
【目次】
リスキリングとは?
リスキリングとは、DXが進む近年において、変化する環境に対応・適応するために、必要な知識やスキルを学びなおすことを意味します。特に、企業が従業員に必要なデジタルスキルを習得してもらう場面においてよく使われます。
経済産業省は、リスキリングを、「新しい職業に就くため、あるいは今の職業で必要なスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」と定義しています。
リカレント教育との違い
リスキリングと似ている言葉に「リカレント教育」があります。
リカレント教育とは、従業員が一時的に現在の職場を離れ、大学やスクールで学び直しを行うことを意味します。一方で、リスキリングの場合は、従業員が新たな知識やスキルを学び身につけるという意味では同じですが、多くの場合は実務を続けながらスキル習得をおこないます。
リスキリングを行うメリット
リスキリングを行うメリットを3つ紹介します。
市場価値の向上
リスキリングを通して、転職市場において需要の高いスキルを身につけることができれば、自分自身の市場価値の向上につながります。スキルを持っていることで転職をスムーズに有利に進めることもできるでしょう。DX推進を進める企業が多い中で専門的なスキルを持った人材のニーズは高まっています。また、新たに身につけたスキルと、今の仕事で既に身につけている知見や、経験、スキルを掛け合わせることで年収アップにもつながりやすくなります。
キャリアの選択肢の向上
リスキリングを通して新たなスキルを身につければ、キャリアの選択肢の向上につながります。異業種からの転職も可能です。例えば、Webデザインスキルを身につければ、別の職種からWebデザイナーへの転職といったキャリア変更もできます。転職だけではなく、現在の会社でスキルを活かし部署移動ができたり、副業や業務委託ができたりする可能性もあります。
失業リスクの低減
デジタル技術の発展により、求められるスキルも日々変化しています。世界経済フォーラムが発表した「The Future of Jobs Report 2020」では、「今後5年間で8500万件の雇用が消失し、9700万件の新たな雇用が創出される」と発表されています。リスキリングを通して新たなスキルを身につければ、自身の市場価値が高まるとともにキャリアの選択肢も増え、失業するリスクの軽減にもつながります。
リスキリングで人気の高いスキル4選
リスキリングを通して身につけるスキルとして人気なスキル4選をご紹介します。いずれも未経験から身につけることのできるスキルです。
リスキリングで人気の高いスキル Webデザイン
Webサイトの制作や、バナー制作、アプリケーションのUI(ビジュアル)の制作といったWebデザインスキルは人気の高いスキルの一つです。Webデザインを学ぶことで、資料のデザインや、資料内で用いる図解の制作などデザインスキルを活かして幅広い業務に応用が効きます。
また、Webデザイナーは未経験からでも目指すことのできる職種です。異業種からWebデザインスキルを身につけ、Web業界を目指すことができます。
Webデザイナーになるためには、デザイン制作に必要なソフトであるPhotoshopやIllustratorといったソフトのスキルは必須で求められます。加えて、デザインを制作するにあたり、レイアウトや配色、フォントといった基礎知識も必要です。
リスキリングで人気の高いスキル プログラミング
プログラミングとは、Webサイトやアプリの制作をするためにコードを書くスキルです。エンジニアという職業を聞いたことがあるかと思いますが、プログラミングスキルを身につけることで、システム会社やWeb制作会社のエンジニアを目指すことができます。
プログミング言語は、HTML、CSS、JavaScript、PHP、Python、PHP、Ruby、Swift、Kotlin、Javaなどといったように数多く存在します。何を制作・開発するのかによって、必要なプログラミング言語が異なるため、基礎的なプログラミング言語以外は、目的に応じて学習を行う必要があります。
リスキリングで人気の高いスキル デジタルマーケティング
デジタルマーケティングとは、デジタル(インターネット)上のマーケティングスキルのことです。現代はネット社会であり、商品や製品を宣伝するためには、デジタルマーケティングが欠かせません。デジタルマーケティングと一言でいっても、デジタル上のマーケティングの幅は広く、SEO、Web広告、データ分析、SNS運用、MEO、コンテンツの制作といったように広くマーケティング知識やスキルが求められます。
リスキリングで人気の高いスキル 動画編集
動画編集スキルは、年々拡大を続ける動画市場において、ニーズや需要の高いスキルです。動画は広告に使われるだけではなく、イベント用の動画、商品やサービスの宣伝、紹介、YouTubeや各種SNSなど多くのシーンやプラットフォームで必要とされています。
動画編集は、主にPremiere ProやAfter Effectsといった動画編集ソフトを用いておこなわれます。ソフトの使い方を覚え、トリミング・カット編集・BGM・テロップ・効果音の挿入などの学習が必要です。
個人で利用できる給付金制度
個人でリスキリングを通じてスキル取得をする場合に、利用のできる給付金制度を紹介します。
教育訓練給付制度
教育訓練給付制度とは、厚生労働大臣が指定する講座を受講した際に費用の一部支給がされる制度のことです。キャリアアップやスキルアップを目的とする方が使用できる制度になっています。
講座の幅は広く、語学・専門資格・デジタルスキルなど豊富な種類の講座があります。受講の仕方もオンラインで受けることができたり、夜間や土日に受講できる講座があったり、働きながら受講することも可能です。
また、給付率については、どの種類の教育訓練を利用するのかによって異なります。
一般教育訓練:受講費用の20%(上限10万円)
