NFTアートの作り方は?NFT売買のやり方・始め方を徹底解説!

高額な価格で取引されて、世界で注目を集めたNFTアート。デジタルデータがNFTの技術によって価値を持つようになりました。そこでNFTアートに興味を持っているけれども、作り方がわからないとお悩みの人もいるでしょう。本記事ではNFTアートの作り方や売り方、購入方法まで解説しています。またNFTが学べる講座についても紹介しているので、気になる人は本記事をチェックしてみてください。

そもそもNFTアートとは?

NFTアートとは「Non-Fungible Token(ノンファンジブルトークン)」に紐づけられたデジタルアートのことです。NFTとは非代替性トークンのことで、デジタルデータが唯一無二であることを証明できる技術のことです。NFTの技術が出てくるまではデジタルデータは簡単にコピー可能だったため、デジタルデータに価値を持ちませんでした。コピーが可能ということは、所有しているデジタルアートが本物かどうか、だれも証明することができませんでした。


しかしNFTによって証明できるようになり、注目を集めています。デジタルアートは絵や写真だけではなくて、音楽や動画などのデジタルコンテンツにできるものを指します。

NFTアートは高額で売れる?


NFTアートは世界に衝撃を与えるくらいに、高額で売られることもあります。デジタルアートでもっとも有名なものは、Beeple氏が発表した作品です。13年の年月をかけて5,000枚のデジタルアートをコラージュしたもので、約75億円で落札され、世界に衝撃を与えました。


ほかにもBored Ape Yacht Club(BAYC)という猿をモチーフにした10,000個の作品もたいへん人気です。ジャスティンビーバーや、エミネムなど世界の有名人が持っていることもあり、安いものでも1,000万円以上の値段で取引されています。国内でも有名な音楽家の坂本龍一氏が出したNFTは、7,000万円を超える取引額となっています。

NFTアートの特徴と魅力は?

特徴①データの改ざんができない

NFTアートの特徴はデータの改ざんができないことです。デジタルコンテンツをNFT化すると固有のID(シリアルNo.のようなもの)であるトークンIDが発行されます。IDには作成者や所有者、取引履歴などがブロックチェーン上に刻まれるため、唯一性(本物)の証明が可能です。IDは仮想通貨のシステムでも利用されているブロックチェーン上に刻まれるため、強固で堅牢なセキュリティに守られています。


ブロックチェーンは分散管理台帳とも呼ばれており、同じデータを複数の場所に分散して管理する仕組みです。そのため、改ざんするには分散されたデータを一気に改ざんする必要があるので、事実上不可能といわれています。


特徴②多種多様なアートが作成できる

NFTアートは画像や写真だけではなく、音楽や動画、ゲームのアイテムなど多種多様なアートが作成できます。つまりデジタルコンテンツにできるものは、NFTとして販売できると考えられています。たとえばSNSの「Twitter」創業者のジャック・ドーシー氏の初投稿のツイートもNFT化されて、3億円を超える価格で販売されました。これは著名人に限った話ではありません。海外では小学校3年生の子どもが出したピクセルアートも、高値で取引されれています。一般的な絵のうまさがなくても、そこに世界観があれば売れることもあるようです。


多種多様なアートが作成できることは、だれでもチャレンジできる機会が広がっています。NFTによって多くの人にチャンスが生まれたといえるでしょう。

NFTアートの作り方は?

イラストの作成


NFTアートを出品する際のイラストの作成についてです。イラストの作成はパソコンやタブレットを利用したり、アプリにある描画ツールを使って作成可能です。


ドット絵を作りたい場合は「8bit painter」というアプリがあります。だれでも簡単にドット絵 (ピクセルアート) を描くことができて、初心者にもおすすめです。有名なNFTアート作品「CryptoPunks(クリプトパンクス)」のようなドット絵は、スマホアプリでも作れます。


イラストを作りたい場合はAdobe社の「Illustrator」が有名です。

写真作品の作成

写真作品もパソコンやタブレット、アプリなどの写真加工ツールやイラストツールで作れます。有名で使いやすいのは「Canva」というツールです。あらかじめテンプレートが用意されているのでだれでも始めやすく、操作性もよいツールです。


Adobe社の「Adobe LightRoom」はプロの写真家も使うツールで、自由度の高い編集が可能となります。


イラスト作成や写真作成のツールの使い方はYouTubeなどのチュートリアル動画で学ぶこともできますが、スクールで体系的にデザインを学ぶこともおすすめです。

NFTアートを販売するには?

