「アニメ制作に携わる仕事がしたい。」
そんな想いを胸に北海道から上京し、デジタルハリウッドでCGを学んだ松井さん。
在学中に参加したクリエイターズオーディションをきっかけに株式会社スタジオKAIへ入社し、現在はCGアニメーターとして活躍しています。
今回は松井さんと上司の宇野さんに、未経験から就職までの道のりや、現在の仕事内容、採用担当者から見たデジタルハリウッド生の魅力について伺いました。
2019年に設立された、日本の新進気鋭のアニメーション制作スタジオです。
スタジオ名である「KAI(カイ)」は、海を力強く漕ぎ進めるための道具である「櫂(Oar)」に由来しています。
これまで「ウマ娘 プリティーダービー Season 2,3」「シャインポスト」「風都探偵」「キャプテン翼シーズン2 ジュニアユース編」「地獄先生ぬ~べ~」「太陽よりも眩しい星」「勇者刑に処す」「カナン様はあくまでチョロい」「氷の城壁」「スノウボールアース」や、アニメーションMV、企業CMなどの作品を世に送り出しています。
アニメーター(左)
CGディレクター(右)
北海道で家具職人として約2年間働いていました。仕事自体は好きだったのですが、以前から興味のあった映像やCGの仕事に挑戦したいという気持ちが大きくなっていったんです。
当時はCGアニメーション作品も増えていて、「絵が描けなくてもアニメ制作に関われるかもしれない」と思ったことがきっかけでした。趣味でBlenderを触っていたこともあり、本格的に学ぶために東京へ出ることを決めました。
映像業界で働いている方に「どこで学んだんですか?」と聞くことがあったのですが、デジタルハリウッド出身の方が本当に多かったんです。
説明会で授業内容や就職支援について話を聞き、「ここなら自分の目標に近づけそうだ」と感じて入学を決めました。
入学当初から、目指す業界はアニメ一本だったという松井さん。作品づくりも、その目標から逆算して進めていたそうです。
そうですね。自分が将来携わりたい作品や会社を考えながらポートフォリオを作っていました。
ゲーム業界ではモデルそのものを見せることも多いですが、アニメ業界では「画としてどう見えるか」が重要です。カメラアングルや構図、見栄えはかなり意識して制作していました。
また、先生方には授業外でも何度も作品を見ていただきました。フィードバックをもらいながら改善を重ねられたことは、本当に大きかったですね。
松井さんが現在のスタジオKAIと出会ったのは、デジタルハリウッドが開催するクリエイターズオーディションでした。
作品を見るだけでなく、その人自身を知る場でもあります。
どんなことに興味があって、どんな方向を目指しているのか。直接話ができるので、企業にとっても非常に貴重な機会ですね。
僕自身も、企業の方から直接フィードバックをもらえたことがすごく大きかったです。
完成度だけではなく、「今後どう成長していくか」という視点でも見てもらえたので、自信にもなりました。
そうですね。クリエイターズオーディションでお声がけいただいたのが最初のきっかけでした。
企業の方に直接作品を見てもらい、話を聞ける機会だったので、とても印象に残っています。
もちろん覚えています。
作品を見たこともそうですが、「将来どんなことをやりたいのか」という話をした時に、目標がはっきりしていたのが印象的でした。
アニメ業界で仕事をしたいという気持ちがしっかり伝わってきましたね。
松井さんが就職活動で大切にしていたのは、「早く動くこと」でした。
入学して半年くらいから企業説明会やイベントに参加していました。
ポートフォリオはまだ完成していませんでしたが、まず見てもらうことを意識していました。
企業の方から直接いただいたフィードバックを次の作品へ反映できたので、結果的に成長につながったと思います。
最初から完成された作品を求めているわけではありません。
実際に、一度選考を受けた後に作品をブラッシュアップし、再チャレンジして内定につながる方もいます。
大切なのは、行動して改善を続ける姿勢ですね。
現在はアニメ作品の3Dレイアウト制作を担当しています。
他の案件ではモーションキャプチャーデータを活用したアニメーション調整を担当したりカメラ設定やAfter Effectsを使った素材調整など、さまざまな工程にも携わっています。
