ユーザーインタビューとは?UXリサーチの目的・やり方・質問例までわかりやすく解説

ユーザーインタビューとは?UXリサーチの目的・やり方・質問例までわかりやすく解説

公開日:2026-03-17

近年、Webサービスやアプリの開発において「ユーザー体験(UX)」の重要性が高まっています。その中で、ユーザーの本音や行動の背景を理解するための手法として注目されているのがユーザーインタビューです。

ユーザーインタビューは、実際のユーザーに直接話を聞くことで、アンケートやアクセスデータだけでは見えない課題やニーズを発見できる調査方法です。ユーザーがどのようにサービスを利用しているのか、どんな不満や期待を持っているのかを深く理解することができます。今回は、ユーザーインタビューの基本的な意味から、UXリサーチにおける役割、具体的な進め方や質問例まで、わかりやすく解説します。

【目次】

ユーザーインタビューとは

ユーザーインタビューとは、サービスやプロダクトの利用者に直接話を聞き、行動や考え方、課題などを深く理解するための調査手法です。UXリサーチの代表的な方法の一つであり、ユーザー体験を改善するために多くの企業やデザイナーが活用しています。アンケート調査などの定量調査では「どのような行動が多いのか」という傾向を把握できますが、ユーザーインタビューでは「なぜその行動をとったのか」という背景まで知ることができます。ユーザーの言葉を通して、サービスの使いにくさや潜在的なニーズを発見できる点が大きな特徴です。UXデザインでは、開発者の思い込みではなく、実際のユーザーの声をもとにサービスを改善することが重要です。そのためユーザーインタビューは、ユーザー中心の設計を行うための重要な手法とされています。

ユーザーインタビューの目的

ユーザーインタビューは、単に意見を聞くためのものではありません。ユーザーの行動や考え方を理解し、サービス改善や新しいアイデアにつなげることが主な目的です。

ユーザーの課題を理解する

ユーザーインタビューの大きな目的の一つは、ユーザーがどのような課題を抱えているのかを理解することです。サービスを利用しているユーザーは、操作の分かりにくさや機能の不足など、さまざまな不満を感じていることがあります。しかし、それらの課題はデータだけでは見えにくいことが多くあります。ユーザーに直接話を聞くことで、「どこで困ったのか」「どのような場面で使いにくいと感じたのか」など、具体的な問題点を把握することができます。

ユーザー行動の背景を知る

ユーザーインタビューでは、ユーザーがどのような理由で行動しているのかを知ることも重要です。例えば、ある機能があまり使われていない場合、単に「人気がない」と判断するのではなく、「なぜ使われていないのか」を理解する必要があります。ユーザーインタビューを行うことで、利用しない理由や、別のサービスを使っている背景などを知ることができます。このような情報は、サービス改善のヒントになります。

サービス改善のヒントを得る

ユーザーの声には、サービス改善につながる多くのヒントが含まれています。実際の利用体験を聞くことで、「この機能があれば便利」「ここが使いづらい」といった具体的な改善点が見えてきます。また、ユーザーがどのような場面でサービスを利用しているのかを理解することで、新しい機能やサービスのアイデアにつながることもあります。


新しいアイデアを発見する

ユーザーインタビューは、ユーザーのニーズを発見するための重要な手段でもあります。ユーザーが日常生活の中でどのような課題を感じているのかを知ることで、今まで気づかなかった新しいサービスの可能性が見えてくることがあります。ユーザーの行動や考え方を深く理解することで、より価値の高いサービスを生み出すことができます。

ユーザーインタビューがUXデザインで重要な理由

UXデザインでは、ユーザーがどのようにサービスを利用し、どのような体験をしているのかを理解することが重要です。そのためユーザーインタビューは、UXデザインのプロセスにおいて欠かせない手法とされています。

思い込みによる設計を防ぐ

サービスを開発する側は、自分たちの経験や知識をもとに設計を進めることが多くあります。しかし、その考えが必ずしもユーザーのニーズと一致するとは限りません。ユーザーインタビューを行うことで、実際のユーザーがどのようにサービスを利用しているのかを知ることができ、思い込みによる設計を防ぐことができます。

