公開日:2023-07-01
「Zen Cart(ゼンカート)」とは、オープンソースで開発が行われている海外で生まれたECサイト構築システムの1つです。
元々はオンラインショップ構築ソフトの「osCommerce(オーエスコマース)」というソフトから2003年に派生したもので、企業の販売する製品ではありません。数人の優秀なプログラマーの有志によりできるだけ使いやすくなるように開発、配布されています。
独自の改良も自由にできますが、カスタマイズの為にはPHPやMySQLなどのプログラミング、データベースなど専門的な知識と技術が必要になります。
日本語版
2004年に株式会社アークウェブが中心となり「Zen-Cart.JP」をスタートし、日本語版の開発やメンテナンスを行い普及活動を行っています。なお日本語版のローカライズについては現在休止中であり、再開に向けては調整中です。
ダウンロードなどもZen-Cart.JPサイト内から行うことができます。導入事例もあり、実際にZen Cartを使って作られたクオリティの高いECサイトが確認できます。FAQも充実しており、使い方などの不明点がある場合は解決に近づく事ができます。
Zen Cartの魅力
セルフインストール型となっており、無料ダウンロード・インストールが可能でライセンスも不要、誰でも改変・再配布が自由に可能で、更に高機能となっています。
SEO、セール機能、クーポン券などの「マーケティング面」、XHTML+CSSを用いたカスタマイズ性の「デザイン面」、拡張性の高さや保守性の「プログラム面」、これらの3つのバランスが取れています。
モール型とは異なり自身で運営できるECサイトを作る事ができるため、手数料も不要で規約もなく、維持費も抑える事ができます。支払い方法にPayPal(ペイパル)を使用することもできます。
海外対応が可能
基本的には無料でカスタマイズできるという点では日本生まれの「EC-CUBE(イーシーキューブ)」とも似ていますが、Zen Cartならではの特徴があります。それは海外対応です。
もともと海外で作られたECサイト構築システムのため、言語や通貨の切り替えが可能です。商品名、商品説明でも日本語と英語それぞれ登録が可能となっています。同じ様に価格も日本円でもドル($)でも設定ができることにより、日本人だけではなく外国人をターゲットにしたネットショップを運営することも可能になります。
しかしながらカスタマイズにはプログラミングの知識が必要になるため、自身や自社、身近な人で対応が難しい場合には制作会社に依頼をすることになります。日本でZen Cartでのネットショップ制作を行う制作会社もありますので、外国人や海外をターゲットにする場合は調べてみるのがおすすめです。