ステップ①ETH(イーサリアム)と仮想通貨ウォレット(MetaMask)を準備する


NFTアートはおもにイーサリアムチェーン上で売買されていることが多いため、まずは国内の仮想通貨取引所(Coincheckなど)で口座を開設しましょう。年齢条件をクリアしていれば手続きは5分程度で済みます。口座を開設したあとはETHを購入しましょう。ETHはビットコイン(BTC)につぐ主要な通貨であるため、どこの取引所でも基本的には扱いがあります。


つぎに仮想通貨を保管するためのWeb上の財布が必要となりますが、MetaMaskがおすすめです。OpenSeaの公式サイトでもMetaMaskが人気と表示されています。購入したETHは、MetaMaskのウォレットアドレス宛に、数量を決めて送りましょう。


ステップ②マーケットプレイスのアカウント作成


つぎにマーケットプレイスのアカウント作成に移ります。ここでは世界でもっとも有名なマーケットプレイス「OpenSea(オープンシー)」でのアカウント作成について、解説します。


まずは公式サイトからOpenSeaにアクセスしましょう。OpenSeaは利用者や取引額も多いため、偽の詐欺サイトには注意してください。アクセス後はトップページにある財布の形をしたアイコンから、MetaMaskを接続しましょう。つぎにプロフィールの設定ですが、ユーザー名とメールアドレスの入力です。入力したアドレスにメールが届くので、承認するとアカウント作成は完了です。


ステップ➂アート作品をアップロードする


アカウントの作成が終われば、アート作品をアップロードしましょう。MetaMaskに接続した状態で、トップページのアカウントアイコンから、「My Collections(マイコレクション)」を選択しましょう。マイコレクションとはカテゴリー作成のようなもので、マイコレクションのなかに作品を入れていくイメージです。ロゴ画像とコレクション名のみでも作成可能です。


つぎにアカウントアイコンにある「Create(作成)」を選択し、アート作品の作成に移ります。最低でもNFTアートのアップロードと作品名を入力し、さきほど作成したコレクションを選んでください。さいごに価格を設定して販売となりますが、固定価格で販売するか、オークション形式で販売するかを選びましょう。出品する際にもガス代と呼ばれる手数料(ETH)が必要となるので理解しておきましょう。

NFTアートの購入方法について

ステップ①仮想通貨取引所で口座を開設する


ここではNFTアートの販売方法と同様に、OpenSeaでNFTアートを購入する際の手順を紹介します。NFTアートを購入するには仮想通貨が必要です。そこで国内の仮想通貨取引所で口座を開設しましょう。主要なマーケットプレイスで利用されているETHはどの取引所でも購入可能ですが、利用しやすくて人気のCoincheckがおすすめです。口座開設の手続きはメールアドレスと銀行口座、本人確認書類があれば、5分程度で済みます。


ステップ②仮想通貨ウォレット(MetaMask)を準備する


口座開設後は仮想通貨を保管するためのウォレットが必要です。MetaMaskはさまざまサービスと連携しており、OpenSeaでも使用できます。MetaMaskはGoogle Chromeの拡張機能として、「chromeウェブストア」から簡単に追加可能です。MetaMask自体は案内に沿って進めれば簡単に作成可能です。MetaMaskを作る際に出てくるパスワードや、リカバリーフレーズはだれにも漏らさずに管理してください。


ステップ➂MetaMaskにETHを送金する


つぎに仮想通貨取引所で購入したETHを、MetaMaskに送金しましょう。NFTアート自体もですが、ガス代(取引手数料)にもETHが必要なので手数料を考慮した分を送金しましょう。ただしガス代も変動するので、作品より高騰する場合もあります。MetaMaskに送金する際はウォレットアドレスの入力が必要ですが、ウォレットアドレスを間違えるとETHを失ってしまいます。ウォレットアドレスの手入力はさけて、コピー&ペーストで対応してください。


ステップ④NFTアートを購入する


MetaMaskが準備できたあとは、数ある作品のなかから欲しいNFTアートを選びましょう。「Add to cart(カートに入れる)」もしくは「Buy now(今すぐ購入)」といったボタンがあるので、そちらから購入を進めましょう。ほかにも「Make offer」といった購入価格をオファーすることもできます。購入が正しくできれば、プロフィールページに購入した作品が並ぶので確認してみてください。

