公開日:2023-07-01
動画を制作するクリエイターは、動画クリエイター、映像クリエイターといった形で呼ばれています。今回はその仕事内容や必要なソフトなど、実際に動画クリエイターを目指す方に向けて書いていきます。
目次
動画・映像クリエイターとは
どんな仕事・業務?
どんなソフトウェアを使うのか
どのような職場がある?
業務の流れ
働き方は?
収入(年収・月収)は?
将来性は?
動画クリエイターになるには
必要な機材
動画・映像クリエイターとは
映像クリエイターとは、あらゆる映像を制作する人を指します。テレビ番組、テレビコマーシャル、映画、Webの動画広告、Web内のコンテンツ、アニメーション、ゲーム内映像と映像が使われる場面は多岐にわたるため、映像クリエイターの中でも得意としている分野が分かれています。
どんな仕事・業務?
映像クリエイターの中でも、プロデューサーやディレクターなどは企画の分野がメインの仕事です。一方で撮影やCG制作、編集、音声などは専門技術を要する手を動かす仕事です。
映像の規模によって、1人ですべてやることもあれば、映画などになってくると何十人という規模感でやることもあります。
どんなソフトウェアを使うのか
Adobe Premiere Pro
Adobe社が出している動画編集ソフトです。映像の切り貼りはもちろん、色彩、音、テロップも編集可能です。業務用に特化された上級者向けのソフトで、自由度高く映像編集が可能です。またエフェクトも編集できます。初心者向きにはPremiere Elementsというソフトもあり、直感的に初心者でも簡単に動画編集できるので、趣味などで映像を作る人はまずはPremiere Elementsから始めてみてもいいかもしれません。
FinalCutPro
同じく映像編集ソフトでFinalCutProというソフトがあります。Adobe Premiere Pro
はサブスクリプションでFinalCutProは買い切りなので、一度買って長く使えばFinalCutProのほうがお得にはなりますが、一方で新しい機能などが使用できないことや、他のAdobeソフトとの互換性を考えるとこれから動画編集を始めるのであればAdobe Premiere Proのほうがおすすめです。
Adobe AfterEffects
Premiere Proと同じくAdobe社のAfter Effectsというソフトがあります。
Premiere Pro が映像をつなぎ合わせて1本の作品に仕上げる、複雑ではない作業が得意ですが、After Effectsは、デジタル合成やモーショングラフィックスなど複雑な動きを制作出来るため、VFXやモーショングラフィックスをやりたい人にオススメのソフトです。同じAdobe社のソフトと連携できるので、素材をIllusuratorで作ったり、After Effectsで作った映像をPremiere Proで繋いだりといった使い方をよくします。
どのような職場がある?
映画やテレビ番組については企画段階の仕事はテレビ局、広告代理店などが該当します。映像編集やCG制作といった技術的な仕事になると映像制作会社・プロダクションなどで働きます。映像制作会社の中でも、撮影を主としている会社や、最後の編集を主としている会社などポジションによって分かれていることもあるので、自分が何をやりたいかで職場を選ぶ必要があります。
業務の流れ
簡単に業務の流れを説明します。
1. 企画
まず何を目的にした映像なのか、そのターゲットにはどのような内容が良いのか、アニメーションにするのか実写にするのかといった形で概要を詰めていきます。
2. プレゼンテーション
自主制作でない限り、クライアントがいますので、クライアントに企画をプレゼンします。時にはコンペ形式になることもあります。
3. 撮影
実写の場合はここで撮影が必要です。スタジオで行う場合もあれば、ロケを行う場合もあります。ロケを行う場合は、ロケハン(ロケーション・ハンティングの略)という形で、撮影する場所を決めていく作業も挟まります。企画の段階でだいたいのロケハンをしてしまうこともあります。
4. 編集
撮影した動画を編集します。映像を切り貼りするだけでなく、ナレーションを入れたり、テロップを入れたり、音と画を合わせていきます。
5. 納品
最終の映像を確認してもらい、OKが出れば納品です。
収入(年収・月収)は?
映像制作の仕事の平均年収は約449万円。
月給で換算すると37万円、初任給は22万円程度が相場のようで、派遣社員やアルバイト・パートでは平均時給がそれぞれ1,696円、1,000円となっています。
映像制作スキルがあることで、スペシャリストとして働くことができるため、給与は一般事務などに比べて高い傾向があります。フリーランスの場合は、他のクリエイターと差別化することで高い製作費をとれるので、映像のクオリティを磨いたり、マーケティングなどの知識を持ったりといった他の人に勝てる部分があるとよいでしょう。
将来性は?
現在、映像の需要は伸び続けています。今まで静止画や紙面だったものが映像に代わり、広告も動画広告市場が拡大し続けています。ただし、参入障壁が低いこともあり、簡単な動画編集だけでは職業にしていくのは難しくなってきているのが現状です。映像を制作できることはもちろんのこと、クライアントが何を求めているかを把握する力、スムーズに仕事を進められるコミュニケーション能力、制作した映像が視聴者にきちんと届くデザインスキルなどがあることが求められます。加えて、動画広告などで成果を出すためのマーケティングスキルもあるとよいでしょう。このように、クライアントと寄り添い、視聴者に響く映像を作れることで映像クリエイターとして生き残ることができるのです。
必要な機材
撮影に必要なもの
カメラ
ビデオカメラはもちろんのこと、最近では一眼レフカメラにも動画撮影機能が搭載されており、ぼかしのきいたきれいな映像を撮ることが可能です。
また、iPhoneをはじめとしたモバイルデバイスについているカメラもどんどん機能がよくなっており、2016年の段階で、映画『シン・ゴジラ』にはiPhoneだけで撮影したシーンがあったことで注目されました。
三脚
ブレがない映像を撮るときに三脚は欠かせません。また、場所を取らずに固定できる一脚もあります。長時間の固定には三脚、移動が多い中での撮影は一脚など使用用途に合わせて使い分けるといいでしょう。
レフ板
逆光などのシーンでも被写体をきれいに見せるためにレフ板を使います。折りたためるレフ板が売っており、持ちが媚にも便利です。もし、レフ板がない場合は、白い画用紙などでも簡易レフ板として役割を果たしてくれるので、とっさに必要になった時などは代用品でもありかもしれません。
編集に必要なもの
PC
先にあげたPremiere Pro やAfterEffectsといったソフトを使うにはまずPCが必要です。Adobe製品はMacでもWindowsでもどちらでも起動できます。
ソフト
使用するソフトをそろえる必要があります。どんなソフトウェアを使うのかの項目を参考に、必要ソフトを揃えてみてください。