入社前は、アニメーションだけを担当する仕事だと思っていました。
実際には、レイアウトやカメラワーク、After Effectsを使った作業など、幅広い業務を経験しています。新しい知識や技術を学ぶ機会が多く、毎日とても刺激があります。
最初は想像していなかった仕事にも挑戦できるので、クリエイターとして成長できている実感があります。
スタジオKAIでは、本人の希望や適性も見ながらさまざまな仕事に挑戦してもらっています。
松井さん自身も「いろいろなことをやってみたい」という意欲がありましたので、その成長を後押しできればと思っています。
クレジットに自分の名前が載った時ですね。
アニメ業界を目指していた人なら、一度は憧れることだと思います。
自分が担当したカットがテレビや配信で流れているのを見ると、「本当に作品づくりの一員になれたんだ」と実感します。
一番感じているのは相談しやすさです。
まずは自分で挑戦してみて、分からないことがあればすぐ相談できる環境があります。質問しづらい雰囲気がまったくなく、周囲の方も気軽に声を掛けてくださるので安心して仕事に取り組めています。
同じ時期に入社した仲間もいるので、お互いに相談しながら成長できるのも心強いですね。
新しく入ったメンバーが一人で抱え込まないようにすることは意識しています。
コミュニケーションを取りやすい環境づくりは、チームで作品をつくる上でも大切だと思っています。
こうした幅広い仕事に対応できている理由について、松井さんはデジタルハリウッドでの学びが大きかったと振り返ります。
在学中は「もっと専門的な内容を学びたい」と思うこともありました。
でも実際に現場へ入ると、アニメーションだけではなくレイアウトや撮影、After Effectsを使った作業など、CG制作全体を理解していることが仕事の幅につながっています。
デジタルハリウッドでCG制作全体の流れを学んでいたからこそ、新しい業務にもスムーズに挑戦できたと感じています。
また、先生方には授業外でもポートフォリオや就職活動について何度も相談に乗っていただきました。
技術だけではなく、「どう就職活動を進めるか」「作品をどう見せるか」までアドバイスをいただけたことは、今振り返っても大きな支えだったと思います。
作品が一つできたら、ぜひ誰かに見てもらってください。
完璧になってからではなく、挑戦しながら改善していくことが成長への近道だと思います。
技術はもちろん大切ですが、それ以上に主体性を持って行動できる人が成長していくと思います。
最近はリモートで仕事をする機会も増えているので、自分から調べたり、分からないことを積極的に質問したりする姿勢が欠かせません。
また、学生時代はいろいろなことに挑戦してほしいですね。
趣味やアルバイト、スポーツなど、一見CGとは関係ない経験も、作品づくりの引き出しになります。
好きなことを見つけて、ぜひたくさん挑戦し、自分だけの強みを育てていってほしいと思います。
今回の対談で印象的だったのは、お二人が共通して「まず行動すること」の大切さを語っていたことです。
松井さんは、在学中から企業との接点を積極的につくり、クリエイターズオーディションという機会を活かして夢への第一歩をつかみました。一方、宇野さんは「完成度だけではなく、その人の目標や姿勢を見ている」と話します。
学びの場で挑戦を重ね、その挑戦を企業が受け止め、成長できる環境へつながっていく——。
今回の対談は、CG・アニメ業界を目指す方にとって、「まず一歩踏み出すこと」の大切さを教えてくれる内容となりました。
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| 著者名 | デジタルハリウッド編集部 |
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| コメント | デジタルハリウッド編集部は、全国に展開する「デジタルハリウッド」のスクール運営・広報チームによって構成されています。 3DCGを学ぶ受講生一人ひとりの学びと挑戦を日々サポートしてきた経験をもとに、現場のリアルな声や卒業生インタビュー、最新の学習トピックスなど、クリエイティブな学びに役立つ情報を発信しています。 |
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