ポリゴンとは

公開日:2023-07-01

「ポリゴン(Polygon)」とは、直訳すると「多角形」という意味を持ちます。映像やゲーム用の3DCGモデルの制作においては、3点以上の頂点を結んでできた多角形データのことを指し、曲面を構成する最小単位です。このようなポリゴンの集まりによって立体的な曲面を表現でき、3DCG制作現場では欠かせない用語となっています。

ポリゴンの注意点

ポリゴンが大きいほど1つの面も大きくなり、細かくなればなるほど滑らかな描画が可能です。このように面が増えることで滑らかになりますが、その分レンダリングにも時間もかかります。
五角形以上のポリゴンは処理時に不具合が発生することが多いため、通常のポリゴンは三角形か四角形であることが多いです。そのため六角形などのポリゴンで作られたケースでは、2つや3つに分割を行うことで三角形や四角形のポリゴンにします。
ゲームエンジンなどでは1画面に同時に表示できるポリゴン数を定義しており、『キャラクター1体につき3万ポリゴン×3体』『背景は2万ポリゴン』などとされています。

ローポリゴンとハイポリゴン

ローポリゴン(ローポリ)

リアルタイムレンダリングを行うようなゲーム用のCG制作の場面では、ポリゴン数を少なくして処理を軽くします。このようなポリゴン数が少ないモデルをローポリゴンといいます。映像制作の場合は、遠くに見える人物などを描画するシーンなどで処理を軽くするために使用されます。

ハイポリゴン(ハイポリ)

ローポリゴンとは異なり、ポリゴン数が多いのがハイポリゴンです。ポリゴン数が多いことで精細で滑らかな描画が可能となります。
ゲームなどで使われるリアルタイムレンダリングとは異なり、映画などで使われるプリレンダリングと呼ばれるレンダリング法において使用されます。データの演算処理が膨大になるという反面があるため処理に負荷がかかり時間も多く必要とします。

ポリゴンを滑らかに見せる手法

モデリングを行う際は、いかに少ないポリゴンで表現を行えるかということが重要になりますが、以下のような手法を用いることで少ないポリゴンでも滑らかな表現を行うことが可能となります。

サブディビジョンサーフェス

サブディビジョンサーフェス(細分割曲面)とは、ポリゴンのメッシュを擬似的に分割することです。このような手法を細分割手法と呼びます。サブディビジョンサーフェスを有効にすることにより、レンダリング時に面の大きなポリゴンの角のある形状を滑らかな曲面に再現することが可能となります。サブディビジョンサーフェスではレンダリング時に擬似的にポリゴンを分割して滑らかにしています。

スムージング

スムージングでは、ポリゴンに反射する光の角度を変化させ、滑らかに見せています。そのままではポリゴンの面の角張りが見えてしまいますが、スムージングを行うことで隣り合う面との角度を補正してくれ結果的に滑らかな曲線として見せることができます。

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著者:デジタルハリウッド スクール 編集部