今回は、WEBデザイナー専攻を卒業し、現在は世界最大級の障害物レースの運営会社「株式会社SRJ」でデザイナーとして働いている榎本明穂さんにインタビューしました。
STUDIOつくばに入学した経緯や今のお仕事に就くまでのお話を聞いてみたいと思います!
デジハリでWebデザインを学ぼうと思った経緯を教えてください
正直にお話ししようと思うのですが、
私…Web制作に興味があったわけではないんです!(笑)
中学生の時から『海外留学に行く』というざっくりとした目標だけ持って生きていた私は、大学時代にそれを達成して以降、やりたいことがなくなってしまいました。
仕事なんて何を選んでも一緒だろうと適当に選んだ新卒の会社は合わず、すぐに退社。仕事はなんでもいいわけではないということを思い知ります(笑) その後はやりたいことがなかったため、しばらくは派遣をして食い繋いでいました。
しかし契約期間の満了と同時に、その当時付き合っていた彼に振られ(!)
仕事も彼も(家賃も支払えないので実質家も)失い、実家に戻ることになります。
振り返ればめちゃくちゃ面白いですが、当時の私には大打撃でした。
海外逃亡しようと密かに抱いていた希望も、コロナ渦によって断たれます。
唯一の希望も断たれてノックアウト。引きこもりになりました。
そんな中、当時動画クリエイターコースを受講していた、幼馴染の堀越くんの卒業制作に出演する機会がありました。楽しそうに制作する彼を見て、心から羨ましく思いました。
私もやりたいことや夢中になれることを見つけたいという気持ちが再燃します。
前述した通り、Web制作に興味があったわけではありません。
ただ、デザインにはずっと興味がありました。
ポスター、パッケージ、映画のフライヤー…学生の頃から気に入ったものは大切に仕舞い込んでいました。
しかし、それがデザインと呼ばれるものだと気づいていませんでしたし、ましてや仕事に結びつくものなんて発想が私にはなかったので、堀越くんのお話を聞いているうちに、こういうものを"つくる"という選択肢があるということに気付かされました。
『もう人生一度失敗したようなものだし、どうせ引きこもっているなら何でもやってみよう!やってみないとやりたいことはわからない!』
…これが私がデジハリで勉強しようと思った経緯です。
グラフィックデザインではなくWebデザイン専攻を選んだのは、Webの方が動きがあるのでデザインの幅が広いように思えたのと、仕事にすることを考えたときに今後需要があるのは何だろう…と考えた結果です。
また、いずれもう一度海外に行けたら…という気持ちがある自分にとって、持ち運べるスキルを得られることは何よりの強みだなと思ったことも、入学の大きな理由です。
受講中で印象的だったことは?
やはり人との出会いですね。普通に生きていたらお話しできなかっただろうなという年代や経歴の方々と、近い目標を掲げて一緒に勉強できたのは貴重な経験だったなと思います。
受講中は『みんな何かをしながら頑張っているんだから、私はみんなの倍頑張るんだ…』と自分に言い聞かせて受講していました。
現役のクリエイターであるトレーナさんとの距離の近さも印象的でした。雑談の中で得られた知識や情報がとても多かったように思います。受講生さんやトレーナーさんと卒業後も関わることができてとても嬉しいです。
Webデザイナー専攻の難易度はいかがでしたか?
コーディングに入った頃から嫌な予感がし始め、Java Scriptの章に入った瞬間、何をしているのか理解できずパニックになりました!
ですが、トレーナーさんが本当に基礎の基礎から教えてくださいましたし、聞くことをためらってしまうような小さな不明点は先輩受講生や卒業生に教えていただけたので、特に大きくつまづいた…というようなことはなく受講を進められました。
私の課題をその場にいた受講生5人くらいで見て、あれこれ言いながら解決した日もありました。
あの時は恥ずかしかったなあ(笑)
なので、デジハリの学習は家でもできる内容ですが、私はめっぽう通学推奨派です。
卒業制作について教えてください
卒業制作では、知人のお花屋さんのWebサイトを制作しました。
画像クリックでウェブサイトへ(https://thriftflowers.jp/)
このお花屋さんは、少し変わった形態で活動されていて、店舗を持たず、出張花屋として千葉県内のいろいろな場所で生花の販売をしています。そのほかにもアレンジメントやスワッグをオーダーで制作・販売したり、ワークショップを開催したりしていて、活動は多岐にわたります。
ですので、あまりないケースかもしれませんが、私が一番苦労したのはサイトマップの作成でした。
どういうお店で何をやっているのか、しっかりと理解してもらえるようにしたかったんです。
お店の利用で戸惑うことがないよう、攻略サイトを作るような気持ちで取り組みました。
でもそれ以降の作業に関しては、世界観は掴めていましたし、私の大好きな人の大好きなお店だったので、いかに魅力を伝えるかということを考えて、スムーズに進行できたかなと思っています。
デザインに関しては、メインビジュアルに入れる文字が既存のフォントでは納得いかず、自筆で書いたり、アイコニックな要素になるよう猫のイラストを描いたりと、慣れていなくて地味に辛い作業はありました。
しかし、こだわった甲斐があり、依頼主やお客様からも好評で、お花の販売を手伝いに行くといつも褒めていただけるので嬉しいです。
ちなみに、文字もイラストもケータイで描きました。弘法筆を選ばず…なんて調子に乗るとトレーナーさんに怒られそうですが(笑)、あるものでなんとかなるものですね。チャレンジって大事ですね。
コーディングはやはり動きをつける作業で最後まで苦しめられましたが、色々試しているうちに仕組みが理解できるようになったので、あのタイミングで苦戦しておいて良かったと、今では思います。
卒業後、どのようなきっかけで現在の仕事に出会ったのですか?
