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【イベントレポート】デザインの本質とは何か|ポンデライオンのデザイナーが語るデザイナーの役割

2026-10-10

こんにちは!
デジタルハリウッドSTUDIOの小林です。

今回は、STUDIO HOLIDAY株式会社 CEO/クリエイティブディレクターの堀内さんをお迎えした特別イベントの様子をお届けします。

ポンデライオンをはじめとしたキャラクターデザイン、ブランドデザイン、プロダクトデザイン、UI/UXデザインなど、幅広い領域で活躍されている堀内さん。

イベントでは、これまでの制作事例の裏話や「デザインとは何か」「これからの時代にデザイナーに求められること」などについてお話しいただきました。

登壇者紹介

堀内 弘誓 氏
STUDIO HOLIDAY CEO/クリエイティブディレクター


2001年電通入社。2018年退社 同年STUDIOHOLIDAYを設立。高い造形力・デザイン力を武器に数々の企業プロモーションやブランディングを手がける。オリジナルキャラクター開発に関しては国内でもトップランナーであり、コンセプトメイクから最終的なアウトプットまで一貫したクリエイティブを提供。
広告領域にとどまらず、商業施設のサイネージ・アプリのUI/UXデザインや、企業のコミュニティサイトの立ち上げ・運用、新規サービスの企画プロデュース及び実装ディレクション等、サービス開発分野での実績も多数。その他、アーティストPVや TV番組等のコンテンツ開発、プロダクトデザイン等、活躍の幅は多岐にわたる。カンヌライオンズ、 グッドデザイン賞等、受賞多数。
自社事業としてキッチンカーやドリンクスタンドの運営、自社開発クラフトコーラのEC販売、コワーキングスペースの管理運営等、デザインに留まらない事業を展開。

「つくる人」から「課題を解決する人」へ。アートディレクターを目指したきっかけ


堀内さんがアートディレクターを目指すきっかけになったのは、学生時代に読んだアートディレクターのレジェンド的な存在である宮田識さんのインタビューでした。

当時の堀内さんはそれを読み大きな衝撃を受けたといいます。


その内容は、某ファストフード店のシェイクのポスター制作に関するものでした。
キンキンに冷やしたグラスにシェイクを注ぎ、美味しそうに見える写真を撮影する。一見すると、商品の魅力を伝えるための一般的な広告表現にも見えます。
しかし、宮田さんは「その写真を広告で使うということは、お客様に対して“キンキンに冷やしたグラスでシェイクを提供する”という約束をすることになる」と考えていました。


実は堀内さんは、予備校時代にその某ファストフード店でアルバイトをしており、その際にシェイクを提供するためのオペレーションを実際に経験していました。
当時を振り返るとグラスを冷やして提供する作業は、忙しい時間帯には大変な業務だったそうです。
その経験と、宮田さんの考えがつながった瞬間、「あの大変なオペレーションを生み出したのは、このデザインだったのか」と驚いたといいます。


それまで堀内さんは、グラフィックデザインは「伝えたい情報をより印象的に届けるためのもの」だと考えていました。
しかし、宮田さんの仕事を知り、デザインは見た目をつくるだけではなく、企業のサービスや現場の仕組みまで変える力があることに気づきます。


「デザイナーが経営や事業に関わり課題解決に向き合っている」


その姿を見たことで、「自分もイラストを描くだけではなくもっと上流から関わりたい」と思うようになり、アートディレクターを目指すようになったそうです。

デザインの役割は、ただ美しいものをつくることではない。
課題を見つけ、その解決方法を考え、より良い形へ導いていく。

この考え方が、現在の堀内さんのデザインに対する姿勢の原点になっています。

ポン・デ・ライオン誕生の裏側にあった「課題を見つけて提案する力」


堀内さんのお話の中で印象的だったのが、「依頼されたものをつくるだけではなく、自ら課題を見つけて提案する」という姿勢です。
「ポン・デ・ライオン」の制作は、最初からクライアントに依頼されたものではありませんでした。
ミスタードーナツは当時「おまけ文化」が強く、既存の人気キャラクターを使用したキャンペーンを多数展開していました。堀内さんは「おまけがメインになっているのでは?」とその文化に対して疑問を持ち、「おまけではなくドーナツを主役にするべきだ」と考えました。
そこで、ミスタードーナツに対して「こうすれば商品の価値をさらに高められるのではないか」と自ら企画として提案したことから始まったそうです。

重要だったのは、キャラクターのデザイン案だけを持っていったのではなく、「なぜオリジナルキャラクターが必要なのか」という目的や背景まで整理して提案したことでした。

相手が抱えている課題を理解し、その解決方法としてデザインを用いて提案する。
その考え方こそ、プロとして仕事をするデザイナーに求められる姿勢なのだと感じました。

AI時代にデザイナーが求められること

セミナー後半では、AIの進化によって変化するデザイン業界と、これからのデザイナーに求められる役割についてお話しいただきました。

堀内さんはAI時代にデザイナーが発揮すべき価値とは「何をつくるか」の前に「何を解決すべきなのか」を考える力だと言います。
企業のプロジェクトでは、「新しいサービスを始めたい」「ブランドをつくりたい」といった相談があっても、クライアント自身が本当に解決すべき課題を明確に言語化できていないケースも多くあります。
そのため、これからのデザイナーには、依頼されたものを制作するだけではなく、課題そのものの解像度を高め、問題と解決の間を行き来しながら、本質的な答えを見つけていく力が必要になると語られていました。

AIがアイデアや制作を支援してくれる時代だからこそ、人間にしかできないことがあります。それは、課題に向き合い、相手の思いを理解し、まだ形になっていない課題や価値を見つけ出すこと。
AI時代だからこそ、技術だけに頼るのではなく、人に寄り添いより良い未来を考える力を持ったデザイナーが求められているのかもしれません。

これからデザインを学ぶ方へ

今回のイベントでは、スタジオホリデー堀内さんから、デザインの技術だけではなく、デザイナーとして大切にすべき考え方についてお話しいただきました。
デザインとは、目の前にある課題を見つけ、相手の思いを理解し、その解決方法を考えること。
そして、制作手法が大きく変化していくこれからの時代においても、人に寄り添い、本当に必要な価値を考えることは、デザイナーにとってより重要な役割になっていきます。

これからデザインを学びたいと考えている方にとって、身につけるべきものはツールの使い方や制作スキルだけではありません。

「なぜこのデザインが必要なのか」
「誰のために、どんな価値を届けるのか」

そうした問いを持ちながら考える力こそ、これからのクリエイターに求められる力なのではないでしょうか。

終わりに


最後は、堀内さんのサプライズで「ポン・デ・ライオン」のぬいぐるみをかけた「じゃんけん大会」を開催しました!!

まさかのサプライズで参加者のみなさまからは喜びの声が上がりました(笑)


今回のイベントではポン・デ・ライオンの制作秘話やデザインの本質的な考え方について学ぶことができ、参加者の方々からも好評をいただき、有意義なセミナーを実施することができました。


今後も、デジタルハリウッドSTUDIOでは、イベント・セミナーを開催してまいりますので、ご興味のあるものがございましたらお気軽にご参加ください!

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デジタルハリウッドSTUDIO編集部

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デジタルハリウッドSTUDIO編集部

全国に展開する「デジタルハリウッドSTUDIO」の運営・広報チームです。Web・映像・デザインを学ぶ受講生一人ひとりの挑戦を日々サポートしてきた経験をもとに、現場のリアルな声や卒業生インタビュー、最新の学習トピックスなど、クリエイティブな学びに役立つ情報を発信しています。

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