こんにちは。
デジタルハリウッド東京本校の中村です。
前回からだいぶ。
だいぶ時間が空いてしまいすみません。
というご挨拶をしたのがおよそ4か月前。
「だいぶ」どころではない月日が知らぬ間に経過しており、
気づいたら季節も秋まで進んでいました。
なんて月日が経つのは早いのでしょう・・・と呑気に言っている場合ではありません。
だいぶだいぶだいぶ。期間が経ってしまいすみません。
また再開しようと思います。
よろしくお願いします!
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今回のテーマも割とすぐに決まりました。
何かと話題のこの言葉です。
「AR」
皆さんご存知でしょうか。
最近だとポケモンGOやリオオリンピックの閉幕式で行われた『トーキョーショー』で
使われていた技術なので、そこで知ったという方もいらっしゃるかと思います。
今回はそんな未来感たっぷりのARについて取り上げていきます。
やっぱりこの方がいないと始まりません。
リオ五輪の閉幕式やポケモンGOで使用されているデジタル技術『AR』
そもそもARとは Augmented Realityの略で、拡張現実という意味です。
"拡張現実"
なんだか難しそうですね。
簡単に言うと「デジタルの技術を使い、現実に仮想の世界を作ること」です。
ポイントはあくまで基準は「現実」にあるということ。
これは最後まで覚えておいてくださいね。
技術の仕組みとしては、ARはカメラを通して画像を認識し、それを把握。
その画像に3DCGを組み込んで、私たちが実際に暮らしているこの空間に映し出し、
仮想の世界を作り出すのです。
言葉でいうと小難しいので、実際にみてみましょう。
こちらの画像をご覧ください↓
(YouTube動画 【NHKリオ】2020へ期待高まる!トーキョーショーより)
1枚目はリオオリンピック閉幕式のトーキョーショーでの一コマ。
2020年の東京オリンピックで取り入れられる各競技がスタジアム上に映し出されました。
これがまさにAR。
2枚目でARが使われているのは、マリオの土管より登場したスカイツリーです。
こちらはショーのクライマックスで用いられていました。
そこにはないはすのものが空中に浮かびあがっているあのシーンに、未来や東京オリンピックへの期待を
膨らませた方も多いのではないでしょうか。
何よりの特徴は、何も装置をつけなくても、肉眼で感じることができるコンテンツだということ。
これはこのあと説明をするVRとの大きな違いです。
ポイントは『現実世界と仮想世界、どちらに基準を置くか』
ARの話題がでると比較されがちなのが「VR」virtual realityです。
確かに後半のrealityがARと同じですね。
何が違うのかというと、ARのベースとなるのは"現実世界"であるのに対し、
VRのベースになるのはあくまでも"仮想世界"です。
装置を通すことによって現実とは違う仮想世界にアクセスすることができ、
まるでその世界に入っているような体験ができるのがVRの特徴です。
言葉は似ていても、特徴が異なっているため、その特性にあった使い方や表現をすることが
必要です。
VRの特性はというと、機械を装着することで、その世界に思いっきり潜り込むことができること。
この特徴はゲームや映画に生かすことができますね。
ゴーグルを使い、現実社会を遮断することで、VRによって映し出されている世界に没頭できるようになります。
日常的に使用するというよりは、エンターテイメントの場面で使われることの方が多いのがVRだと思います。
VRで使用されているヘッドマウントディスプレイ。いずれは日常生活でも使いやすいよう、メガネのような形まで小型化されると言われています。
すでに身近に使われているAR
一方ARの特徴の一つは、「身近さ」「手軽さ」
あまり知られてはいませんが、既にARは私たちの生活にとても馴染んでいます。
例えばスマートフォンのマップ機能。
リアルタイムの渋滞情報を表示する技術にARは使用されています。
何も装着することなくでも仮想世界が広がるという手軽さから、
これから私たちの生活により身近になっていくのはARではないかと考えられています。
それ以外にも、観光案内や洋服の試着などもARを使ってできるようになってきましたね。
まだ一部でしか使用されていませんが、これからますます日常に浸透していくでしょう。
ちなみに・・・
今から5年前の2011年の本科デジタルコミュニケーションアーティスト専攻
(現デジタルデザイン専攻)の卒業制作に、すでにARを取り入れた作品がありました!
専用のコードをスマートフォンでかざすと、カップラーメンの待ち時間、3分の間に、
好きなアーティストやアイドルがARでパフォーマンスをしてくれるこちらの卒業制作。
下記URLよりぜひご覧ください! ※ARのアイドルのパフォーマンスは動画の1分50秒頃からです。※
▼若澤 亮さん(本科デジタルコミュニケーションアーティスト専攻/2011年卒業)
作品タイトル:『投票AR』
わかりやすく未来をイメージさせるARがどんな価値を私たちに与えてくれるのか
ポケモンGOやリオオリンピックをきっかけに少しずつ言葉としても技術としても
知られるようになってきたAR
これからどうなっていくのでしょうか。
市場規模で言えば、2020年までにはAR/VR市場は1500億ドル、
日本円にして15兆円規模の市場になると考えられています。
建設業界や鉄道業界とほぼ同じ規模、18兆円規模の食品業界にも迫る勢いです。
そこまで広まっていく理由の一つは、スマートフォンとの親和性の高さです。
スマートフォンのカメラをかざして遊ぶことができるアプリなどは現在でも多くあり、
これらは実はARの技術がすでに使われていますが、あまり知られていませんね。
ARの技術はすでに私たちの生活の一部になり始めています。
ですが忘れてはいけないのは、人を感動させたり魅了するのは、
それによってもたらされた「体験」であるということ。
技術の高さやシステムの性能だけではありません。
わかりやすく未来感を出すことができるARですが、その見た目だけにとどまらず、
どんな価値を私たちの生活にもたらしてくれるのか。
今後も注目していきたいですね。
さぁ。次はどんな話題を皆さんにお届けするか。
きちんと構想を練っておかないとまただいぶ時間が空いてしま……(以下省略)
それではまた!