クライアントワークとは

クライアントワークとは

公開日:2023-07-01

制作会社の制作実績などを見ているとクライアントワークという言葉が出てきます。クリエイティブな就職をするときにもクライアントワークの実績があるとよいといわれています。
今回は実際にクライアントワークを始めたい人に向けて詳しく紹介していきます。

クライアントワークとは

それではクライアントワークとは何のことを指しているのでしょうか。簡単に言えば、お客様から依頼された仕事がクライアントワークです。反対が自主制作にあたります。自主制作とは違い、お客様の希望に沿って作っていくので、自由度は低いですが、世の中の多くの仕事がクライアントワークにあたるといえるでしょう。

クライアントワークの例

クライアントワークは、企業が求めるものパンフレットやチラシなどの紙もの、Webサイト、動画など様々です。企業がこれを作ってほしいと依頼してくることもあれば、何かの達成のために何かを作りたいといった目的から相談に乗ることもあります。最近はUXなど上流過程から依頼できることを求める企業も多いので、クライアントと一緒に必要なことを考えるというフェーズから入ることもあるでしょう。

制作物としてはWebサイトがない企業は少ないため、Webサイトの制作を依頼したい企業は多いです。コーポレートサイトだけでなく、採用のサイトや、プロダクトごとにサイトを作ることもあるので、必要になった際に制作を依頼します。

また、コロナの影響で動画制作の仕事も増えました。動画広告や、企業説明の動画など、いままで静止画だったものが動画になったり、対面で伝えていたものを動画にしたりが増えています。

どのようなアウトプットであっても、クライアントワークの場合、クライアント側の業界知識が必要になります。教育、金融、ECなど、さまざまな業界のものが作れる楽しさがあります。一方で案件ごとに勉強が必要であったり、業界ごとの流行デザインを把握する必要もあります。そのためには競合調査を行うことや、クライアントからのヒアリングを徹底するといったことが必要です。

クライアントワークのメリット・デメリット

クライアントワークについて、メリットとデメリットに分けてみていきます。

クライアントワークのメリット

お金を稼ぐことができる
仕事として受注すれば、お金を支払ってもらえます。もちろん自主制作でも作品が売れればお金にはなりますが、クライアントがいるということは需要があるということですので、クライアントワークのほうが稼ぎやすいといえるでしょう。

実績になる
クライアントワークはプロとしての仕事の実績になります。実績として紹介する際には、クライアントの希望をどう反映したかが伝わるとよいでしょう。

クライアントワークのデメリット

制作にあたる制限がある
自分の好きなように作ることはできません。予算などによっても、できる範囲が限られてしまうこともあります。

制作時間が限られる
自主制作には終わりはありませんが、クライアントワークは納期があります。納期に向けて制作する必要があるので、慣れていない新しい分野については、受注するときに注意が必要です。個人で初めてクライアントワークを受けるときには、万が一進め方が分からなくなったときに頼れるプロが身近にいると安心でしょう。

クライアントワークを始めるためには

クライアントワークをするために必要なスキル

クライアントワークの例で挙げたように、企業によって依頼したい内容は異なります。ただし、クリエイティブの土台であるデザインに関する知識や、仕事が多いWeb制作スキルは、持っていることでクライアントワークを受注しやすいといえます。

また、クライアントとのやり取りをする上で、コミュニケーションスキルも必要といえるでしょう。

クライアントワークに必要なスキルを得るには

クライアントワークとして何をしたいかが決まったら、その制作物に合わせてスキルを身につけましょう。いくつか例を挙げていきます。


Web制作
Photoshop,Illustratorなどのソフトスキル、色・文字・レイアウトなどのデザインの知識
HTML,CSSなどのコーディングスキル

動画制作
撮影スキル、Photoshop,Illustrator、AfterEffectsなどのソフトスキル

パンフレット・チラシなどの紙面制作
Photoshop,Illustratorなどのソフトスキル、色・文字・レイアウトなどのデザインの知識
印刷の知識

上記のような知識を得るためには本、YouTubeなどの動画などで独学で身に着ける方法もあれば、学校に通うといった手もあります。クライアントワークを目標にするには、仕事として受ける以上、中途半端な知識ではトラブルになることもあるので、ある程度のレベルで学べる環境を整える必要があるでしょう。

クライアントワークを受注するには

知り合いから仕事を受注する

初めての案件などは知り合いから受注すると融通も利いていいでしょう。お店をやっている方のお店のサイト、バンドを組んでいる方のライブチラシ、結婚式に使うメニューや紹介動画など、Webサイトやチラシ、動画などは作りたいと考えている人も多いです。Web制作の勉強をしている、デザインの仕事をしたいといった希望を周りに伝えていくと依頼をされたりするので、伝えておくとよいでしょう。

仕事を受注できるサイトを利用する

仕事を受注できるサービスがあるので、そこからクライアントワークを受けるとよいでしょう。いくつかサービスを紹介します。

”ビジネスからプライベート利用まで、個人のスキルを気軽に売り買いできる日本最大級のスキルマーケット”をうたうココナラでは、スキルを自分で登録し、そのスキルを必要としている人が買う仕組みになっているので、自分の得意なことをから始められるのが良い点です。

