リギングとは?スキニングとの違いや方法を紹介

リギングとは

公開日:2023-07-01

リギングとは

リギング(Rigging)とは、リグを作成することを指します。
リグとは、モデリングした物体を動かす仕組みのことである。この場合の物体とは主に手足のある二足歩行の人間型キャラクターや四足歩行の動物のことを指すが、車やバイクなどの乗り物や本などの小物を指す場合もあります。一例を挙げると、人間型キャラクターにリギングする場合、そのキャラクターに骨(スケルトン)を埋め込み、骨とモデルを関連づけし、その骨の関節部分の回転運動(例えば、肘や膝)で動かす。さらに骨の回転運動を他の物体の位置運動と関連づけなどさせアニメーションしやすい仕組みを作ります。これらの作業全般がリギングです。また、車などの乗り物の場合、本来ならば車本体の位置運動とタイヤの回転運動などをアニメーションしなければならないが、作業が複雑になるためリギングを行い、車の位置のアニメーションでタイヤの回転運動も同時に自動で動かす仕組みを作るとアニメーションしやすくなります。こういったキャラクター以外の場合の仕組み作りもリギングといいます。

スキニングとの違い

スキニング(Skinning)とは、キャラクター内にある骨(スケルトン)とキャラクター本体を「関連づける」作業のことを指します。この場合の「関連づける」とは、骨によってモデルを構成する点(バーテックス)が動くようにする事を指します。もちろん、CGのモデルは、ポリゴンで作成されており、ポリゴンで作成されているということは多角形(複数の点が線で結ばれている形状)の組み合わせでモデリングされているという事が前提です。よって、スキニングを施すと、骨が動くことにより点が動き、点が動くことにより多角形の形が変形するという事であります。具体的にいうと、肘の関節が回転すると肘の周囲の点が動き、この点が動くことにより、肘が曲がる形状になるという事であります。
つまり、リギングとスキニングの違いは「リギングとはキャラクターを動かす仕組み全般を設定する」と言う事で、「スキニングとはリギングの設定の中の一作業」と言う事です。

リギングの方法

リギングの方法はモデルの形によって異なります。

【例】キャラクター(二足歩行系の人間や四足歩行系の動物)の場合

①キャラクターなどのモデル内に骨を作成し配置する。

②スキニング(骨と物体を関連づける)する。

③ウェイト調整(骨が動くと、どれくらい変形するかを調整)する。

④骨の回転運動だけではアニメーションしにくいので、手首が動くと自動で肘や肩が回転するなどの設定を作成する。


【例】乗り物(車やバイク)の場合

①乗り物全体(タイヤ、ドア、窓、本体など全て)をグループ化する。

②グループ化した物体の位置の値と、タイヤの回転の値を関連づける設定を作成する。

スケルトンの構成

骨(スケルトン)の構成は、階層構造です。階層構造とは、親子関係が複数組み合わせている状態のことを指す。親子関係とは、2つ以上の物体(仮にAとBとする)がある場合、Aが動くともう一方のBも自動で動く関係のことを指します。この場合、Aを親と言い、Bを子と言うことから親子関係と表現します。骨で言い表すと、肘が動くと手首(の位置)が動く事です。つまり肘が親で手首が子供です。キャラクターの場合、AとBと言う単純なものではなく、腰の骨の子供が背骨、背骨の子供が肩甲骨、肩甲骨の子供が肩、肩の子供が肘、肘の子供が手首です。と同時に、腰からは複数の子供(例えば大腿骨)があります。また、背骨の子供は肩甲骨だけではなく、首の骨も子供です。
以上のように、骨と骨の間には、複数の親子関係があり、これらの親子関係の総称が階層構造です。


ジョイントの作成方法

スケルトンは骨の意味です。一方で、ジョイントとはスケルトンの中の支点部分のことを指し、具体的には回転する軸の部分と言い換えられます。例えば、足に入れるのはスケルトンで、この関節部分、すなわち膝をジョイントと言います。
よって作成方法としては、体のモデル形状に合わせてジョイントを配置、作成する必要があります。つまり、肩、肘、手首、足の付け根、膝、足首などといった体の中の関節部分にジョイントを配置する必要があるのです。また、人間の体と同様に各骨がつながっている必要もあります。腰の骨には背骨や足の付け根の骨が繋がっていたり、背骨には首の骨や肩甲骨が繋がっている必要があります。
一方で、人間の骨とは異なる数や異なる目的でジョイントを配置する部位があります。
まずは、頭蓋骨です。本来の頭蓋骨の意味は人間の脳を保護するのが頭蓋骨の役割です。しかし、CGキャラクターには脳という概念はないので、これを守るためにあるのではなく眼球の位置や顎の開閉を制御するためのスケルトンとして、頭部にこれを配置します。
背骨に関しても、少し違います。人間の場合は27個くらいの小さな骨が背中にありますが、CGキャラクターの場合多くても5、6個程度です。これは、背骨を前後に曲げたり左右に曲げたりするには十分な数だからです。
同様に腕の部分も異なります。人間は肘から手首にかけて、ほぼ平行に2本の骨、すなわち、小指側(内側)にある尺骨(しゃくこつ)と親指側(外側)にある橈骨(とうこつ)があります。これは手首を捻る動きをするためにあるものです。しかし、CGの場合は平行に2本の骨を配置できない(つまり2つの骨を手首の骨の親とすることは不可能)ので、連続的に2本のジョイントを肘から手首にかけて作成します。これらをリギング時に、手首の捻る動きに対応させる制御システムとして与え、動かせるようにします。
また、特殊な骨として肘や膝部分や肋骨の部分に配置する場合もあります。肘や膝は、これらが曲がるときに滑らかに曲がらず(変形せず)、鋭く曲がる(変形する)ためにスケルトンを入れます。また、女性のキャラクタの場合は胸があるのでこれを動かす(変形させる)ために、背骨から右胸と左胸に向かってそれぞれ、1本または2本のスケルトンを入れることで制御できるようにします。
何にせよ、スケルトンを入れる意味はキャラクターを変形させるためなので、この目的に合うように適切にジョイントを配置する必要があるわけです。

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Mox Rig 四角でできたデフォルメ体形のリグです。

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まとめ

リギングについて説明してきました。
よりよいCGアニメーションを作っていくために大事なものになってきます。アニメーターやモデラーが兼任することもあるため、ある程度理解しておくとよいでしょう。

著者:デジタルハリウッド スクール 編集部