13年の人事経験 × Webで見つけた、私らしいフリーランス ─自分らしく働き続ける5つのヒント─

こんにちは、デジタルハリウッドSTUDIO編集部 です。

このメディアでは、デジハリで学んだ卒業生・在校生のリアルなストーリーや、これからクリエイティブ業界に挑戦したい方に役立つ情報をお届けしています。

なかでも今回お伝えしたいのが、「フリーランス・ブースト・セッション(FBS)」 という、スクール修了後にフリーランス・副業として活躍したい方を対象にしたデジタルハリウッドの選抜制キャリア支援プログラムです。

今回ご紹介するのは、FBS1期生・柴田桃子さんのインタビュー。13年の人事経験を経てデジハリでWebデザインを学び、ライフイベントを機にキャリアを見つめ直し、未経験からフリーランスへ転身された背景や、学びを仕事に活かすヒントを伺いました。

1.卒業生プロフィール

柴田 桃子(しばた ももこ)さん

Webデザイナー専攻 主婦ママクラス 修了

ディレクター/採用組織開発支援。新卒で営業職を経験後、事業会社で人事採用に約13年携わる。結婚・出産を経てキャリアを問い直し、デジタルハリウッドのWebデザイナー講座を受講。卒業前後にフリーランス転向を決意し、デジタルハリウッド自立プロジェクト「フリーランス・ブースト・セッション(FBS)」の第1期生。現在は人事領域の知見とWebクリエイティブの視点を掛け合わせ、採用支援・組織づくり・人材育成と、Webディレクション/情報設計/ライティングの両軸で活動中。

2.デジタルハリウッドで学ぼうと思ったきっかけ

なぜデザインを学ぼうと思ったのですか?

私は新卒で営業職を数年経験したあと、事業会社で人事採用の仕事に約13年携わってきました。ずっと採用領域がキャリアの軸でしたが、結婚・出産といったライフイベントが重なるなかで、「このままでいいのかな」と漠然と考えるようになって。

ただ、その時点ではじゃあ何がしたいのかと聞かれても、正直まだ分かっていなかったんです。そこで過去を丁寧に振り返ってみたら、人事時代にデザイナーの採用に関わる機会があって、クリエイティブ職の方々の考え方や仕事の進め方にずっとリスペクトを持っていたことを思い出しました。

採用って、もともと「伝える仕事」なんですよね。自社の魅力を対人で戦略的に伝えていく。その過程でデザインチームと連携したとき、デザインの力を借りることで、企業の魅力をより多くの人に、魅力的に届けられた実感がありました。 「デザインができるようになったら、伝える幅がもっと広がるんじゃないか」そう思って、自分の興味を見つめ直してデジタルハリウッドに入学しました。

未経験で飛び込んでみて、不安や戸惑いはありましたか?

正直に言うと、途中でけっこう「しんどい」と感じてしまった時期がありました。

周りには、デザインが好きで、自然と手を動かし続けられる方がたくさんいて。その熱量や実績と自分を比べてしまい、「自分は本当にデザインがやりたいのか?」と迷うこともありました。でも、そこで一度立ち止まれたことは、結果的によかったと思っています。

振り返ってみると、私は「どうなりたいか」という目的を十分に整理しないまま、先に「デザイナーになる」という手段から決めてしまっていたんです。そこで気づいたのは、自分にとって大切なのは、心理的安全性を保ちながら、やりがいを持って働ける状態をつくることでした。

もし従来のデザイナー像がそこに合わなければ、デザインとの関わり方や、働き方を自分なりに捉え直してもいいのだと気づきました。デジハリ卒業時に正社員ではなくフリーランスという道を選んだのも、今思えば、その方が自分の理想に近づきやすいと直感的に感じていたからだと思います。点と点が、ようやく一本の線でつながったような感覚でした。

3.柴田さんが見つけた「自分らしく働き続ける」5つのヒント

ここからは、柴田さんのお話のなかで特に印象的だった、未経験からフリーランスへ向かう方にぜひ持ち帰っていただきたいヒントを5つにまとめてご紹介します。

ヒント①「やりたいこと」より先に、「どうありたいか」を言葉にする

最初に決めるべきは職種や肩書きではなく、自分の理想の状態。 柴田さんが「デザイナーになる」という手段から考えてつまずいたように、目的を飛ばすと、せっかくの学びがズレてしまいます。

数行でもいいので、「どうありたいか」を紙に書き出してみてください。

ありたい姿を先に考えておくことで、手段はあとから選び直してもいいと思えるようになります。

迷ったときや、周りと比べて不安になったときに、自分の軸に立ち返るための道しるべになるはずです。

ヒント② 理想を叶えるための軸を見つける

「どうありたいか」を言葉にしたら、次に大切なのは、その状態を支える軸を具体的にしていくことです。柴田さんの場合は、「心理的安全性」を保つために、次の3つを意識しているそうです。