NFTアートの取引ができるマーケットプレイス

マーケットプレイス①OpenSea(オープンシー)
NFTアートの取引ができるもっとも有名なマーケットプレイスはOpenSeaです。OpenSeaでは取引も活発で、取引額も多いマーケットプレイスです。世界から作品が出品されているため取引数量やジャンルも幅広く、好みの作品を見つけることができるでしょう。ガス代が高くなることもありますが、世界を相手に出品するので、人気になれば大きく稼ぐことも可能です。公式サイトは日本語対応もしているので、出品作業もむずかしくありません。


マーケットプレイス②Coincheck NFT(β版)


国内大手の仮想通貨取引所Coincheckが運営する、NFTマーケットプレイスです。Coincheckで仮想通貨口座を開設している人であれば、連携も取りやすく便利といえます。OpenSeaと違って手数料が無料なところもおすすめです。扱っているNFT作品はNFTゲームのアイテムや、トレーディングカードなどがあります。取引の際の通貨はETHを中心とした仮想通貨です。


マーケットプレイス➂Adam byGMO


Adam byGMOはGMOグループの会社が運営しているマーケットプレイスです。注目すべきは決済通貨がETH以外に日本円でも使用可能な点です。仮想通貨はボラティリティ(価格変動率)が高くて、買うのに抵抗がある人もいるでしょう。そういった人でもAdam byGMOであれば、NFTアートの購入が可能です。ちなみに前述した有名な音楽家である坂本龍一氏の作品は、Adam byGMOで取引されています。


マーケットプレイス④LINE NFT


コミュニケーションツールである「LINE」のグループ会社が運営しているマーケットプレイスが、LINE NFTです。LINE NFTはLINEのアカウントだけで開設できるため、国民がLINEになじみがあることを考えると、NFTを購入するハードルが低いといえます。取引するにはLINEの独自通貨であるLINK(リンク)か、LINE Payから日本円決済も可能です。LINKはLINE BITMAX取引所で購入できます。

NFTアートの今後の需要は?


NFTアートはこれからも需要が拡大すると予測されます。NFTは前述したBeeple氏の作品に高額な値段がついたことから、一気に市場が拡大しました。2017年の市場規模は約3,000万ドル(約33億円)だったのが、2021年には約7億1,000万ドル(約710億円)と約20倍以上になりました。


大手のネットワーク関連会社の楽天がNFTマーケットプレイスを始めたりと、NFTを後押しする動きが見られます。NFTアートは単なる画像ではなく、SNSのアイコンや、メタバース内でのアバター、何かの資格や証明書(不動産の証明書など)としても活用されています。


NFTは唯一無二の証明や、改ざんができない特徴を持っているので、今後もさまざまな使い道があるでしょう。

NFTアートについて学ぶならデジタルハリウッド専門スクール


NFT市場の拡大にともなって、NFTアートへの認知度や注目度が高まっています。しかしまだまだ始まったばかりの技術であるため、興味があってもNFTについて詳しく学べないのが現状です。そこでデジタルハリウッド専門スクールでは、「NFTを活用した作品の価値を考え、作品をOpenSeaに出品できるようになる」ことを目的とした講座を開催しました。

講師は日本のクリプトアーティストコミュニティ「NFT & CRYPTO ART JAPAN」や、クリプトアーティストプラットフォーム「ArtiStake」を運営している、浅田真理 (あさだまり)氏です。講座によってNFTの概要や、OpenSeaでの出品方法が学べるので、NFTをよく知らない人でも安心です。

今後はAIやVRなど、デジタルでつながった未来が予測されています。NFTはそのなかでも重要な要素を担う可能性があるので、早くからNFTの世界にふれておくことをおすすめします。

まとめ


本記事では注目を集めているNFTアートの作り方や取引方法について解説してきました。NFTアートの登場によってだれもがクリエイターになることが可能で、チャンスが広がっています。有名ではなかった人が、自分の好きなアートやゲームのアイテムをNFT作品として生み出し、生計を立てている人もいます。少しでもNFTに興味を持っている人や学びたい人は、デジタルハリウッド専門スクールを検討してみてください。