第2回
『若杉遼のこれだけは知っておこう!
これから海外を目指すCGクリエイターが知っておくべきこと』
こんにちは。
デジタルハリウッド東京本校スタッフの山本です!
この夏、東京本校では
『 本科デジタルアーティスト専攻 2020年4月出願開始 』
にあたり、
”国内外を問わず、見る人に大きな感動と体験を届けるアーティストを目指す”
をテーマに、『Meet your future!世界を目指すあなたへCGアーティストとして活躍するために大切なこと』を全3回にわたり、東京で開催いたしました。
第2回目は、海外でCGアニメーターとしてキャリアを積み、現在はバンクーバーの
Sony Pictures Imageworks
にて
『スパイダーマン:スパイダーバース』
など、多くのメジャータイトルのアニメーションを手掛ける
若杉遼氏
をお招きし、なぜ海外でCGアニメーターとして仕事をするのか、ご自身の海外生活で体験したことを踏まえ、これから海外を目指すCGアーティストが知っておくべきことについてお話いただきました!
▼ゲスト紹介
若杉 遼 (わかすぎ りょう) 氏
Sony Pictures Imageworks:アニメーター
映画スタジオでアニメーターとして仕事する傍ら、3DCGアニメーションに特化したオンラインスクール 「AnimationAid」の創設者として、運営の他、講師として教えている。
これまで参加した作品は
『アングリーバード』(2016)/『コウノトリ大作戦!』(2016)
『スマーフ スマーフェットと秘密の大冒険』(2017)
『スモールフット』(2018)
『スパイダーマン:スパイダーバース』(2019)などがある。
『スパイダーマン:スパイダーバース』は2019年アカデミー賞長編アニメーション部門でオスカーを受賞。
若杉氏個人サイト:https://ryowaks.com/
若杉氏Twitter:https://twitter.com/ryowaks
セミナーでは、広く 海外でお仕事をするということ についてお話いただきました。
▼海外で苦労しなかった!なんてことはない
日本の大学を卒業してから海外の大学に進み英語などももちろん苦労したといいます。
海外で働くうえで ビザ がどうしても必要になるという問題を抱え、
初期のころは学生ビザを使って仕事をしていたという若杉氏。
海外の会社が他国の人にビザを出すというのはとても リスク がありますよね。
この人が英語で仕事のコミュニケーションをとれるのか、そもそも実力はどうなのか。
そこを一年ほど研修という形で判断してもらいビザを出してもらう流れが主流。
ビザの取得にも様々なルールがあり、そのルールが 突然変わる こともあるといいます。
学歴や英語のテストの点数、年齢。学歴がない人は仕事の経験を積むのがビザ習得のカギなのです。
▼〇年後に海外に行きたいけどどうしたらいいか?という悩み相談
『〇年後に海外にいく、海外にいくから〇年は貯金を貯めたい。どうしたらよいか。』
そんな相談を受ける場面を多く味わってきたと語る若杉氏。
まず海外の仕事は変化が多く、ビザのルールも変わるが仕事もすぐ変化する。なぜ行きたいのに今いかないのか。
最近ではバンクーバーがアニメーション業界でとても熱いのだそうです。
でも数年後バンクーバーで仕事があるとは限らない。ワーキングホリデーも “ 今は ” 使える。
———あなたが行きたいときにそこに仕事があるかはわからない。
海外に行くために準備をしたい気持ちがわからないわけではないし、
海外で働いている人はピンチストーリーを2つや3つもっているもの。でもそれも今や笑い話。
色々な事があるけれど 『行きたいとおもったなら海外に行くべき! 』
これはセミナーの間ずっと若杉氏が伝えていた言葉でした。
▼若杉氏のピンチストーリー
学生ビザで働いていたのはいいものの、ビザにも期限がある。
ビザが切れるその期間と、自分がこの仕事ができるという証明との闘い。
アメリカで仕事をするのは無理かもしれない とよぎったこともあったそうです。
アメリカのスタジオにメールを送り返事を待つ日々が続き、
海外でメール送って返事が来るのは半年後や一年後。 日本のように数日で連絡がくることはない。