ユーザー体験を深く理解できる

UXデザインでは、ユーザーがサービスを利用する一連の体験を設計することが求められます。ユーザーインタビューでは、ユーザーがどのような状況でサービスを利用しているのか、どのような感情を抱いているのかなど、体験の背景まで理解することができます。こうした情報は、より良いユーザー体験を設計するための重要な手がかりになります。

プロダクトの成功確率が高まる

ユーザーのニーズを正しく理解したサービスは、ユーザーにとって価値のあるものになります。ユーザーインタビューを通じてユーザーの課題や期待を把握することで、より多くのユーザーに支持されるプロダクトを開発できる可能性が高まります。

ユーザーインタビューの進め方

ユーザーインタビューは、やみくもに質問をするだけでは十分な成果を得ることができません。事前準備から実施、分析までの流れを理解しておくことが重要です。ここでは、ユーザーインタビューの基本的な進め方を紹介します。


①目的を決める

ユーザーインタビューを行う際は、まず目的を明確にすることが大切です。

例えば「ユーザーがサービスを利用する理由を知りたい」「特定の機能の使いやすさを確認したい」など、インタビューを通じて何を知りたいのかを整理します。目的が曖昧なまま進めてしまうと、質問内容も散漫になり、十分な情報を得られない可能性があります。インタビューの目的を明確にすることで、必要な質問や対象ユーザーを適切に設定することができます。


②対象ユーザーを選定する

次に、インタビューを行う対象ユーザーを決めます。サービスを利用しているユーザーの中でも、利用頻度や利用目的などによって意見は大きく異なります。そのため、インタビューの目的に合ったユーザーを選定することが重要です。例えば、新規ユーザーの使いやすさを調査したい場合は、サービスを使い始めたばかりのユーザーを対象にします。ターゲットユーザーを明確にすることで、より有益な情報を得ることができます。


③質問項目を準備する

ユーザーインタビューでは、事前に質問項目を準備しておくことが重要です。ただし、質問はあくまで会話のきっかけとして用意するものであり、必ずしも順番どおりに進める必要はありません。ユーザーの回答に応じて追加質問を行い、話を深掘りすることが大切です。また、ユーザーが自由に話せるように、選択式の質問ではなく、自由回答を促す質問を用意すると良いでしょう。


④インタビューを実施する

準備が整ったら、実際にユーザーインタビューを実施します。インタビューでは、ユーザーがリラックスして話せる環境を作ることが重要です。インタビュアーはユーザーの意見を否定せず、できるだけ自然な会話を心がけます。また、ユーザーの回答を深く理解するために、「なぜそう思ったのですか」「どのような場面でそう感じましたか」といった追加質問を行いながら進めると、より具体的な情報を得ることができます。


⑤結果を整理・分析する

インタビュー終了後は、得られた情報を整理して分析します。複数のユーザーから得られた意見を比較することで、共通する課題やニーズを見つけることができます。これらの情報をもとに、サービスの改善点や新しいアイデアを検討します。ユーザーインタビューは、実施すること自体が目的ではなく、その結果をサービス改善に活かすことが重要です。

ユーザーインタビューの質問例

ユーザーインタビューでは、ユーザーの体験や行動を深く理解するための質問を行います。ここでは、インタビューでよく使われる質問の例を紹介します。

サービス利用に関する質問

まずは、ユーザーがどのようにサービスを利用しているのかを把握する質問を行います。例えば、「このサービスを使い始めたきっかけは何ですか」「普段どのような場面で利用していますか」といった質問をすることで、ユーザーの利用状況を理解することができます。こうした質問は、ユーザーの行動を知るための基本的な情報になります。

課題や不満を探る質問

ユーザーがサービスを利用する中で感じている課題や不満を探ることも重要です。「使いづらいと感じる部分はありますか」「困ったことはありましたか」といった質問を通じて、ユーザーが感じている問題点を把握します。ユーザーが感じている小さな不満の中には、サービス改善につながる重要なヒントが含まれていることがあります。

