HTMLとWordPressの大きな違いとは何でしょうか?両者の違いを洗い出してみます。
まず、それぞれの特徴を簡単にまとめてみますと、以下のようになります。
HTML -自由度が高い!改ざんなどのセキュリティ面での不安な点が少ない。ただし、修正や更新の作業の負担が大きい。
WordPress -情報量や更新の多いサイトの管理に便利!その反面、WordPress特有の仕様に合わせるための作業、多機能であるために発生する作業あり。セキュリティ面には注意を払う必要あり。
両者を比較しましたところ、「作業効率」、「セキュリティ」の2点がキーワードとなります。
2つのキーワードを使って、それぞれの特徴を詳しく分析していきます:
HTML
【作業効率】
<メリット>
・自由度が高い(なにかしらの仕様に合わせる必要がないため、自由に作成できる)
→各ページのヘッダーが異なるなどの趣向を凝らしたサイトやサムネイルの下に付記が多いような複雑な構成のサイトの場合、Htmlの方が作業しやすいことがある。
・サーバの負荷が少ないために、表示に関する問題が少ない
→ページの表示速度も速く、アクセス数が多くて、ページが表示されない場合にサーバに負荷がかかることが少ない。
<デメリット>
・修正が発生すれば、各ページを更新する必要がある
・新しい情報を追加するたびに、一からコーディングする必要がある
・HTMLの知識がない限り、お客様が更新などの作業はできない
【セキュリティ】
<メリット>
シンプル構成でデータ量が少ない
*アップロードするデータはローカルフォルダに保存するため、改ざんされるおそれが少ない
*バックアップの時間が短い
*サーバの移管も簡単
WordPress
【作業効率】
<メリット>
・ヘッダーやサイドバーなどといった単位に分けて(パーツ化)、それぞれをテンプレート化できる
→新規ページの作成が簡単。テンプレートを修正すれば、サイトの各ページのパーツも修正が即時に反映される。ただし、WordPressに搭載する場合は、効率よくパーツ化できるように、予めサイト構成を熟考する必要あり。
・更新が多いコンテンツ(ブログ記事、商品/作品一覧など)を簡単に追加できる(コーディング不要、WordPressの管理画面から追加)
→※HTMLの知識がなくても、お客様もこの更新作業ができる。
・上記のコンテンツの一覧(日付やカテゴリーに応じて)を作成できる
→関数を使って、データベースから抽出する情報を特定できる。
・多種のプラグインを使用できる(スライドショーやお問合せフォームなど)
<デメリット>
・複数画面を開いての作業
→FTPサーバ、コーディングソフト、WordPressと3種類の画面を立ち上げながらの作業で、画面の切り替えが頻繁に必要。
・WordPress特有の仕様に合わせる必要性(既存のテーマを書き直す場合に生じる)
→IDやクラス名の付け替え作業
(WordPressによりコードに自動的にIDが付与されることがあり、自分で予め用意したCSSのクラス名/ID名の付け替えが必要となることがある。)
→Jqueryの干渉
(WordPressのプラグインで使用されるJqueryと自分が予め搭載したJqueryのVersionの違いなどで、干渉しあってしまうことがある。)
→オートパラグラフ機能
(WordPressのオートパラグラフ機能により、自動的に
、
が挿入されて、オリジナルのスタイルが崩れてしまうことがある。)
【セキュリティ】
<デメリット>
・データ量が多い
→バックアップの時間が長い
→サーバの移管の負担が大きい
・オープンソースであるための脆弱性
→サイト後に複数のパスワードが必要であり、パスワード管理が必要
→サイトの改ざんまたは乗っ取りのおそれがある
・プラグインの更新にまつわる不具合
→WordPress本体やプラグインの更新の際に、サイトの表示などに不具合が生じることがある
→プラグインやセキュリティ対策のソフトの更新作業が必要
まとめ
結論として言えば、どちらのメリットもデメリットも、“シンプルな構成で軽いHTML”、“複雑な構成で、それだけに多機能で重いWordPress”とそれぞれの性質によるもので、ユーザが目的に応じて賢く使い分けることが大切なのではないかと考えます。ただ、HTMLやCSSの基礎知識がありませんと、WordPressをカスタマイズすることができません。WordPress講座を受けて、HTMLとCSSの勉強不足を反省し、きちんとおさらいしようと思いました。また、講師の方のコーディングを見て、「このようなコーディング方法があるのですねー」と、勉強にもなりました。これから受講する皆様もどうぞ頑張ってください!