウントを取得している場合は、既存のGoogleアカウントで以下手順でログインができます。
① Gemini にアクセスする
② ログインする
③ 利用規約に同意し、「続ける」を選択
④ AIチャット画面が表示されるので利用を開始
PC
PCのWebブラウザからの利用もできます。
① Gemini公式サイト にアクセス
② 入力欄に質問や指示を入力
③ Enterキー もしくは 送信ボタンをクリック
④ Geminiが生成した回答が表示
スマホ
スマホでも利用可能です。ブラウザで使用したい場合は、PCと同じ手順で使用することができます。
もしくは、アプリをダウンロードすることでも利用可能です。
iOS
1. App Storeで「Google」と検索→Googleアプリをインストール
2. Googleアプリを開き、Googleアカウントにログイン
3. Geminiタブをタップし、指示に従ってGeminiを有効にする
Android
1. Google PlayストアでGeminiアプリを検索→インストール
2. Geminiアプリを開き、Googleアカウントにログイン
3. 利用規約に同意し、利用を開始する
他のAIとの違い
今では数多くの生成AIが存在します。ここでは、Geminiと他のAIとの違いを紹介します。
ChatGPTとの違いは?
GeminiとChatGPTはどちらも生成AIですが、開発企業が異なっていたり、強みとしている点が異なっていたりするなど、いくつか違いがあります。
GeminiとChatGPTの比較表
Microsoft Copilotとの違いは?
Microsoft Copilotは、Microsoftが開発したAIです。Microsoft Copilotは、WordやExcel、PowerPointなどMicrosoft 365製品に深く組み込まれているのが特徴であり、既存の業務ツールの中で自然にAIを利用できる点が大きなメリットです。
Claude 3との違いは?
Claude 3はAnthropic社が開発したモデルで、安全性や透明性を重視した設計が特徴です。長文読解や大量テキスト処理に強く、ビジネスドキュメントや研究資料の分析に適しています。Googleが開発したGeminiは検索や日常利用との親和性が高いのに対し、Claude 3はリスクを抑えた安心感と大規模テキスト処理に強みがあるといった違いが見られます。
Geminiの活用シーン
Geminiは多くのシーンで活用ができます。いくつか活用事例を紹介します。
活用例 業務効率化(メール・文書作成など)
Geminiは、GmailやGoogleドキュメントと連携し、メールの下書き作成や文書の自動生成ができます。文章のトーンを調整したり要約を付け加えたりもできるため、事務作業の時間短縮に効果的です。例えば、毎日多くのメールに対応する方であれば、Geminiをうまく活用することで効率的に業務を進めることができます。
活用例 データ分析・レポート作成
Geminiをスプレッドシートと組み合わせることで、複雑なデータの整理やグラフ作成を自動化することができます。さらに、膨大な数値を自然言語で質問するだけで要点を抽出し、見やすいレポートにまとめられる点が強みです。数値分析など、データを扱う現場で作業時間を削減ができることで、社内での意思決定を早めることにもつながります。
活用例 クリエイティブ制作
Geminiは、デザインアイデアの発想などクリエイティブ業務にも活用可能です。画像やテキストを組み合わせたコンテンツ生成ができるため、広告やSNS運用において効率的にアイデアを生み出せる点が魅力の一つです。Geminiを利用することで、今まで時間がかかっていた作業工程の一部を、短時間で質の高いアウトプットができるようになりました。
活用例 プログラミング
Geminiはコードの自動生成やデバッグサポートにも対応しています。Geminiを活用することで、開発者の作業効率を大幅に高めることができます。自然言語で要件を伝えるだけでサンプルコードを提示できたり、エラー箇所の特定や改善方法の提案ができたりします。
活用例 学習・教育分野でのサポート
Geminiの質問応答や解説機能を活かすことで、学習者の個別ニーズに合わせたサポートを行うことができます。例えば、数式の解法や文章の要約、外国語学習の会話練習など、様々な学習場面で役立ちます。
活用例 顧客対応・カスタマーサポート
今までは人間が行っていた顧客対応やカスタマーサポートですが、GeminiをチャットボットやFAQシステムに組み込むことで、顧客からの問い合わせに24時間対応ができます。
自然な会話で疑問を解消できるため、ユーザー体験が向上する可能性があったり、サポート担当者の負担軽減にもつながったりします。ECサイトやサービス業界など顧客対応の多いとされる業界や場面において、効率化と満足度向上を同時に実現できる点が大きなメリットです。
Geminiを使用する際の注意点
Geminiの使用は非常に便利である反面、AI特有の制約やリスクを理解したうえで使うことが大切です。いくつか注意点を紹介します。
注意点 情報の正確性
Geminiは、大量のデータをもとに学習し、高度な生成AIであることに間違いはありません。ただし、すべての回答が正確とは限りません。学習元のデータに誤りがある場合があったり、偏った内容であったりした場合、誤解を招く回答や表現が生成されることもあります。特に、最新の情報や専門性の高い分野では、まだ誤りや不完全な内容が含まれる可能性があります。ビジネス利用をする際や学術的な利用においては、必ず事実確認を行い、AIの提案を参考情報として扱う姿勢が重要です。
注意点 プライバシーの取り扱い
Geminiを利用する際には、入力データに注意が必要です。個人情報や機密性の高い業務データを安易に入力すると、情報漏洩やセキュリティリスクにつながる恐れがあります。特に企業で利用する場合は、社内規定や利用ポリシーを十分に確認した上で、業務フローに組み込むことが重要です。
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まとめ
Googleが開発した最新の生成AI、「Gemini(ジェミニ)」をご紹介しました。Geminiは、無料版と有料版を用途に応じて選択できます。文章作成やデータ分析、教育支援など幅広く活用できる一方、誤情報やプライバシー管理には注意が必要です。学習や業務の効率化に大きく役立ちますので、他AIとの違いを理解し、目的に合った使い方で効果的に活用していくことが大切です。