VRエンジニア

公開日:2025-12-12

VRエンジニアとは

「VRエンジニア」とは、近年IT業界において注目されている「VR(Virtual Reality:バーチャルリアリティ)」という『仮想現実』をまるで現実の空間のように体験できる技術を開発するお仕事です。ユーザーはユーザーは空間コンピューティングデバイスを通して、360°の3D空間やデジタルオブジェクトを現実空間に重ねて体験します。自分の動きがその空間で反映されます。これによってまるで別空間にいるような体験ができ、近年人気が高まっています。

近年では Meta Quest や Apple Vision Pro の登場により、VRは「エンタメ用途」だけでなく、教育・医療・製造・建築・研修など、現実の業務と密接に結びついた「空間コンピューティング技術」として進化しています。


VRエンジニア、VRデザイナー、unityエンジニア

どんな仕事・業務?

かつてVR制作は「CG」「実写映像」「AR」といった表現方法の違いで語られることが一般的でした。
しかし現在のVR/XR分野では、この分類はあまり使われなくなっています。

理由は、VRエンジニアの仕事が「映像を作る」ことから、「空間体験を設計・実装する」ことへと進化しているためです。
現在は、用途や技術スタックを軸にした分類が主流となっています。

リアルタイム3D(Unity / Unreal Engine)

VRエンジニアの中心的な仕事が、UnityやUnreal Engineを使ったリアルタイム3D開発です。
ゲーム、VRアプリ、業務用シミュレーターなど、ユーザーの操作に応じて即座に反応する空間を構築します。

  • ・3D空間の構築
  • ・オブジェクトの挙動制御
  • ・パフォーマンス最適化
  • ・VRデバイス対応(Quest / Vision Pro など)
    といった技術が求められます。

空間UX・インタラクション設計
現在のVR開発では、「どう操作させるか」「どう体験させるか」という空間UX設計が非常に重要です。

  • ・コントローラー操作
  • ・ハンドトラッキング
  • ・視線入力
  • ・ジェスチャー操作
    など、2D画面とは異なるインターフェースを設計・実装するのもVRエンジニアの役割です。

業務シミュレーション・デジタルツイン

近年急速に需要が高まっているのが、業務シミュレーションやデジタルツイン分野です。

  • ・製造業の作業トレーニング
  • ・建築・都市計画の可視化
  • ・医療・防災・安全教育
    現実世界の構造や動きを3D空間に再現し、業務改善や教育に活用します。
    この分野では「正確さ」「再現性」「安全性」が重視されます。

メタバース/ソーシャルVR

VRChatやclusterに代表されるソーシャルVR・メタバース開発も、VRエンジニアの重要な活躍領域です。

  • ・アバター制御
  • ・ワールド制作
  • ・ネットワーク同期
  • ・マルチユーザー体験の設計
    エンタメだけでなく、イベント、教育、企業コミュニケーションなど活用範囲は広がっています。

XRアプリ(VR / MR / ARを横断)

現在の開発現場では、VR・MR・ARを横断して扱うXRアプリケーションが主流になりつつあります。

  • ・Meta Quest
  • ・Apple Vision Pro
  • ・スマートデバイス
    など、デバイスごとに体験を最適化しながら、同一の技術基盤で開発するスキルが求められています。

どんなソフトウェアを使うのか

VR/XR制作では、現在も Unity(ユニティ) が主流のゲームエンジンとして広く使われています。
Unityはリアルタイム3D表現に強く、VR・MR・ARを横断したXRアプリケーションの開発が可能です。

基本的な操作はノーコードでも始められますが、実務レベルのVR開発では C#によるプログラミング が必須となります。
ユーザーの操作に応じた挙動制御、インタラクション設計、パフォーマンス最適化などを実装するためです。

また、案件や分野によっては Unreal Engine が使われることもあり、特に高精細な表現やシミュレーション用途、映像寄りのXR開発では採用されるケースもあります。

使用するデバイス・開発環境
現在のVR/XR開発は、「ゴーグル」ではなく「空間コンピューティングデバイス」を前提に進められています。

主に使われているデバイスは以下の通りです。

・Meta Quest 2 / Quest 3
スタンドアロン型VRデバイス。PC不要で動作し、現在最も普及している開発対象。
・Apple Vision Pro
空間コンピューティングを前提とした次世代デバイス。
MR(複合現実)アプリや業務用途のXR開発で注目されています。
・PCVR環境
高性能PCと接続して使用するVR開発環境。


業務シミュレーション、研究用途、ハイエンドXR開発で利用されます。
このように、現在のVRエンジニアは デバイスごとの特性を理解し、用途に応じて最適なXR体験を設計・実装する力 が求められています。エンタメから業務、教育、医療まで、活躍のフィールドは年々広がっています。


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どのような職場がある?


制作会社ではゲーム制作やライブイベント及び施設向けのアトラクション制作、教育分野や建築不動産、テレビ及びCM制作、モバイルアプリ向け制作などにおいて、大手企業から中小企業まで幅広く手がけており、さまざまなプラットフォームで活躍している企業が多数存在しています。

カメラやスピーカーなどの機材にコストがかかり、制作難易度も高いVR制作では、このような専門の企業に依頼がくることが多いです。

また、近年では、VRコンテンツ専門の制作会社に加え、製造業・建設・医療・教育・IT企業などの事業会社内に
XR専門チームを持つケースも増えています。

受託制作だけでなく、自社プロダクトや業務システムとしてXRを内製開発する企業も多く、活躍の場は広がっています。

働き方は?

多くは正社員で、企業に勤める場合は基本的に平日8時間勤務となり、フレックスタイム制を取っている企業もあります。企業によっては、雇用形態が派遣社員の場合もあります。イベント展示の際は休日でも現地に出向く場合もあり、人によってはセミナーなどで演説をすることもあります。また、フリーランスのVRエンジニアとして活動する人もいます。

収入(年収・月収)は?