  1. 収入の安定
  2. 誰と働くか(人間関係)
  3. 貢献している実感

「3つすべてを、未経験から始めたWebの仕事だけで叶えるのは難しかったんです。だから収入の安定は、これまで13年積み重ねた人事・採用の経験を活かして確保する。その土台があるからこそ、誰と働くか、どこに貢献できるかで仕事を選べるようになりました」(柴田さん)

収入の不安があると「やります、やります」と何でも引き受けてしまい、下請け感の強い働き方になりやすい。だからこそ、自分の理想を支える軸を明確にしておくことで、案件を選ぶときにも、何を優先し、何を手放していいのかが見えやすくなります。

ヒント③ 振り返りは、事実と感情を分ける

「どうありたいかの軸」は、年齢やライフステージによって少しずつ変わっていくもの。だからこそ柴田さんは、定期的に振り返り、自分の軸をメンテナンスすることを大切にしているそうです。

「振り返って、『しんどかった』『よかった』という感情が落としどころになりがちなんです。特に、うまくいかないときほど感情で考えてしまう。だから私は、まず事実を客観的に書き出すようにしています」(柴田さん)

意識しているのは、 「事実 → 自分の行動 → 結果どうだったか → 次どうするか。」 という流れ。

感情だけで終わらせず、事実から次の行動につなげる。さらに、信頼できる人に話して視点をもらうことで、自分では気づけなかった思考の癖や、本当に大切にしたいことが見えてくるそうです。

ヒント④ 自分が貢献できる場所を選ぶ

未経験からの転身では、「これまでの経験は一度リセット」と考えがちです。でも柴田さんは、過去の経験とWebやデザインを掛け合わせることで、自分が貢献できそうな場所を選ぶことが大切だと話します。

「Webデザイナーとして経験豊富な人たちと同じ土俵で勝負しようとすると、どうしても苦しくなってしまう。だから私は、人事・採用経験×Webで、競合が少なく、かつ自分の経験を必要としてもらえる場所を探しました」(柴田さん)

「頑張った結果、貢献できた」よりも、最初から貢献できる可能性が高い場所を選ぶ。

そうすることで、未経験でも気負いすぎず、プラスαの提案やアドバイスがしやすくなります。

結果として、クライアントからの信頼を得られ、それが次の案件にも広がっていきました。

「これは人事経験に限った話ではなくて、事務でも、営業でも、子育てでも、Webと掛け合わせることで必要とされる場所はきっとあります。」(柴田さん)

案件単位で探すだけでなく、これまで関わってきた業務や、得意な相手、理解のある業界など、いろいろな切り口で“自分が貢献できそうな場所”という視点で探してみるのもおすすめです。

ヒント⑤ 小さな入口から、次の可能性を広げる

貢献できそうな場所だったとしても、最初から大きな案件や上流工程に関われるわけではありません。 柴田さんが意識しているのは、次につながりそうな、発注しやすい小さな案件から関わることだそうです。

「例えば、採用資料の制作募集を見つけたとき、その企業の採用サイトや広報にも、まだ改善できる余地がありそうだと感じました。でも、最初から大きな提案は通りにくい。だからまずは資料制作の仕事から入り、その先の採用サイトやコンサル案件につなげるつもりで提案や制作を進めました」(柴田さん)

クライアント側にとっても、成果物が見える小さな入口は発注しやすいものです。 また柴田さんにとっても、窓口担当者や決裁者、社内の方針など、関わってみないと分からない部分を知る機会になるとのこと。つまり、小さな案件から入ることは、双方にとってのリスクヘッジにもなるのです。

その先につながりそうな案件の種を、たくさん蒔いておく。そして、自分にとっても安心して関われそうな案件であれば、少しずつ深く入っていく。その見極めのためにも、小さな案件ほど丁寧に向き合うことを心がけているそうです。

4.フリーランス・ブースト・セッション(FBS)に参加して、どんなことが変わりましたか?

柴田さん: いちばん大きかったのは、フリーランスとして必要な情報やつながりは、自分から取りにいくものだと実感できたことです。

会社員の頃は、意識しなくても仕事に必要な情報が入ってくる環境がありました。でもフリーランスになると、どんなコミュニティに身を置くかによって、入ってくる情報も、相談できる相手も大きく変わります。

FBSでは、近い立場で頑張る人や、悩みを相談できる尊敬できる仲間とのつながりができました。また、運営スタッフの方や仲間同士での情報交換からも、いつも学びが得られる環境でした。改めて、つながりや情報は、フリーランスにとっての生命線だと実感しました。

また、コミュニティの中で、自分のやりたいことや関わりたい仕事について発信することで「この仕事なら柴田さんに相談してみよう」と思い出してもらえる機会が増えました。

FBSを通して、つながりの中で自分を知ってもらうことの大切さも学びました。

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デジタルハリウッドSTUDIO編集部
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