デジタルハリウッド東京本校 ブログ

独学で始めたCGがグランプリにつながるまで。これまでの学びと新しい経験を活かしたアニメーション制作

2026-10-20

アニメを見て、「こんな作品を自分でも作れるようになりたい」と思ったことはありませんか?

好きなことを仕事にしたいと思っていても、実際にプロの現場で求められる作品を作れるのか、不安に感じる人もいるかもしれません。


デジタルハリウッド東京本校では、アニメ制作会社・株式会社武右ェ門から出された課題に学生が取り組み、制作した作品をプロのクリエイターに講評してもらうコンテスト「武右ェ門カップ」 を開催いたしました。


今回お話を伺ったのは、見事グランプリを受賞した外舘さん。

趣味でBlenderを始め、CGを仕事にするためにデジタルハリウッドで学び始めた外舘さんが、作品づくりで工夫したことや、制作の中で苦労したこと、プロからの講評で得た学びについてお話を伺いました。

グランプリを受賞した外舘さんの作品もご紹介しています!

受賞者のご紹介

外舘 浩文さん

本科CG/VFX専攻 学び方B 2025年4月生


働きながら趣味でBlenderを始め、CGを仕事にしたいという思いからデジタルハリウッドで本格的にCGを学ぶことを決意。就職活動を進める中で、武右ェ門カップに挑戦。卒業制作で取り組んだ格闘アニメーションへの再挑戦を経て、見事グランプリを受賞しました。

武右ェ門コンテストについて

配布された字コンテの一部分です

アニメ制作会社が出題する企業課題に挑戦しませんか?


『OBSOLETE』『コードギアス 奪還のロゼ』などのCGを手掛ける 株式会社武右ェ門 によるアニメーションコンテストを開催!

キャラクター設定や字コンテをもとに、20〜30秒程度のアクションシーンを制作。指定された2つのアングルを入れつつ、資料集めからシーン構成、各カットのレイアウトまで自分で考えながら制作します。決められた条件の中で、どんな動きや演出で魅せるか。自分なりのアイデアを作品に落とし込める課題です。

上位作品には武右ェ門の現役クリエイターによる講評会を実施。実践的な企業課題に挑戦し、プロの視点を学べるだけでなく、制作した作品はポートフォリオやデモリールにも活用できます。

公式サイト、その他受賞作品はこちらから!

趣味のBlenderからCGの道へ。こだわりぬいたアクション表現

――今回のコンテストに興味を持ったきっかけを教えてください。

デジタルハリウッドからのメールでコンテストを知りました。アニメ制作会社から出題されたテーマに沿って作品を作る体験をしてみたいと思ったこと、また卒業生も参加できるということで応募しました。

当時はちょうど就職活動を始めた頃で、ゲーム会社のシネマティックアーティストやモーションデザイナーを目指していました。アニメも好きだったので、今回のコンテストは新しい経験ができるいい機会だと感じました。

今回の課題は、2人のキャラクターが戦うアニメーションでした。実は卒業制作でも、2人のキャラクターによる格闘シーンを作っていたんです。

卒業制作では、制作時間や自分の技術面で心残りがあったので、今回のコンテストは、もう一度格闘アニメーションに挑戦できるチャンスだと思いました。


――入学前からCG制作には興味があったのでしょうか?

趣味でBlenderをやっていました。本やYouTubeを参考にしながら、独学で1年ほど触っていたと思います。

続けていくうちに、CGに関わる仕事がしたいという気持ちが強くなりました。ただ、独学では限界も感じていたので、思い切って上京し、本格的にCGを学ぶことにしたんです。


――作品づくりで特にこだわったポイントを教えてください。

構えのポーズや攻撃がヒットした瞬間など、見た人の記憶に残るような見せ方を意識しました。

構図についても、学校で学んだことを生かして、印象に残る画面になるよう工夫しました。

アニメーションではありますが、どこで止めて見てもかっこいい、1枚の絵として成立するようなポーズを意識していました。

動きだけでなく、瞬間ごとの見せ方にもこだわったところは、今回の作品づくりで大切にしたポイントです。

GRAND PRIX
外舘さんの受賞作品

武右ェ門カップ 課題内容・制作内容

20〜30秒程度のアクションシーン

テーマ

ライバル同士の熱き戦いと決着

使用ソフト

Maya・After Effects

配布素材

  • 字コンテ
  • キャラクター設定
  • キャラクターモデルデータ(リグあり)
  • ベースとなるMayaシーンデータ、After Effectsコンポデータ

等を配布。コンテストにあたっての説明も含めたイベントも、事前に開催いたしました。

繰り返し作品に向き合った制作の裏側

――作品を作るにあたって、どんな準備をしましたか?

キャラクターの設定や動きに合う参考資料を探しました。今回のキャラクターは、それぞれパンチとキックが特徴的だったので、動きの参考になるアニメーションを調べたり、印象に残っているアニメのシーンを見返したりして、構図やカメラワークについても研究しました。

学校で学んだ構図の知識も、作品づくりに生かせたと思います。


――制作の中で、特に大変だったことは何ですか?

