公開日:2024-05-10
「スラッグ」とは、IT用語で「位置を示すコード」等の意味があり、URL(パーマリンク)の末尾の部分を任意の文字列に指定できる機能で、URLの一部になります。スラッグの最適化はSEOにも影響があるといわれており、URLの構造は可能な限りシンプルにすることが望ましく、できれば「意味のある単語」を使ってURLの構成を組み立てられるようにします。また、この際の単語は英単語となります。
スラッグはブログコンテンツなどを投稿できる「WordPress(ワードプレス)」でもよく使用する用語です。
【目次】
スラッグの役割
この用語が掲載されている用語辞典ページのURLは下記のようになっています。
「https://school.dhw.co.jp/word/」
上記の「word」の部分がスラッグにあたり、このようなスラッグをつけることで該当のページを希望のURLにすることができます。
スラッグとパーマリンクは何が違う?
パーマリンク:URLそのもの。ウェブサイトの各ページ対して個別に与えられているURL
スラッグ:URLの中で自由に設定できるテキスト。URLを構成する一部の文字列
スラッグとパーマリンクは、似た言葉ではありますが、意味が異なります。
パーマリンクは、恒久的(固定)リンクです。ウェブページが増えても変わることのないリンクということでこの名前がついています。ただし、パーマリンクをつけるルールはいつでもWordPressの管理画面で変更が可能です。
スラッグは、URLの構成要素の一部であり、パーマリンクは各ページのURL全体で固定のものと覚えておくと良いでしょう。
スラッグのメリットとは?
メディアやWebサイトの初期構築段階で、スラッグを設定することが推奨されていますがなぜでしょうか。今回は、スラッグのメリットを3つ紹介します。
URLを見ただけで誰もが何について書かれているページなのか理解しやすい
スラッグがあることで、ユーザーがURLを見ただけで自分が欲しい情報のウェブページなのかの判断ができます。自分の求める情報だった場合、クリックするというようにユーザーファーストな設計ができます。もちろんウェブページのタイトルやディスクリプション(ページ概要)といった要素もありますが、Googleの検索結果にはURLも表示されるため、スラッグはあった方が良い要素です。
検索エンジンのクローラーの内容理解をサポートする
Googleのような検索エンジンは、クローラーと呼ばれるボットが全てのウェブサイトを評価しています。内容を確認し、評価した結果、検索結果の順位が決まる仕組みになっています。ウェブページの内容だけではなくURLも評価対象のうちの一つです。
管理者が管理しやすくなる
管理者にとっても、スラッグで分かりやすくしておくことが管理のしやすさにつながります。例えば、GoogleサーチコンソールではページごとのPV数や順位のリストにはスラッグが表示されます。自動的に割り振られた文字では、何のページか分かりづらいですがスラッグで分かりやすくしておくことで、管理や改善がスムーズに行いやすくなります。
また、ウェブページが増えていっても各ページの内容が把握できるため管理もしやすいです。
SEO効果が期待できるスラッグの設定のコツ
スラッグは、ポイントをおさえて設定することでSEO効果が期待できる場合があります。いくつかポイントを紹介します。
スラッグは英語を使う
スラッグは日本語ではなく、英語(もしくはローマ字)を使うようにします。日本語を使うと「URLエンコード」という処理により、数字や記号の混ざったとても長い羅列になってしまいます。見た目や分かりやすさが損なわれるだけではなく、検索エンジンがサイトをクロールしなくなる可能性があるとも言われており、避けることが無難です。
スラッグはシンプルに分かりやすく
固定ページの場合、企業情報であれば「about」など意味のわかる簡潔な単語を使い、投稿ページであれば複数の単語を「-(ハイフン)」でつなぐことが一般的とされています。
尚、スラッグは必ずタイトルをそのまま英語にしたものを使用しないといけないという訳ではなく、覚えやすく、ユーザーから見てもタイトルやURLが認識しやすいものにします。
重複しないようにする
異なるページで同じスラッグを設定することは出来ません。ただし、重複が発生した場合に自動的にスラッグの末尾に枝番号が振られます。同一のスラッグでもURLを構成することはできるのですが、URLを見たユーザーにはスラッグを見ただけでページ内容の把握は出来ません。SEOの観点から見ても重複はしないようにすることをおすすめします。
検索キーワードを入れる
検索キーワードを入れることで、検索エンジンのクローラーが初めてウェブページを見たときに評価対象の一部として認識されSEOにも効果があります。
ユーザーにとっても、自分が求めている情報のあるページがあるのかどうかをキーワードがあれば判断がしやすく便利です。
WordPressで使われているスラッグ
スラッグはWordPressで様々な処理に使われています。固定ページのスラッグ、記事などの投稿ページのスラッグ、カテゴリーやタグのスラッグなどです。
投稿の際のURLには、デフォルトで記事のIDが入る構造になっています。そのため、パーマリンク設定から設定をしておくことで、投稿時に任意の半角英数字を指定することが可能です。
スラッグの使い方をWordPressを例に解説
今回は、多くの方が利用するWordPressを例にスラッグの使い方を紹介します。
カテゴリースラッグの設定方法
■新規でスラッグを設定する場合
画面左側のメニューから、「投稿」>「カテゴリー」をクリックします。
編集画面の「新規カテゴリーを追加」欄で、カテゴリー名とスラッグが設定可能です。
■既存のカテゴリースラッグを変更する場合
カテゴリー名をクリックします。
クリックすると表示される編集画面にて変更ができます。
投稿・固定ページのスラッグの設定方法
ニュースなど頻繁に投稿・更新するページと基本的にあまり更新することのない会社概要などの固定ページがあります。どちらも以下で紹介する方法で設定が可能です。
WordPressダッシュボードにログインします。
画面左にあるメニューから「投稿」>「投稿一覧」をクリックします。
該当ページの編集画面を開きます。
編集画面にある「パーマリンク」欄の編集ボタンをクリックします。
クリックするとスラッグに任意の文字列の入力が可能です。
※パーマリンクが表示されない場合は、表示オプションをクリックし、ボックス内のスラッグをチェックしてください。
スラッグの注意点
スラッグの注意点としては、はじめにURLの構造を考えておき、一度設定したスラッグは変更を行わないようにするということです。スラッグを変えてしまうとURLも変わってしまい、これまで記事を見ていた人や、SNSなどにシェアされたURLから記事にアクセスできなくなるというエラーが生じます。また、新しいURLはSEOでも弱く、検索順位が下がってしまう恐れがあります。
Webについて学ぶなら"デジタルハリウッド専門スクール”
Web制作をするのであれば、スラッグの知識はあるに越したことはありません。Webサイト制作は、単にWebデザインをするだけではないためWebサイト周りの知識やスキルも身につけておくことがおすすめです。Webについて学び、クリエイティブ業界への就職・転職を目指すのであれば、デジタルハリウッド専門スクールがおすすめです。未経験から最短6カ月でWebデザイナーとして就職・転職を目指すことのできるWebデザイナー専攻があります。個別で説明会も実施しているので、まずはお気軽にご参加ください。
まとめ
今回は、スラッグとは何かから、設定のポイント・WordPressを例にした設定方法を紹介してきました。メディア運営、Webサイトを運営していくにあたり「スラッグ」の設定は非常に重要です。設定することでユーザーが一目見ただけで分かりやすいというだけではなく、SEOにも効果があります。初期段階で適切なスラッグを設定するのが大切といわれますので、早めにスラッグの設定に取り組みましょう。