行動や習慣を理解する質問

ユーザーインタビューでは、ユーザーの生活習慣や行動パターンを理解することも重要です。例えば、「普段どのような方法で情報を探していますか」「同じ目的で他に使っているサービスはありますか」といった質問をすることで、ユーザーの行動の背景を知ることができます。これらの情報は、ユーザーのニーズをより深く理解するために役立ちます。

改善アイデアを探る質問

ユーザーの意見をもとに、新しいアイデアを得ることもユーザーインタビューの目的の一つです。「このサービスがもっと便利になるためには何が必要だと思いますか」「追加してほしい機能はありますか」といった質問をすることで、ユーザーの視点からの改善アイデアを得ることができます。

ユーザーインタビューを成功させるコツ

ユーザーインタビューを効果的に行うためには、いくつかのポイントがあります。

誘導質問をしない

インタビューでは、回答を誘導するような質問は避ける必要があります。例えば、「この機能は使いやすいですよね?」という質問は、ユーザーが本音を話しにくくなる可能性があります。ユーザーの率直な意見を引き出すためには、中立的な質問を心がけることが大切です。

ユーザーの言葉を深掘りする

ユーザーが話した内容の背景を理解するためには、追加質問を行うことが重要です。例えば、「使いにくい」という回答があった場合は、「どの部分が使いにくいと感じましたか」「どのような場面で困りましたか」といった質問をすることで、より具体的な情報を得ることができます。

仮説を持ってインタビューする

ユーザーインタビューでは、事前に仮説を立てておくと効果的です。例えば、「この機能が使われていないのは操作が分かりにくいからではないか」といった仮説を持つことで、インタビューの焦点を明確にすることができます。ただし、仮説に固執せず、ユーザーの意見を柔軟に受け止める姿勢も大切です。

記録を残す

インタビューの内容は、できるだけ正確に記録しておくことが重要です。録音やメモを残しておくことで、後から内容を振り返ることができます。また、複数のユーザーの意見を比較する際にも役立ちます。

UXデザイナーに求められるリサーチスキル

UXデザインでは、ユーザーの行動やニーズを理解することが重要です。そのため、ユーザーインタビューをはじめとしたリサーチスキルは、UXデザイナーにとって欠かせない能力といえます。ユーザーの視点を理解することで、より使いやすく価値のあるサービスを設計することができます。UXデザインは単に見た目を整える仕事ではなく、ユーザーの体験全体を設計する仕事です。そのため、ユーザーの声を直接聞くユーザーインタビューは、UXデザインの重要なプロセスの一つとされています。

UXデザインを学ぶなら「デジタルハリウッド」

UXデザインのスキルを身につけるためには、理論だけでなく実践的な学習が重要です。デジタルハリウッドでは、UIデザインだけでなくUXリサーチやユーザー体験設計など、実務で求められるスキルを体系的に学ぶことができます。ユーザーインタビューやペルソナ設計、プロトタイピングなど、UXデザインに必要な知識とスキルを実践形式で学べるカリキュラムが用意されています。未経験からUI/UXデザインを学びたい方は、まずは本科UIUXデザイン専攻の個別説明会にご参加ください。


まとめ

ユーザーインタビューは、ユーザーの行動や考え方を深く理解するための重要なUXリサーチ手法です。実際のユーザーの声を聞くことで、サービスの課題や新しいニーズを発見することができます。UXデザインでは、ユーザーの体験を中心にサービスを設計することが求められます。そのため、ユーザーインタビューはUXデザインにおいて欠かせないプロセスの一つといえるでしょう。ユーザーの視点を理解し、より良いサービスを生み出すためにも、ユーザーインタビューを活用したリサーチを行うことが重要です。


デジタルハリウッドSTUDIO編集部

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デジタルハリウッドSTUDIO編集部

全国に展開する「デジタルハリウッドSTUDIO」の運営・広報チームです。Web・映像・デザインを学ぶ受講生一人ひとりの挑戦を日々サポートしてきた経験をもとに、現場のリアルな声や卒業生インタビュー、最新の学習トピックスなど、クリエイティブな学びに役立つ情報を発信しています。