好奇心を武器に、キャリアを自分で設計していくということ
デジタルハリウッドSTUDIO千葉/松山では、新たな試みとして「卒業生のいまトーク。」シリーズ第1回を開催しました。
ゲストは、
2024年 Webデザイナー専攻 主婦・ママクラス 修了・髙橋まなさん。
元々は理系出身で、前職は食品会社で研究開発業務をされていました。
退職後デジタルハリウッドSTUDIOでの学びを経て、現在はマーケティング支援会社にて
- Webサイト制作
- LP改善
- 広告運用
- GA4による行動分析
- CRM導入支援
など、デジタルマーケティング全般に関わりながら、フルリモート&コアタイムなしの柔軟な働き方をしています。
一見「きれいな成功ストーリー」に見えますが、その裏側にあるのは、
- ・開業届
- ・名刺50枚
- ・PDFポートフォリオ
- ・自己分析のやり込み
- ・最終面接での「言うか、飲み込むか」の葛藤
といった、地味だけれど着実な積み重ねでした。
まなさんの「いま」は、偶然ではなく、自分で行動を積み重ねてきた結果です。
本レポートでは、当日の内容を
「行動」「思考」「環境」「転機」
の4つの軸で整理してお届けします。
卒業後の一手目:開業届と名刺50枚
― 「動きながら考える」人は、チャンスの入口を増やしている
卒業直後、多くの人がつまずくのが「最初の一手」です。
まなさんが選んだのは、シンプルな2つの行動でした。
- 卒業した翌月に開業届を出す
- 自分の名刺をつくり、友人知人に50枚ほど配る
この名刺が、すべての始まりになります。
友人のつながりから声がかかり、
- ロゴ
- 名刺
- Webサイト
- 社内パンフレット
と、ブランド一式を任される案件へと発展しました。
「最初の仕事は、完全に“紹介”でした。名刺を配っていなければ、出会っていなかったお仕事です。」
スキルを磨くことと同じくらい、
「自分が動いていることを周囲に伝える」こともキャリア形成の一部。
学びの先のキャリアは、「待つ」だけでは立ち上がりません。
小さくてもいいので、自分から一歩を出す。その大切さを実感させられる一手目です。
★デジタルハリウッドSTUDIOでは、卒業後の自主制作や実務案件を相談できる1ヶ月サブスクリプション型の卒業生応援プランがあります!
ポートフォリオは“完成品”でなくていい
― 応募しながらブラッシュアップする発想
まなさんは、最初から完璧なポートフォリオを用意していたわけではありません。
・最初は「foriio」のような、ごく簡易なアウトラインからスタート
・途中から PDFポートフォリオ に切り替え
・1ページ1案件 × 約10案件、全体で10数ページに
「PDFのほうが、自分らしさを出せて反応がよかったです。応募するたびに、見せ方を少しずつ変えていきました。」
印象的だったのは、PDFに「好奇心旺盛です」と一言添えたこと。
過去の経歴だけでなく、“これからどういうスタンスで働きたいか”を明示したことで、面接でも自然に話題になり、会話のフックになりました。
ポートフォリオは作品集であると同時に「自分は何者として仕事をしたいのか」を編集するメディア。
完璧を目指して止まるより、出しながら直す/応募しながら学ぶ。
そのスタイルが、ポートフォリオ制作にもよく表れていました。
★Web業界やクリエイティブ領域では、履歴書、職務経歴書に加えて「ポートフォリオ」という作品集を用いて、自分のスキルを企業に示しながら就職活動をします。
「業界研究」と「自己分析」をここまでやり込む
― 事業会社 vs 制作会社、その前に「自分」を定義する
就職活動にあたって、まなさんが最初に取り組んだのは “自己理解” でした。
・事業会社と制作会社の違いをひとつひとつ調べる
・自分ができること/できないこと
・やりたいこと/やりたくないこと
・長く続けられる働き方
これらを紙に書き出し、
マインドマップのように「なぜ?」を何度も掘り下げていきます。
「なぜそれが好きなのか、なぜそれを選びたいのか。口で説明できるレベルまで言語化しておかないと、必ず面接で詰まると思いました。」
ここには、デジタルハリウッドが大切にしている 「スキル習得 × キャリアデザイン」 の考え方がそのまま現れています。
ツールの使い方だけを学ぶのではなく、自分の軸を定めたうえで、どの環境でスキルを活かすかを選ぶ。
キャリアの選択肢が増えた今「どこに入るか」より前に「どう生きたいか」を描く力が、長期的なキャリアの質を左右することを教えてくれる時間でした。
★主婦・ママクラスは、キャリアデザイン授業に特に力を入れています!
