デザイン関連|インハウス|働き方図鑑

企業内インハウスデザイナーとはどんな働き方なのか・どんな仕事をするのか

インハウスデザイナーとは企業の中で『デザイン専門部署』として所属し、自社内のノベルティやパッケージデザイン、商品のデザインなど会社の中でデザイナーとして働く事を言います。社内デザイナーと呼ばれることもあります。社内報などの社内向けのデザインをすることもあります。
新商品を開発しリリースをする際など、担当者や他部署と連携しデザインに反映をしていきます。また運用に関わることもあり、商品のサービスに長く携わる事が出来ます。制作会社と違い、コンペティションで競合他社と争う必要もありません。サービスを作り上げて終わりではなくユーザーの声を直接聞きPDCAを回す事により、さらなるサービスの向上につなげる為、イベント開催をし、ヒアリングなどを行っていきます。イベント開催の際にはポスターやPOPなどの制作もします。
最近ではWebマーケティングに力を入れている会社も多く、Webバナーのデザインの仕事も多くあります。WebコーディングとWebマーケティング自体も身に着けていると、社内でWebデザイナーとして活躍できます。
小規模の企業の場合、社内のデザイナーは一人だけということもあり、デザイン業務以外でも、スケジュール調整、予算管理、マーケティング等も仕事の一部として任される場合もあり、ディレクターとしての役割も担います。
自社内で完結できない大きなデザイン案件に関しては外部のデザイン制作会社を利用することもあり、自社で求めているデザインを構築する為、担当者様と密に連絡を取り、外部に対してもディレクション業務なども行います。
また、近年ではビジネスにおいてもデザイン思考が重要だといわれるようになり、企業でのデザイナーのポジションが変わりつつあります。UX(ユーザー体験)を考えることが需要とされ、その領域の事を考えられるデザイナーがプロダクトの企画や組織作りに参加することで、高品質でスピード感のある環境が作れるのです。
日本の企業でも特にスタートアップにCDO(チーフ・デザイン・オフィサー)という最高デザイン責任者にあたる役職が増え始めています。

インハウスデザイナーはどんな人が向いているか

制作会社などと比べると、他の社員と同様の就業規則のもとで働くため、労働時間が大幅に長いということは少ないです。収入面も比較的安定しているメリットもあります。そのため、デザイン業務に携わりたいが安定志向のある人はインハウスデザイナーが向いているかもしれません。安定した働き方ができるという点では、時短勤務などを取り入れている企業もあるため、一度出産で企業を離れた主婦がデザイナーとして働きたいという場合も、インハウスデザイナーは働きやすい環境といえるでしょう。
しかし、その企業に所属している限り、その企業の扱う商品にまつわるもの、その商品を魅力的に見せる広告周りをデザインするなど、同じ商品と長く付き合うことになるため、その企業の理念や、扱う商品が好きというのが大前提となるでしょう。
企業内でデザイナーが一人や少ない人数の場合、成長をするために外部から情報を仕入れるなど、自ら進んで勉強していかなければいけません。ですから、企業に成長させてもらおうという受け身ではなく、この企業の制作物は自身が担うという責任と、自分で成長していく意欲がある人が向いています。他部署の人はデザインのことが分からないため、きちんとした説明を行い説得することや、デザインをもって企業の問題を解決していくことが求められるので、コミュニケーション能力の高い人や問題解決能力に長けている人が求められます。過去、企業戦略や商品企画、マーケティングなどの経験がある人はその経験が存分に発揮できます。また、印刷物からWebのデザインなど幅広い仕事が求められることも多いため、幅広い業務をこなしていく柔軟さが求められます。

インハウスデザイナーになるには

インハウスデザイナーとして求人を出されている企業は、部署を細分化できる大手企業に多く、その場合美術系・芸術系の大学や有名大学を卒業しないと入れないというイメージをお持ちの方がいるかもしれませんが、ポートフォリオ(過去の作品集)の内容次第で内定をいただく事は可能です。しかし、クリエイティブ職で就職するにはポートフォリオは必須であり、まずはポートフォリオを作れるくらいの作品制作実績が必要となってきます。
印刷物を制作する上で、Adobe Illustrator(イラストレーター)やAdobe Photoshop(フォトショップ)などのグラフィックソフトスキルは必須といえるでしょう。また、冊子などにまとめる際に、InDesign(インデザイン)を使えると便利ですので、身に着けておくとよいでしょう。
また、Webの更新を外注するとお金がかかるため、更新作業などを自社でしたいという会社は多いです。そのためHTMLやCSSなどのコーディングスキルおよびJavaScript などのプログラミングスキルを身に着けたWebデザイナーは求人も多いです。
デザイン力やアイデア力は制作会社のデザイナーのほうが鍛えられる場面が多いため、制作会社で経験を積んだ後にインハウスに転職するというケースも多いようです。
また、過去の経験とデザインのスキルおよび知識と掛け合わせて活躍することもできるので、異業種からの転職であっても、しっかりとデザインについて学んでいれば問題ありません。元アパレル勤務の方がアパレルのECサイトを担当したり、元美容部員が大手化粧品メーカーでデザイナーとして活躍したりなどの道があります。
社内でのビジネスにコミットしていくためには本質的なユーザー体験が求められており、うわべだけではないUXをとらえる力を養っておくと活躍の幅が広がります。