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【イベント報告】『ポートフォリオの作り方』を開催いたしました

2019-09-15

今回は、東京の広告代理店での営業兼制作ディレクター、山口にUターン後印刷会社でのDTP部門でのオペレーター、マネージメント職など経て、現在では株式会社コアで採用をはじめとした人事総務全般を担当しており、国家資格キャリアコンサルタント、日本キャリア開発協会(CDA)会員である大野謙治さんから、ポートフォリオについての正しい知識、重要なポイント、見せ方などを採用担当者の視点からレクチャーしていただいた。


今回は
  • 1、ポートフォリオとは何か
  • 2、ポートフォリオの作り方
を中心に、ポートフォリオと採用選考との関わりを含めて解説いただいた。

1、ポートフォリオとは何か

「自分の能力を周囲に伝えるための自己作品集」

もともとは「紙ばさみ」のことです。画家や写真家が自分の作品を持ち歩くとき紙ばさみに入れたことから「個人の画集や作品集」を表すようになり、さらにモデルが「自分のセールスポイントや仕事の経歴を示すような写真や切り抜きなど纏(まと)めたもの」をいうようになった。


つまり、近年のポートフォリオとは、
「自分をアピールするための経歴資料」であり、自分の魅力を伝えるものである。 デジハリを卒業し、次のステップに進む際、面接や選考は避けられないステップである。履歴書、職務経歴書、などでは判断できない自分のスキルを第三者に評価してもらうために、 『自分ができること』を目に見えるポートフォリオとして提示する必要がある。

しかし、決して企業は自分の作った作品だけを見ているのではなく、「その表現にした理由」を重く見ている。ポートフォリオからその人の特性を読み取り、業務にマッチするのか、会社にマッチするのかを判断している。これは会社側だけでなく、、会社を受ける自身の為にもなる。入社が決定する前に、実際にその人の好きなこと、やりたいことと、会社、業務内容がマッチングするかどうかが双方のこれからの成長にとって重要なことである。


そこで、志望する業種によってポートフォリオの内容を考える必要がある。

一般的に分業化が進んだ都市圏では、業種によって求める人物像が異なる傾向がある。

一方、山口県内に焦点を置いてみると、都市圏ほど多くの企業がないこともあり、

  • ■web制作関係会社
    • 少人数制が多く、幅広い業務への対応力が求められる
  • ■制作会社 (デザイン会社、印刷会社)
    • 紙媒体主体の業種からのwebへの移行により、従来のデザイナーもweb知識がないと顧客の要望に対応できなくなってきている。
  • ■一般企業 web更新業務を必要とする業種
    • ECサイト運営、自社サイトを活用した受発注活動(B to B)
    • 自社サイトの更新(情報発信)

といった傾向がみられる。また、現時点でweb主体の業務を展開していない企業も、今後はweb知識が必要となる可能性が高く、就職情報を集める際に注意が必要だ。

自分の就きたい業種に合わせて能力を蓄え、それらの成果をポートフォリオとして相手に見てもらうことが大切である。


2、ポートフォリオの作り方

まず、ポートフォリオの大前提として、以下の三つが挙げられる。

  • ●ポートフォリオ自体があなたの作品として見られる
  • ●あなたを知らない第3者が見る
  • ●見る人は多忙。全部細かくチェックはしないと思え

これらの要点を踏まえ、ポートフォリオ制作に取り掛かることが大切である。


アピール要素は、自分がやりたいこと、得意なことは何か、応募する企業がどういう人材を求めているかをよく研究することが大切である。それらを踏まえて、ポートフォリオ制作に取り組みたい。

ポートフォリオを計画的に作成するためには、1.準備と構成 2. 制作 3. 仕上げ の三段階に分けて制作することが大事である。


  • 1、準備と制作
    • 「何度も作り直すことを前提としてスケジュールを立てる」
      いきなり100%を狙って作らない事、まずは20%の完成度カタチにすることが大事。
  • 2、制作
    • 全体の構成を考えて、インパクトの残るものにしたい。
      ポートフォリオは作品ありきなので、量より質、会心の作品を載せること!
  • 3、仕上げ
    • 最終的にどのメディアで見せるか。紙の場合、webサイトの場合、DVDなどのメディアの場合など、面接を想定して準備すること。

まとめ

ポートフォリオは作り直すことを前提で計画すること

狙った印象を持たれるための構成や見せ方を考える

頭サビでジャンルごとに変化をつけ、読み手を飽きさせない工夫を考える

基本テンプレートは統一して、読み手に分かりやすいレイアウトを考える

ポートフォリオ自体があなた自身の作品。手を抜かずに細部までこだわる

出来たら第三者に見せて評価をもらうこと


講師より

ポートフォリオはあなたの魅力を伝えるものです。

作品だけですべてが判断される訳ではありません。

一番大事なことは、今あるものでポートフォリオをまず完成させること。そして何度も作品を更新してポートフォリオを熟成させることです。

一番ダメなのは、納得するポートフォリオができるまで作り続け、いつまでたっても完成しない(完成だと認めない)ことです

みなさーん!今日から作り始めてください!

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