クラウドレンダリングとは

近年、クラウドを使ったサービスがどんどん増えています。みなさんもクラウドのミュージックサービスや、フォトサービスなど、自身の端末にはデータを入れずに楽しんでいるものが多くあるのではないでしょうか。

CG制作のレンダリングにおいても、クラウドレンダリングという形でクラウドを使って制作をする方法があります。今回はクラウドレンダリングについて紹介していきます。

クラウドとは?

クラウドとはクラウド・コンピューティングのことを指します。業者がインターネット上でデータベースやストレージ、アプリケーションなどのITリソースを提供し、ユーザーは利用料金を支払うことで、インターネットに接続することで利用できる仕組みです。

クラウドを利用することで、必要な時に必要な分だけ利用することが可能になります。

クラウドのメリット

1.いつでも、どこでもサービスを利用できる
場所を問わずに利用できるので、自社サーバーの場合、特別な運用をしていない限り、オフィス外からはアクセスできません。その点、クラウドはインターネットを経由するため、遠隔地にいてもオフィスと同様にアクセス可能です。

2.コストを抑えることができる
自社でサーバーを用意する必要がないので、イニシャルコストを抑えることが可能です。


3.運用の負担がない
自社サーバーを運用する場合、サーバーを維持するための専任スタッフを置く必要があります。イニシャルコストだけでなく、そういった人件費が必要です。


4.データ共有がしやすい
クラウドサービスは、さまざまな端末からアクセスできるため、会社のパソコンからだけでなく、スマートフォンからのアクセスをするなどで資料を確認することもできますし、URL共有などで人に共有することも簡単です。


5.利用したいときに利用できる
契約をすればすぐに利用できるのもよい点です。自社でのシステム開発は数日、数カ月とかかることもあるため、すぐに使用したい場合は外部クラウドサービスを使うとよいでしょう。

レンダリングとは?

編集した映像や動画を描き出すことをレンダリングと呼びます。3DCG制作においては、モデリングしたデータを計算によって2Dに画像として書き出す作業を指します。複雑なものほどレンダリングには時間がかかります。レンダリングに使用されるソフトウェアや装置はレンダラーと呼ばれます。

クラウドレンダリングとは?

クラウドレンダリングとはクラウトとレンダリングを合わせた言葉です。2008年頃からCG制作現場でも普及し始め、コロナ禍によるリモートワークの広がりにより、クラウドレンダリングも注目されるようになってきました。クラウドのメリットである必要なときだけ、必要な量のサーバを利用できるので、少しだけ使いたい、今だけ使いたいなどの利用の仕方も可能です。

クラウドレンダリングを利用すべきシーンは?

作業効率のアップしたい時

レンダリング中はマシンのCPUを使用します。そのため、他の作業をすることができなくなってしまいます。クラウドレンダリングはマシンに影響を与えないので、平行して他の作業が可能です。


レンダリングにおける費用の可視化したい時

制作には費用がかかるのはわかってはいるものの何に対してどれくらいお金がかかっているのかはなかなかわかりません。クラウドレンダリングをするには外部にお金を払う必要があるのでお金がその分かかってしまいますが、その分費用が可視化できるため、クライアントとの費用決めなどの時には便利です。


リモートワークをする時

リモートワークで家で作業をする際には、電気代などは家庭の負担となります。クラウドレンダリングにすることで、家庭への負担も減らすことができます。


クラウドレンダリングのメリット

  外部のクラウドサーバを利用する事で、
  不足したリソースを補え、突発的な受注にも柔軟に対応できるほか、
  固定資産やソフトウェアライセンスなどの管理コストの削減にもつながります。

主なクラウドレンダリングサービスを紹介

Fox Renderfarm

CG業界での経験者スタッフによるテクニカルチームによるサポート

風力と水力などの環境に優しい再生可能エネルギー

  • ・3ds Max
  • ・Maya
  • ・Cinema 4D
  • ・Blender
  • ・Arnold
  • ・V-Ray
  • ・Redshift
  • ・Clarisse
  • ・RenderMan
  • ・Corona
  • ・Katana
  • ・Nuke
  • ・anima®
  • ・More

Render Pool(レンダープール)

MORGENROT(モルゲンロット)社のGPUベース、レンダリングサービスプロバイダーです。Render Poolの特徴としては

  • ・難しい初期設定の必要がない
  • ・3円/GPU・分から使える低価格
  • ・プリペイドシステムによる支払い

と、導入しやすい特徴があります。


Render Pool 対応確認済 3D ソフトウェア/レンダラー

  • ・Maya
  • ・3ds MAX
  • ・Blender
  • ・Unreal Engine
  • ・CINEMA 4D
  • ・Houdini
  • ・PTC Creo
  • ・Modo
  • ・InstaLOD Studio XL
  • ・SOLIDWORKS Visualize
  • ・ACCA Software Edificius
  • ・Z-Emotion Z-Weave
  • ・USD Hydra Render Delegate

RenderPoolの機能が気になる方は10万ポイントのデモ用クレジットで試せる無償体験があるので、気になる方はまずは体験してみてもよいでしょう。

汎用クラウドでのレンダリングの普及

近年CG制作現場でも徐々に浸透し始め、大手企業が続々と新サービスを開始しています。

標準でクラウドレンダリングに対応する総合ソフトウェアも存在し、3ds MaxのA360 Renderingや、HoudiniのHQueue RenderのCloudなどもその一つです。

また、独自のクラウドレンダリングサービスを用意しているレンダリングソフトウェアも存在し、
OctaneRenderのOctaneRender Cloudや、V-RayのV-Ray Cloudなどが該当します。

クラウドレンダリング普及の歴史

2008年

   ベータテストを終えたAmazon EC2は正式サービスに移行。

   ※Amazon EC2とはAmazon EC2とはAmazon.comにて提供する
    クラウドコンピューティングサービス(Amazon Web Services)の一環で、
    Amazon Elastic Compute Cloud (EC2) の事を指します。


  2009年

   Side Effects Software社による、
   Houdiniのクラウドレンダリングを可能とする。
  
   mental images社もAmazon EC2にRealityServerを構築し、
   Mental Rayのクラウドサービスであるmental cloud directを開始する。


  2011年

   OTOY社がAutodeskとクラウドレンダラー開発の契約を締結し、
   2012年にOctane Renderの開発元であるRefractive Softwareを買収する。


  2012年

   PixarはGreenButton社との協力により、
   Windows Azure上でクラウドレンダリングを可能にする
   RenderMan On Demandを開始した。


  2013年

   Amazon EC2上でクラウドレンダリングを可能にする
   ZYNC Renderが立ち上げられる。

   Lagoa社 (旧TeamUp社)より、クラウドレンダラーである
   Lagoa MultiOptics Renderer及びそれを使用する
   コラボレーションプラットフォームがリリースされる。

まとめ

クラウドレンダリングについて説明しました。
外部サービスをうまく活用することで効率的に作業を進めることができます。個人で活用を検討している方も、企業として活用したい方も、シチュエーションに合わせてクラウドレンダリングサービスを利用してみてください。