特定一般教育訓練:受講費用の40%(上限20万円)
専門実践教育訓練:受講費用の最大70%(年間上限56万円・最長4年)
どのような方が教育訓練給付制度を利用できるかですが、正社員だけではなく、パートやアルバイト、派遣労働者の方も対象になります。ただし、雇用保険に加入していることが条件です。
また、受講開始の時点で雇用保険に加入しているか、離職してから1年以内(妊娠、出産、育児、疾病などで適用対象期間を延長した場合は最大20年以内)であることが必要とされます。なお、その際に、教育訓練給付を受けたことがなく、雇用保険の加入期間が1年以上(専門実践教育訓練は2年以上)ある方が支給対象となります。※過去に教育訓練給付を受けたことがあっても、前回の受講開始日以降、雇用保険の加入期間が3年以上ある場合も給付が受けられるようです。
ご自身が教育訓練給付制度の対象にあたるのかどうかは、以下のサイトを確認するか、もしくはハローワークまで問い合わせをすると良いでしょう。
参照:厚生労働省:教育訓練給付制度
リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業
リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業とは、経済産業省の行う事業です。経済産業省が指定した事業者からリスキリング講座を受講することができます。キャリア相談・リスキリング講座の受講・転職支援までを一気通貫で受けることができ、最大で受講料の70%(上限56万円)の給付を受けることができる制度です。
この制度の対象者は、リスキリング講座受講後に、転職を目指している方です。そのためサービス登録時、キャリア相談の初回面談の際には、企業と雇用契約を結んでいる必要があります。正社員以外にも、契約・派遣社員、パートやアルバイトの方も対象となります。
実際に補助金を受給するためには、キャリア相談を受け、リスキリング講座を最後まで受講することなどの条件があります。条件を満たせば、受講費用の50%相当額(上限40万円)が補助されます。その後、利用した事業者の紹介で転職をし、1年間就業すると追加補助として、受講費用の20%(上限16万)が補助されます。
参照:経済産業省:リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業
グラフィックデザインを学ぶのがおすすめな理由
リスキリングでグラフィックデザインを学ぶのがおすすめな理由をいくつか紹介します。
グラフィックデザインを学ぶのがおすすめな理由 働きながらでも学びやすい
グラフィックデザインのようなクリエイティブスキルは、働きながら並行して学習を行うことができます。デザインソフトの基礎的な操作方法は、早ければ数週間~数ヶ月で身につけることも可能です。身につけた知識やスキルをアウトプットすることもしやすく、その分、スキルの定着も早くなりやすい分野であるため、リスキリングに取り組むモチベーションも維持がしやすいです。
グラフィックデザインを学ぶのがおすすめな理由 未経験からでもスキルを身につけられる
グラフィックデザインは、デザインの専門学校や美術大学出身でなくても、未経験からスキルを身につけることができる分野です。また、社会人として働きながら異業種からでもグラフィックデザインスキルの学習を行うことができます。
グラフィックデザインを学ぶのがおすすめな理由 現職・副業でスキルを活かしやすい
グラフィックデザインのようなクリエイティブスキルは、スキル取得後、現職・副業でスキルを活かしやすいスキルです。実際に転職するまでいかずとも、現職で、資料のデザインをより洗練したものにしたり、分かりやすい図解を作成することができるようになったり、デザイン思考でものを考えられるようになったり、活かすことのできる場面は多岐にわたるでしょう。また、現職で活かす以外にも、クラウドソーシングなどで副業としてスキルを活かすこともできます。
グラフィックデザインのリスキリングならデジタルハリウッド専門スクール
リスキリングとして、グラフィックデザインの学習を考えている方は、デジタルハリウッド専門スクールがおすすめです。デジタルハリウッド専門スクールは、社会人向けの専門スクールです。主に働きながら受講をする方が多く、未経験からグラフィックデザインのスキルを身につけるという方が8割です。
グラフィックデザイン講座は、リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業の対象講座です。
未経験からグラフィックデザインのスキルを身につけようと考えている方は、ぜひ一度デジタルハリウッド専門スクールの個別説明会にご参加ください。ご自身がリスキリングを通じたキャリアアップ支援事業の対象になるかどうかや、実際にスキルを身につけた後、どのようなキャリアを持つ卒業生がいるのかなど個別カウンセリングの中で質問することも可能です。
関連リンク:経済産業省 リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業 対象講座
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まとめ
今回は、リスキリングを通して学ぶのにグラフィックデザインがおすすめである理由やメリットを紹介しました。個人でリスキリングをしようと思った際に利用できる制度をうまく活用し、リスキリングに取り組んでみてください。
リスキリングに取り組む際に重要なのは、どのような学習プログラムが受けられるかといった学習の質です。多くのスクールや講座の中から、選ぶことができますが、モチベーションが高くても質が悪ければ効率の良い学習にはつながらないため注意が必要です。
自分のライフスタイルや希望の学びのスタイルにあわせたスクール・講座を選ぶために、まずは無料で開催している説明会に参加したり、実際のスクールに足を運んで見学してみたりすることがおすすめです。