レンダリングやAfter Effectsでのコンポジット、編集作業が大変でした。

一度レンダリングしてコンポジットまで進めても、気になるところがあればアニメーションに戻り、ポーズを修正したり、影や背景を調整したり。その都度、再びレンダリングとコンポジットを行い、細かな修正を重ねながら作品の完成度を高めていきました。


――制作スケジュールはどのように管理していましたか?

最初にスケジュールを立ててから制作を始めました。制作期間は約2か月あったので、慣れていない作業には時間がかかることも想定して、余裕を持って時間を割り振りました。

制作中も、予定と実際の進み具合を比べて、残り時間を意識しながら制作していました。

学校で学んだ技術を生かし、実践的な制作工程を経験


――授業課題と比べて、違いを感じたことはありましたか?

学校の課題では、座っている状態から立ち上がる動作や、喜びの感情を全身で表現したアニメーションなど、特定のテーマに取り組むことが多かったです。

今回のコンテストでは、絵コンテからアニメーション、コンポジットまで、一連の工程を通して作品を作りました。作品づくりの最初から最後までを経験できたことは、大きな学びになったと思います。

また、セルアニメーションの表現をCGで作ることや、After Effectsでカメラをパンアップさせるような表現にも取り組んだのですが、これまで主に3D空間でカメラを動かしていたので、新しい学びになりました。


――学校で学んだことで、今回の制作に役立ったことはありますか?

アニメーションの基礎はすべて役立ったと思います。イーズイン・イーズアウトやオーバーラップ、オーバーシュートなど、授業で学んだことはフルに制作の中で生かせました。

グランプリ受賞の喜びと、プロからのフィードバック

――受賞したと知ったとき、どんな気持ちでしたか?

率直にうれしかったです!

受賞後にほかの参加者の作品を見ると、どれもレベルが高く、特にもう一人のグランプリ作品からは、さまざまなアイデアやアプローチがあることに気づかされました。そんな作品が並ぶ中で自分もグランプリに選ばれたのだと改めて実感し、よりうれしくなりました。

賞を取れたらいいなとは思っていましたが、まさかグランプリを受賞できると確信していたわけではなかったので、うれしかったですね。


――今回のコンテストを通して、成長を感じたことはありますか?

やっぱりひとつのアニメーション作品に長い時間をかけて取り組めたことが、経験として大きかったです。

これまではデモリール用の作品など、1〜3週間ほどで完成させることが多かったのですが、今回は長い期間をかけて、アニメーションから仕上げまで一貫して制作できました。

また、講評会で武右ェ門の方々からいただいたフィードバックも貴重でした。自分では気づいていなかった点や、さらに良くするための改善点を教えていただき、とても参考になりました。

アクションを強みに、幅広い表現ができるアニメーターへ

――今後はどんな作品を作ってみたいですか? 将来の目標も教えてください。

やはりアクションアニメーションには挑戦していきたいです。今回の制作を通して、自分の中でも少し自信がつきました。

一方で、演技のアニメーションや表情の表現、日常的な動きなど、もっと身につけていきたい技術もあります。

アクションだけでなく、さまざまな表現ができるアニメーターを目指して、これからも経験を積んでいきたいです。

おわりに

卒業制作で感じた心残りをバネに、再びアクションアニメーションに挑戦し、見事グランプリを受賞した外舘さん。これまでに学んだ技術を生かすだけでなく、構図やポーズの見せ方まで追求し、試行錯誤を重ねて作品を完成させた姿勢が、今回の受賞につながったのではないでしょうか。

企業課題への挑戦は、これまでに身につけた技術を試すだけでなく、自分の強みや今後の課題を発見する機会にもなります。


「CGやアニメーションに興味はあるけれど、自分にできるか不安……」


そんな方も、最初からすべてができる必要はありません。学びながら挑戦し、作品を作りきる経験を重ねることで、見えてくるものがあるはずです。

外舘さんのように、「CG制作を仕事にするための力を身につけたい」という気持ちを、一歩踏み出すきっかけにしてみませんか?

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明確に学びたいことやビジョンが決まっていなくても大丈夫です。少しでも興味があればぜひ説明会にお越しください。
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本科CG/VFX専攻

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4月・10月開講


1年間で高いレベルの映像作品をアウトプットできる、デジハリの最高峰クラス。定番のソフトウェアから最新の映像表現まで3DCG制作に必要な技術を学び1年で未経験から即戦力へ。将来、国内外の現場で活躍できるプロを育成。

著者名 デジタルハリウッド編集部
コメント デジタルハリウッド編集部は、全国に展開する「デジタルハリウッド」のスクール運営・広報チームによって構成されています。
3DCGを学ぶ受講生一人ひとりの学びと挑戦を日々サポートしてきた経験をもとに、現場のリアルな声や卒業生インタビュー、最新の学習トピックスなど、クリエイティブな学びに役立つ情報を発信しています。
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