そしてそこから帰ってきたメールはたったの 2通
どちらもフリーランスの仕事紹介でビザ取得は絶望的。
そんな中で一つの賭けで送ったカナダのスタジオが、
” Sony Pictures Imageworks Inc. (ソニーピクチャーズイメージワークス)"
そこからすぐにお話が進み晴れて夢を実現しました。
▼海外で仕事をするということ
海外で仕事をするときに大事なのは タイミング 。
仕事がないときだってあるし、人が足りない時もある。
仕事がなければいくらスキルがあっても働けないし、人が足りなければ猫の手も借りたい。
海外は転職文化で日本でいう新卒という枠もありません。
常に色々なスタジオで募集があってもタイミングはいつでも要求されるので、そこで働いている アーティスト に聞くのが一番はやい。
簡単なことならすぐ答えてくれる。僕も答えるよ。と笑顔で答えてくれました。
大事なのはタイミングと情報を知っていることと、行動力。もちろん実力も。
面接もオンラインや、電話などで済んでしまう。これも一つの情報。
周りの説得をどうしたか聞かれることがあるが、そこは行動で示せばいい。
若杉氏も運動ばかりやっている時期もあれば、ピクサーに行きたい気持ちを胸に徹夜してアニメーションをずっと制作しつづけているときがあったといいます。
行動で示せば、みんな諦めてくれる。
自分の子供がもし
「ピクサーに入りたいから海外に行く!」
って言ったら普通止めると思うけど、僕の親もそんな自分を見て諦めたのだと思う。と笑いを誘いました。
▼今日話したことは今からできること
契約書を書くまでは 日本 でできます。
デモリールやポートフォリオを作ったり、英語の名刺を作ったり、レジュメを作ったり。
みんな海外で就職活動をしたがるけど、まず日本でできることはしたほうがいいのです。メールを送ればいいのです。
連絡が来るのが1年後だと思いながら行動するべきなのです。
若杉氏も貯金がない状態でバンクーバーに移った。大事なのはそこではないのだと若杉氏は語ります。
まずは行動を。行きたいのなら今すぐ行ってほしいです。
行きたくても行かない人はずっと行かないから。
~受講生の感想~
< 2019年4月生 本科CG/VFX専攻 松本 潤子さん >
海外就職についてのセミナーはこれまでも何度か参加しておりその度に希望とやる気をいただいているのですが、
特に今回の若杉さんのセミナーはぼんやりイメージしていた海外就職の手段を明確にしてくれるものでした。
特に、 「海外就職で一番大事なのはタイミング」 という話で、
もっとフットワーク軽く挑戦していけばいのだと考え方が変わりました。
海外で就職するなら、語学ができなきゃダメか、海外で学歴がないとダメか、お金がないとダメか、 飛び抜けた実力がなきゃダメか、
と何かしら壁を感じていたのですが、それを取っ払ってもらえました。
それらはあくまで自分の強みになる要素であって欠けていても他のことで補うチャンスがあるし、
日本で経験を積みつつ海外の会社に応募しまくっても全然いい。
何年後に行けたらいいな、となんとなくの夢を見るより今すぐ行動出来ることがたくさんあるのだと教えていただきました。
いかがでしたでしょうか?
『Meet your future!世界を目指すあなたへCGアーティストとして活躍するために大切なこと』
第3回目は『トイ・ストーリー4 メイキングセミナー』
卒業生の原島さんにご登壇いただきました。
その他、海外で働く方のセミナー記事も多く掲載!
授業情報も多く載っているブログは
コチラ から
***************
セミナー情報など日々配信中!
デジタルハリウッド東京本校Twitter:@dh_tokyo
#デジハリ東京本校 でつぶやくと中の人からリプライが来るかも・・・?
***************
▼CG業界を目指したい!とお考えの方は、
先ずはスクール説明会へご参加ください!
"
本科デジタルアーティスト専攻
"や"
本科CG/VFX専攻
"を始めとした各クラス出願受付中!
ご興味ある方はスクール説明会へご参加ください。専門カウンセラーが、丁寧にご案内致します。
※ご予約の際、ご希望のスクールは『東京本校』をご選択ください。