アニメーションとは
アニメとの違いや歴史、種類を紹介




皆さんはアニメーションといわれて何を思い浮かべるでしょうか。小さいころに夢中になったテレビでやっていたアニメ、PIXERのような子供も大人も夢中になれる3Dアニメーション、ジブリ作品のように子供から大人まで楽しめるアニメ作品もあります。

アニメーションとは動きに関すること全般を指す言葉ですが、特に3DCG、デジタルでのアニメーションは主にキーフレームアニメーションのことを言います。一方で日本で“アニメ”というと、セルを使って描いたアニメを思い浮かべる人も多いでしょう。3DCGを使ったアニメーションと、セル画のアニメと作り方が大きく違った時代もありましたが、最近ではセル画調のアニメでも3DCGを使ったアニメーション制作もされるようになってきました。

アニメとアニメーションの違い、アニメーションの歴史、アニメーションの種類別に簡単な作り方など紹介していきます。

アニメーションとは

アニメーションは英語でanimationと書き、ラテン語で霊魂を意味するanima(アニマ)という言葉に由来しています。そこから「生命のないものに生命を吹き込む」という意味でアニメーションという意味で使われるようになりました。

アニメーションをつけるという作業は、作ったキャラクターを動かすことでまるで命を吹き込む仕事といえるのです。アニメーションをつける作業をする人はアニメーターと呼ばれます。

アニメとアニメーションの違い

日本ではアニメーションのことを略してアニメと呼んでいますが、日本においてはアニメーションとアニメに厳密な区分けはありません。ただし、海外では、日本のアニメーションをanime(アニメ)と呼び、日本以外のアニメーションのことをanimation(アニメーション)と呼んで区別しています。

では海外で呼ばれている日本の“Anime(アニメ)”とは何を指すかというと、もともとは背景を動かさずにキャラクターの一部を動かし表現する日本の古くからのセル画を使った手法で制作したアニメをリミテッドアニメーションという言い方で区分し、アニメと呼んでいます。日本の有名なアニメといえばジブリ作品ですが、これはフルアニメーションなのでアニメとは呼ばないとする研究科もいれば、日本のリミテッドアニメーション様式を取り入れているのでアニメとする場合もあり、厳密にはあいまいな部分もあります。最近は、制作の表現方法も進化しているので、この区別はよりしにくくなっているといえるでしょう。ただ、日本発のアニメは世界各国で人気が高く「ジャパニメーション」と呼ばれ親しまれています

アニメーションの歴史

アニメーションの歴史について説明していきますが、上記に海外では日本のアニメーションのことをAnime(アニメ)と呼んで区別すると説明したように、制作手法が違うため、その歴史も異なります。それぞれ日本と世界のアニメーションの歴史を紹介していきます。

世界におけるアニメーションの歴史

10月28日が国際アニメーションフィルム協会(ASIFA)によりアニメーションの日と制定されています。これはフランスの発明家エミール・レイノーが『哀れなピエロ』というアニメーション作品をパリの博物館で上映したのが1892年10月28日であった日に由来しています。

ただ、見解として1906年にアメリカのスチュアート・ブラックトンにより制作されたチョークアニメーション『愉快な百面相』が世界初とする説、1908年フランスのエミール・コールが制作した『ファンタスマゴリー』を世界初とする説と、いくつか意見が分かれていますが、この時代にアニメーションがスタートしたというのは間違いないでしょう。

世界のアニメーション史を語るうえではずせない、今でも全世界にファンをもつディズニーアニメーションは1923年にウォルト・ディズニー・スタジオが創設されたところからスタートします。

その頃はアニメーションといえば短編だったため初期は短編アニメーションを作っていましたが、1937年に公開された初の長編アニメーション『白雪姫』を皮切りにディズニーは50本を超える長編アニメーション映画を今に至るまで制作し続けています。

日本におけるアニメーションの歴史

日本におけるアニメーションは、1896年(明治29年)に海外より技術が渡ってきたところから始まります。その4年後には日本で初のアニメーション映画『ニッパールの変形』を制作し、制作から9年後1909年に上映されました。現在でも日本のアニメ業界を牽引している東映アニメーションは1956年に東映動画として発足され、日本独自のアニメーションを制作し、その後今でも鉄腕アトムなどのキャラクターが愛されている手塚治虫氏が設立した虫プロダクションが設立され、日本のアニメーション史がにぎわいはじめました。

老若男女に愛されるジブリ作品は東映アニメーションが制作した『白蛇伝』に感銘を受けた高校生であった宮崎駿氏が、東映アニメーションに入社し、その後数々の会社を経て、スタジオジブリを設立し、今に至ります。

他にもニッポンサンライズによる『機動戦士ガンダム』、初期はGAINAX、今はスタジオカラーにより制作されている『新世紀エヴァンゲリオン』など、日本のアニメーション史に名を残す作品が制作され、その作品は世界中で愛されています。

