公開日:2023-07-01
日常生活の中であると便利な「Alexa(アレクサ)」ですが、これから使用を検討しているという方もいらっしゃるかと思います。
今回の記事では、そもそもAlexaとは何か、そしてAlexaとAmazon Echoとの違いや仕組み・どのような機能があるかをご紹介します。
【目次】
Alexaとは
AlexaとはAI音声認識サービスです。AI音声認識サービスは、Microsoftの”Cortana”、Appleの”Siri”、Googleの「Google Assistant」などがありますが、”Alexa”はAmazonが開発したAI音声認識サービスです。正式名称は”Amazon Alexa”です。「アレクサ」と話しかけるだけで、天気を聞けたり、検索したり、ゲームをしたり、家電と連携したりすることもできます。Kindleで購入した書籍の読み上げや、Amazon Musicからの音楽再生も可能です。2017年に日本にでも提供され、家庭に普及しました。
Amazon Echoとの違い
Amazon Echo(アマゾンエコー)との違いと題しましたが、Amazon EchoとはAlexaを搭載したスマートスピーカーのことを指します。Amazon Echoの製品は、画面がついたスマートディスプレイモデルのEcho Showシリーズ、高音質のEcho PlusやEcho Studioなどから、廉価版のEcho FlexやEcho dotといった様々なラインナップがあります。
Amazon「Echo Studio」(第1世代)
Amazon「Echo Studio」は、Echoシリーズの中で最も音質にこだわっているモデルです。本体は円筒型になっており、スピーカーが5つついています。Dolby Atmosやソニーの360 Reality Audioにも対応しているため、高音質で没入感のあるサウンドを楽しむことができます。ホームシアターを楽しみたい方、音質にこだわりたい方におすすめです。
スマートホームハブ機能もついています。
Amazon「Echo」(第4世代)
2017年に日本に「Echo」シリーズが展開された当時からラインナップされていたのが、スピーカータイプの「Echo」です。今までの円筒形のデザインから球体型に大幅に見た目が変わりました。内臓スピーカーのレイアウトに変更され、Dolby Audio対応であることで音の広がりが良くなり、よりサウンドを楽しめるようになりました。また、スマートホーム機能にも対応しています。
一方で、設置に幅を必要とするためスペースがある場所でないと置くことができなくなったのはデメリットと言えるでしょう。広い部屋や空間で音楽や映画などのサウンドを楽しみたい方にはおすすめです。
Amazon「Echo Dot」(第5世代)
2023年に第5世代の販売が開始されました。見た目は第4世代と同じく球体型であまり変わりはないように思えますが、機能は大きくアップデートが入っています。第4世代に比べ、音質がより良くなり、操作もタップでできるようになり、温度センサーも搭載されるなどより使い勝手が良くなりました。加速度センサーにより、音楽の一時停止や再生、通話機能の修了、アラームのスヌーズ、キッチンタイマーの停止などの操作ができるようになりました。比較的、コンパクトサイズですので寝室のベッドサイドに置きたいという要望をお持ちの方にはおすすめです。
液晶ディスプレイが付いているEcho Showシリーズは、ビデオ通話やデジタルフォトフレームとしての利用、動画再生など他のEchoより出来ることが多いのが特徴です。ただし、音質はタブレット端末なので、音質を重視するのであれば、Echo Plusなどがおすすめです。モデルをいくつかご紹介します。
Amazon「Echo Show 5」
Echo Showシリーズの中ではサイズが最も小さいモデルです。デスクやベッドサイドに置きニュースを聞いたり簡単に動画を見たり、BGMを気軽に楽しみたいという方におすすめです。
Amazon「Echo Show 8」
Echo Show 5よりはサイズ感としては大きくなりますが、その分Echo Show 5に比べ音質が上がります。音楽を聴く、動画視聴に使用することをメインにしたい方にはおすすめです。