もともと、運動がそんなに得意ではなかったのですが、友達から「身内価格で参加できるから」と誘われたスパルタンレースに参加しました。
後日、全身がバキバキの筋肉痛になりましたが、それがきっかけでレースの運営会社の方にお声がけいただき、デザインのお仕事に携わることになりました。
おとぎ話かドラマのような話ですが、何がきっかけで仕事に繋がるかわからないものですね。
デザイナーとして、どんなお仕事をされているのですか?
今はスパルタンレースというイベントを運営している会社で、デザイナーとして働いています。WEBはWordPressをすこし見るくらいで、仕事のほとんどはグラフィックデザインに全振りです。
正直illustratorもphotoshopもワイヤーフレームを作るために使ったことがあるくらいで、仕事を始める前は自信は1ミリもありませんでした。面談では「これくらいなら出来ます!」なんて言ってしまったので、自分で自分にプレッシャーをかけてしまいましたね。
しかも、スパルタンの広告物などのビジュアルはカッコいいに全振り!!!
私の『可愛い・上品・親しみやすい』というコンセプトとは打って変わって、とにかくカッコいいデザインを求められ、てんやわんやです。さらに、さまざまな形態の制作物の量が結構あります。もうパニックです!!!
でも不思議なことに、人間「やるしかない」状況だと、出来ちゃうものなんですね。スパルタンで業務をするようになって、illustratorやphotoshopのスキルが格段に伸びました。しかもやればやるほど楽しくなってくる。
今もブランドイメージを崩さないようにデザインをすることに苦戦する日々ですが、目の前のことを必死に、楽しくやっています。
やってみて気づきましたが、結局は デザインのお仕事が好き なんでしょうね。
今後の展望について教えてください
この質問が私にとって1番難しいです。
元々かなり考えてしまう性格なのですが、引きこもり期を経て、先のことは考えない主義になりました(笑)
目の前にあることをひとつずつ全力でやっていれば、自ずと扉はひらけてくると信じています。ただ、計画ができない分、本当に一生懸命にならないといけないとは思っています。
現在はスパルタンの業務をメインにフリーランスとして活動していて、その他、私の卒制を見て制作を依頼していただいたWebサイトを制作したり、友人のウエディング関連のデザインや、LINEのリッチメニューを作るなどのお仕事をしています。
今後の展望としては、今はすこしWebから離れてしまっているので、Webサイトのデザインのお仕事をもっと増やしたいなと考えています。動きのあるデザインや視線誘導、サイトの導線を考えるのは楽しいですし、やりがいを感じるので。
そういうこともできるように、やはり今はまず、目の前のことを頑張ります。
受講を検討されている方にひとことお願いします
最後まで読んでくださった方に伝えたいことなのですが、私が勉強をしようと思えたきっかけも、今回のお仕事をいただけたきっかけも、幼馴染や知人でした。
本当に困っている時、手を差し伸べてくれる人はきっといて、それに気づけるかどうかが大切なんだと思います。それは人かもしれないし、物かもしれないし、言葉かもしれないです。
少しでもチャンスだと思ったら、グッとその手を掴んでみて ください。人生が好転するかもしれません。
ここまで、長い文章を読んでくださりありがとうございました。
これから勉強する人や、私のようにやりたいことがわからない人、仕事もしくは人生に思い悩んでいる人に、少しでも寄り添える内容であったら嬉しいです。
STUDIOつくばでは、随時説明会を受け付けております。
同時、無料体験も可能です。
(無料体験:Adobe社「photoshop」を使用して1枚のフライヤーをつくる体験になります)