VRエンジニアは、まだ新しい職業のためデータが多くはありませんが、VR開発を行うバックエンドエンジニアの年収はおよそ500〜800万円前後が中心ですが、業務シミュレーションや研究開発分野、シニア層では
1,000万円以上のケースもあります。

フリーランスでは月単価60〜90万円程度の案件が多く、スキルや分野によって差があります。


将来性は?

CGの発展と共にVRの活用範囲も広がっていますが、VRエンジニアは足りているとは言えません。これからますます需要が高まる職種といえます。
機器を導入するコストがまだまだ高価であり、現在はユーザーが装着する機器の重さあるため、浸透していく速度は爆発的に一気にとはならないかもしれませんが、とあるレポートではVR/AR市場規模は2025年には800億ドル(およそ9兆円)にまで順調に伸びていくことが予測されています。

2024年以降は Apple Vision Pro の登場により、VRエンジニアは「ゲーム開発者」だけでなく、「空間アプリケーション開発者」としての役割も強く求められるようになっています。

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求人動向

現在もUnityを使用したVR/XR求人は多い傾向にありますが、近年はUnreal Engineを採用する案件も増加しています。

用途や分野によって使い分けられる傾向が強まっています。

なるには

一般的にどのようななり方があるのか

VRエンジニアになるには、CGと映像の制作技術に加え、CGや映像にアニメーションを加えるためのプログラミングスキルも必要となります。プログラミングには、Unity、C#、JavaScriptなどが用いられます。
比較的新しい職種ですが、求められるスキルが高いためCGクリエイターやインタラクティブコンテンツを得意とするエンジニア、サーバーサイドのエンジニアとして実績を積んでキャリアチェンジをする人が多いです。特に、コンテンツとして設定や世界観にこだわって制作するゲーム系の開発経験はVR制作に活かしやすいです。

未経験からなるには

まだまだ新しい技術であるVR制作において、未経験でも採用される可能性は十分にあります。その理由は、業界内でVRエンジニアが足りていないという背景、経験が豊富なエンジニアがまだ多く居ないということです。しかし、全く何も触れたことのない未経験者よりも、UnityやUnreal Engineが使え、プログラミング言語で制御ができて『自分の作品をすでに持っている』ということは非常に有効となり、採用の際の印象も違います。専門のスクールではいち早くVRコンテンツなどの最新の技術を使えるクリエイター育成を行っているところがあります。


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必要なスキル

3DCGのデザインスキル、3Dのゲーム開発経験が求められます。現在はUnityを使用してVR開発を進める企業が多く、アプリ開発自体からUnityを利用しているためです。

Meta QuestやApple Vision Proなど、デバイスごとの特性を理解した開発スキルが求められます。デバイスごとの特徴をおさえると共にその機器に合わせたUnityでの開発スキルが必要となります。また細かい制御をする部分ではJavaScriptやC#などのプログラミングスキルがないと本格的に開発はできません。そして他のチームメンバーや関係者と協力し、開発をリードしていけるマネージメント能力も重要なスキルの一つとなります。

必要な機材

Unityやプログラミングを行うコンピューターが必要となります。通常、デザインや映像制作などに使用しているものよりも、かなりのスペックを必要とします。高性能なGPUを搭載しており、メモリー容量も高く、空きストレージに関してはSSDタイプで250GB程度は確保したいところです。色々なソフトウェアをインストールするとかなりの容量を圧迫され、処理速度にもかなり影響がでますのでできる限り惜しまないことが望ましいです。またヘッドマウントディスプレイなどの機器も必要になります。


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勉強法

必ず必要な資格はありませんが「VR技術者認定試験」という試験があります。これはVRについて技術を正しく理解する人を増やすために日本バーチャルリアリティ学会が行っているものです。
そのほかにもUnityやプログラミングに関して学ぶことができるスクールや専門書もあります。また、企業が行う勉強会やイベントに参加すると、早い段階で実際の現場で働く人や技術に触れることができ、つながりも持てるため非常に有効です。

なるための適性は?

VRエンジニアに向いている方は、映像で驚きを届けたい、ユーザーに楽しんでもらいたいという気持ちがある人は向いています。CGや映像の制作スキルはもちろん必要になりますが、そのスキルで人を感動させたいという気持ちは制作の活力になります。またVRの開発技術は常に進んでいるため新しいデバイスに強い興味がある、新しい技術による映像表現など新しいものに常にアンテナを張り、取り入れたいと思える強い好奇心があるとより魅力的な制作につながるので、このような方も向いています。

なるための難易度は?

扱う技術が高度であることもあり、難易度は高いです。しかし、まだ歴史が浅く発展途上の分野であり人材が不足している今、経験が浅めでも知識を身につけることで目指せる職業です。現段階からVRエンジニアを目指すのは、非常に将来の可能性が高いです。これから勉強を始める人は、就きたい企業や目標を明確にしておくと良いです。


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なるにはどれくらいお金がかかる?

社会人向けの専門スクールに通うと120〜140万円前後となります。しかし、内容や期間によっても価格は大きく変わってくるため、自分の目的やライフスタイルに合うスクールを選択ことが大切です。書籍を参考にする場合、1冊2,000~3,000円が相場です。そのほかにも専用ソフトウェアの使用料や、自分でコンテンツを作る場合はデバイスを購入する費用が必要になります。
またインターネット費用(3,000~4,000円/月)や、ポートフォリオサイトを持つ場合はレンタルサーバー代(300円前後~/月)などが挙げられます。
すでに使えるパソコンがあれば必要ありませんが、パソコン購入費も必要になります。

著者:デジタルハリウッド スクール 編集部