Alexaの仕組み
Alexaの仕組みとしてはまず私たちが発した言葉を聞き取るところから始まります。ここにはウエイクワードディテクション技術というものが使われており、周りの音の中から「アレクサ」という音が検出されて初めて、Echoが立ち上がります。ちなみに、このアレクサという言葉に反応してスタートするので、いつでもどこでも聞かれているというわけではありません。
「アレクサ」に反応した後に発せられた音声を取得し、インターネットを通じて解析されます。音声認識および自然言語理解を行うAlexa Voice Service(AVS)と連動し、あらゆる操作、処理をSkillとして実行するAlexa Skills Kit(ASK)で実行に移されます。そして対応text-to-speachという音声生成技術にて、自然な発声で私たちに伝えられるのです。
Alexa Skillについて
提供するさまざまな機能のことをSkill(スキル)と呼んでいます。Amazon Echoなどの機器にをスキルを追加することで、出来ることが増えるのです。多くの企業がスキルを提供しており、タクシー会社がタクシーの配車できるスキルを、音楽系の企業が楽器のチューニングができるスキルなどを提供しています。
「Alexaコンソール」を使うことでAlexaのスキルの開発やデバッグができるので、自分でスキルを開発することも可能です。
Alexaの機能
Alexaは音楽・ラジオ・ポッドキャストなどの音声のコントロール、スケジュール・リマインダー・タイマーや情報の通知機能、ビデオ通話・音声通話・メッセージ送信などの外部とのコミュニケーション、Amazon(アマゾン)での買い物、本の読み上げ、翻訳など生活において使用できる機能がたくさんあります。よく使われる機能をいくつか紹介していきます。
音楽の再生
Amazon Echoでは、Amazon musicとの連携が可能です。Amazon Music Unlimitedを契約することで、7,500万曲が聴き放題となります。もし、音楽を聴くことが一番の目的であれば、Echo Studioを購入し、良い音質で音楽を聴くのもよいでしょう。
また、Amazon music以外の以下のような音楽アプリとも連携が可能です。
Amazon Music
Apple Music
Spotify(無料、有料)
AWA(無料、有料)
dヒッツ
うたパス
ラジオの再生
Alexaで再生することのできる代表的なラジオサービスは、radikoやJ-WAVEやTunelnなどがあげられます。radikoはAmazon echoとも互換性が高く、Alexaアプリでスキル(拡張機能)の設定を行うことで利用可能となります。
以下のような操作は、このような音声での呼びかけで操作が可能です。
ラジオをつけたい場合
呼びかけ:「アレクサ、ラジオをつけて」
ラジオ局を変更したい場合
呼びかけ:「次にして」「前にして」
【Tuneln】
Tunelnでラジオを聞きたい場合
呼びかけ:「Tunelnでラジオ再生」
局を指定して再生したい場合
呼びかけ:「Tunelnで○○を再生」
【radiko】
ラジオを聞聞きたい場合
呼びかけ:「ラジコを開いて」
局を指定して再生したい場合
呼びかけ:「ラジコで○○を再生」
動画の再生
ディスプレイ付きのEcho Showモデルでは、Echoの端末から映画やアニメなどの動画を視聴することが可能です。Amazon Prime VideoはEcho Showでのみ再生が可能です。音声で指示を出して再生をするなどの操作もできます。
以下のような操作は、このような音声での呼びかけで操作が可能です。
映画やアニメを視聴したい場合
呼びかけ:「アレクサ、○○を見せて」
タイトルとシーズンまで指定して視聴したい場合
呼びかけ:「アレクサ、○○(タイトル)シーズン〇を見せて」
俳優で検索したい場合
呼びかけ:「アレクサ、○○(俳優名)を探して」
ウォッチリストを見たい場合
呼びかけ:「アレクサ、ウォッチリストを見せて」
【再生中の操作】
「アレクサ、停止して」
「アレクサ、再生して」
「アレクサ、巻き戻して」
「アレクサ、〇秒巻き戻して」「アレクサ、〇分スキップして」