アニメーションの代表的な種類

アニメーションが命を吹き込むという意味とお話しましたが、命の吹き込み方には様々な種類があります。ソフトを使って作る手法もあれば、手描きといった手法もあります。アニメーションの作り方をいくつか紹介していきましょう。

1.2Dアニメーション

2Dとは2Dimensionの略で、縦・横のしかない二次元の世界のことを指します。日本の主流なアニメーションで、セル画で制作されています。背景画の上にキャラクター別に動きを何枚も描き、重ね、撮影します。要領としてはパラパラ漫画と同じです。

まるで自然に動いているように見えるこの手法は、1秒あたりの枚数によって呼び方が異なります。自然な動きを追究した1秒あたり24枚で表現しているものをフル・アニメーション、1秒あたり12枚のセル画で抽象的な表現を加えているものをリミテッド・アニメーションといいます。さらに日本のアニメーションは1秒あたり8枚という少なさでキャラクターの口などを部分的に用意するなど制作費および制作時間を削減するために手塚治虫氏が採用した手法が使用され、その結果、日本独自の“アニメ文化”が根付いたといえます。

2. 3Dアニメーション

3Dアニメーションは3Dimensionの略で、2Dの縦と横に加えて高さもある三次元の世界を指します。3Dアニメーションは、ソフトを使いモデリングをしてたものをコンピューターで計算(レンダリング)してアウトプットします。また動きに関してもプログラムすることで動きをつけていきます。

全世界で人気を誇る『トイストーリー』や『モンスターズインク』などピクサースタジオの作品や、『ミニオンズ』や『ペット』などのイルミネーションというスタジオの作品が3Dアニメーションを制作しています。

3.モーショングラフィックス

モーショングラフィックスとはロゴやイラスト、文字、図形、写真などの静止画像に動きや音を加えて動画にしたもののことを言います。

情報を視覚的に見やすく図形やグラフを使って表現するインフォグラフィックスも動きをつけてモーショングラフィックスとして広告などに使われることも多いです。Adobe Illustratorで作ったデータをAfter Effectsを使って動かすことで制作できるので、YouTube内や、Web広告などでも多く使われています。

4.ホワイトボードアニメーション

会議中に使うことの多いホワイトボード。説明をするのにイラストや図形などをどんどん書き足していくことがあるでしょう。そのようなホワイトボードに書いている様子を撮影・編集して見せるのがホワイトボードアニメーションです。実際のところは、ホワイトボードに限らず、ホワイトボードのようなまっさらな背景に手書き風のアニメーションを総称してホワイトボードアニメーションと呼びます。

5.ロトスコープ・アニメーション

実写映像をトレースしてアニメーションにする手法です。わざわざ実写を撮影するのであればアニメ―ションにする必要はあるのか、といった声も上がる手法ではありますが、アニメのタッチと人間の動きをうまく取り入れることで新しい表現が可能です。アニメーション独特の省略された動きではなく、滑らかな動きになるのが特徴です。

古くはディズニー映画『白雪姫』の一部でも使われていました。そのほか有名なのは岩井俊二監督が初の長編アニメーション監督に挑んだ『花とアリス殺人事件』、全編ロトスコープを用いた長編作品岩井澤健治監督『音楽』などがあります。

6.ストップモーションアニメーション

日本ではコマ撮りと呼ばれ、人形をひとコマずつ動かし、撮影する手法です。少しずつ人形を動かして静止画を複数枚撮影し、動いているように見せる手法のため、制作には大変時間がかかりますが、人間が着ぐるみを着て動かすことができないようなキャラクターの作品に長年使われてきました。今では3DCGで表現ができるようになったため、多少の粗さが逆に味になるという点であえてストップモーションアニメーションにする以外はほとんど使われなくなりました。

代表的な作品はロシアで国民的な人気を誇るアニメ『チェブラーシカ』、第68回ベルリン国際映画祭にて銀熊賞を受賞したウェス・アンダーソン監督の『犬ヶ島』、日本では『こまねこ』といったNHKの人気キャラクター“どーもくん”の作者合田経郎氏が手掛けるかわいらしい猫のキャラクターのストップモーションアニメーションがあります。

7.クレイアニメーション

クレイアニメーションもストップモーションアニメーションの種類の1つで、被写体が粘土を使っているものを指します。年度を使うことで、動きの自由度が高まり、あらゆる表現が可能になるため面白い映像が作れます。ただし、長時間の撮影に及ぶと、型崩れを起こすこともあるため、撮影にも工夫が必要です。

イギリスの『ウォレスとグルミット』や『ひつじのショーン』といった作品が有名です。

まとめ

アニメーションと一言で言っても、様々な表現があることをお伝えしました。

アニメーションは、子供用の動画だけでなく、視覚的に印象付けることや、映像表現で味を出すためなど様々な目的に使用することができます。実写では撮影できないような表現ができる魅力もあるので、目的に沿って制作する手法としてアニメーションもうまく活用してみるとよいでしょう。

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