「デジハリのつながり」が生む環境と、そこでの働き方
― フルリモート・コアタイムなし、そして役割の幅
まなさんが所属するのはマーケティング支援会社。社員の多くがフルリモートで働き、コアタイムもありません。
担当業務は、
・Web制作
・LP改善
・行動データの分析
・レポーティング
・CRMの導入支援
と、「Webデザイナー」にとどまらない、マーケティングとクリエイティブを横断するポジションです。
「私はマルチタスクが好きなので、複数案件を同時に進められるのがありがたいです。一つに集中したい人は、その進め方も選べる環境です。」
さらに、この会社にはデジハリ出身者や講師陣も在籍しており、日々のコミュニケーションのなかで学びの文脈を共有した人たちが、現場の最前線で再び交わる体感があるといいます。
★今回の求人は、デジタルハリウッドが管理している求人情報サイトがきっかけでした。
最終面接で「言うか、飲み込むか」
― チャンスは、熱意と行動で仕様変更できる
いまの会社の選考過程で、まなさんは一度「採用の枠から外れる」局面を迎えます。
「業務委託は、経験ある方を採用したいと思っている」
多くの人が「やっぱり未経験じゃ難しいよね」と納得してしまう場面。
まなさんは、そこで踏みとどまりませんでした。
「ここで何も言わなかったら、絶対に後悔すると思いました。」
Zoomでの最終面接の場で、自分の想いを言葉にします。
「未経験ですが、なんでもやります。好奇心旺盛なので、いろんなことに挑戦したいです。どうしても御社で働きたいんです。働かせてください。」
そして翌日届いたメールには、まなさんの熱量と覚悟に応える形で
「社内調整をしたので、まずは業務委託という形で一緒に働きませんか」という内容が。
その後の2ヶ月間、まなさんは
「相手が想像している以上の仕事をしよう」
と決めて働き、その結果、業務委託 → 正社員への転換が決まります。
そこには、落ち着いた雰囲気のまなさんからは想像つかないほど「チャンスを自ら掴み取りにいくガッツある姿」がありました。
学びの場としてのスタジオを、もっと使い倒していい
― 「早くSTUDIOに行けばよかった」という後悔
在学中を振り返って、まなさんが真っ先に挙げたのがこの一言です。
「もっと早い段階からスタジオに通えばよかったです。」
最初は自宅学習が中心。
コーディングで行き詰まり、そこでようやくSTUDIO通いを始めたそうです。
・わからないことをすぐ聞ける
・先生やスタッフ、受講生との雑談からも学べる
・「自分だけが遅れているのではない」と知れる
「家で一人で悩んでいる時間より、スタジオにいた時間のほうが、圧倒的に前に進めました。」
STUDIOは “用事があるから行く場所” ではなく 「自分の学びを加速させるために、使い倒していい居場所」。
それを改めて思い出させてくれるコメントでした。
これからの話 ― 「プロジェクトを一人で回せる人になる」
いまも日々インプットと実践を繰り返しながら、まなさんは次のステージを見据えています。
「人前で話すことや、お客さんの悩みを引き出すことがまだ苦手なので、そこを鍛えて、プロジェクトを一人で回せるようになりたいです。」
好奇心を軸に、
・STUDIOで相談し
・開業届と名刺で一歩を踏み出し
・ポートフォリオと自己分析で自分をデザインし
・最終面接で「言う勇気」をもって扉をこじ開けた人。
その「いま」が、この先どんな物語につながっていくのか。
これからの挑戦と成長が楽しみになる締めくくりでした。
卒業生の「いま」は、在学中の“正解”ではなく、可能性の数だけある
今回の「卒業生のいまトーク。」で改めて感じたのは、
・スタート地点(カリキュラム)はみんな同じ
・でも「次の一歩の設計図」は、人の数だけ違う
ということです。
デザインやコーディングを学ぶことは「目的」ではなく 「選択肢を増やすための手段」。
その先で何を選び、どう動き、どこまで言葉にしていくか。
まなさんの話は 「スクールに通う」ことと「キャリアをつくる」ことのあいだにある悩みや葛藤、そことどう向き合ったかを、とてもリアルに伝えてくれました。
次回の「卒業生のいまトーク。」も、また別の「いま」と「How」をお届けします。
自分のキャリアの地図を描きたい方は、ぜひ一緒に耳を傾けてみてください。
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