また、Amazon Fire TVをお持ちであれば、Amazon Prime Video以外にもその他動画サービスとも連携が可能で音声操作もできます。
Amazon Fire TVは、テレビのHDMI端子に挿入するだけでテレビで各種動画サービス(例:ネットフリックス、ディズニー+など)の操作も出来ます。スマートホームのような操作ができ非常に快適に動画視聴が出来るようになります。
本(Kindle)の読み上げ
アレクサでは、Amazon(Kindle)で購入した電子書籍の読み上げ機能もあります。すべてに対応している訳ではないので注意が必要ですが、商品ページに「Text-toSpeach テキスト読み上げ機能」と記載のあるものは対応しています。
以下のような操作は、このような音声での呼びかけで操作が可能です。
作品を指定して読んでほしい場合
呼びかけ:「アレクサ、〇〇を読んで」
最後に読んでいた本の続きを読んで欲しい場合
呼びかけ:「アレクサ、本を読んで」
【再生中の操作】
「一時停止して」
「再開して」
「〇分巻き戻して」「〇分早送りして」
「最初から読んで」
「前のチャプターにして」「次のチャプターにして」
「次の章にして」「前の章にして」
天気のチェック
Amazon Echoに向かって「今日の天気は?」と話しかけるだけで、天気をこたえてくれます。出かける前に傘を持った方がいいかなどの確認にいいですよね。ただし、登録されている住所が購入した場所などになっている場合もあるので、Alexaアプリで確認しましょう。Alexaアプリの設定内「デバイスの所在地」にて変更も可能です。購入時に確認しておけば安心です。
コミュニケーションツールとして
Amazon Echoを使うことで、音声通話やメッセージの送受信などコミュニケーションを取ることが可能です。音声だけで操作できるため、手が離せない時にアレクサに話しかけることで伝えたいメッセージを通話やメッセージ送信で相手に伝えることができ、便利な機能です。
家の中で同居している家族等に話しかけたい場合、エコーは部屋別に必要になります。1台ではコミュニケーションを取ることは出来ませんので注意が必要です。電話でいう内線のような形で相手にメッセージを伝えることが可能です。エコーのスマホアプリから呼びかけも可能ですので外出中にも呼びかけは出来ます。また、エコーのスマホアプリを相手が持っており、連絡先を同期している場合は、外出中でもEchoデバイス同士で通話が出来ます。メッセージの送受信も可能です。
以下のような操作は、このような音声での呼びかけで操作が可能です。
相手を呼び出したい場合
呼びかけ:「○○(エコーの置いてある場所)に呼びかけて」
通話を終了したい場合
呼びかけ:「切って」
宛先と内容を伝え、メッセージの送受信を行いたい場合
呼びかけ:「メッセージを送って」
呼びかけ:「メッセージを再生して」
スマートホームを使えば家電の操作も可能
スマートホームとの連携で家電のオンオフも音声でコントロールが可能です。それぞれできることを見ていきましょう。
テレビ
電源のオンオフ、チャンネルの切り替え、ボリューム操作、再生・早送りなどのAV操作
照明
電源のオンオフ、明るさの調整
エアコン
電源のオンオフ、冷房から暖房などのモード切り替え、温度調整、現在のモードの確認
Alexaの呼び名は変更できる?
基本的には、「アレクサ」と呼びかけることで反応するよう設定がされていますが、変更することも可能です。まずは、「Amazon Alexa」というアプリをダウンロードします。このアプリで設定変更を行うことができますが、好きな名前に変更ができる訳ではなく、Amazon、computer、Echoの選択肢の中から変更を行うことができる仕様になっています。
まとめ
現在、AI音声認識サービスは増えてきています。その中でもAlexaは、Amazonが開発したことでインターネットを介した買い物や音楽再生など生活に身近なことに繋がっていて大変便利です。Skilを開発することもできるので、企業としてもうまく活用したいと考える方が多いでしょう。使う側も、使うSkilを作る側も、今までの視覚だけではないUXを作りだすことができるので、今後注目されていく技術といえるでしょう。