ネットで最短即日発注できる、日本最大級のフリーランスプラットフォームをうたうランサーズは大きな仕事も登録されているので、しっかり稼ぎたいといった場合に活用してもよいでしょう。コンペ形式、タスクで受注するもの、プロジェクト形式、場合によっては求人といった仕事のスタイルから検索もできます。

”個人・法人問わず、業務委託のお仕事をインターネット上で発注・受注することができるお仕事マッチングサイト”であるクラウドワークス。固定報酬や時間単価から選ぶこともできます。

クライアントとの信頼関係の築き方

社会人の基本はホウレンソウ(報告・連絡・相談)だという言葉を耳にされる方も多いかもしれませんが

対クライアントに対して信頼してもらうのもこういった大事な連絡や進捗を報告しその後の作業について相談するなどが第一歩と言えるでしょう。当たり前と言われればそうですがなかなかできていそうでできない方も多いです。

信頼関係の築き方①

クライアントワークで自分に依頼してくれているという状況は、まず相手から期待されているのが前提となります。クオリティももちろんですが、それまでのプロセスまで、その期待値を超え、前もって行動し言い訳にならないようにすることが大事です。

自身の無理なく、力を最大限発揮できる状態で何事もスケジュールをもってあくまで自分主導でクライアントの要望に合わせて仕事をすることが大切です。わかりづらい文面のまま確認をとって誤解を生むこともあります。必ず細かいところまで、自分本位のまま予想して動かず、必要な情報を書き出してクライアントに確認をとり、かつそれを繰り返すことなく道筋を立ててできることがプロといえるでしょう。


信頼関係の築き方②

相手の気持ちを理解する。というのも大事なことの一つです。それを習得するのはかなり難しいことなのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、簡単に言えば思いやりです。日々仕事や生活をする中で相手を理解し思いやって行動、発言することはとても重要です。クライアントがどんな人でどういうタイプかを分析したりすることで言われたまま仕事をするのではなく、こちらから「このような形はいかがですか?」と提案することもでき、よりよい取引、かつ出来上がるもののクオリティ、満足度、仕事をする相手としての価値が上がります。相手の話をよくきき、行動や言動をよく見て最後まで聞くことは日々心掛けるとよいでしょう。来た連絡一つ一つにレスポンスもできるだけ早く返せるようにしておくとクライアントの安心へとつながります。

クライアントワークをする際の注意点

クライアントワークをする際、案外大事なことを忘れがちです。お金、細かいスケジュール、過度な業務の内容、追加の依頼。など決めないとずるずると広がっていくことは多くあります。知り合いだったから、と済まされ気づいたら。なんてことも。そのようなことが起こらないように最初に確認、決めるということは大事です。

注意点①

意外と始めたての方が忘れがちなのはお金の話です。ギリギリのタイミングで伝えられたり伝えたりすることが多いと手違いが起こることもあります。もちろん「仕事」として案件を受けるので報酬はいただくものですが、今回の案件に対する予算、会社支払いの場合だと経理の関係で支払いが月末、翌月末、など相手によって変わりますので、いつ支払いで、いくらでこの案件を受けるのかなど細かいところは必ず最初に確認しそれをもってクライアントとお話をすることを忘れないようにしましょう。受ける側もお願いしている側も認識が違うとなると取引自体に大きく影響するため自身の請求書や見積もりのテンプレートなどを準備しておく、また、相場を確認しておくなど自身のワークスタイルを作っておくとよいでしょう。


注意点②

次にありがちなことが、「なんでも屋さん」になることです。仕事に対して全力で取り組みたい。クライアントの要望はすべてかなえてあげたい!という気持ちはとても素敵ですが、そうなるとあなた自身が苦しくなってしまうことがあります。中にはこれもあれもと追加のお願いが重なることや、根拠なく修正が続いてしまうことがあります。「ここ直してほしい」→「ここ直すと全部に影響するからまた一週間かかってしまうな・・・」なんてこともあります。相手への伝え方にもよりますが、あらかじめ案件の修正回数を定める、受注範囲を決めておくなどお仕事を受注する際はなんでも屋にならないように注意してください。あなたが受けている仕事としてあなたがプライドをもって形にできるように気持ちの良い取引を目指しましょう。

まとめ

今回クライアントワークに対してお話しをしました。右も左もわからないなか数をこなして覚えていくことも多いですが、案件一つ一つで名前が上がるような方はとても丁寧で、連絡がマメ、かつ自分の仕事に対して責任感を持っている方が多いです。自分の得意なもので仕事をしていくことで自分の自信や価値につながります。常に対、人であることを忘れず、責任感をもって仕事をこなし、人脈を広げて様々な案件を受けることができるスキルを身に付けましょう。

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著者:デジタルハリウッド スクール 編集部